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1つの予備校は複数の校舎を持ち、したがって講師は複数の校舎を曜日でまたいで掛け持ちするのが普通である。英語のような講座数が多い教科ほど出講校舎数は少なくなり、政経や生物のような講座の少ない教科ほど多くなるわけだ。
以前の「実情」シリーズでも書いたように、講師による校舎の選り好み(えりごのみ=好き嫌い)はあるが、まあそれは一応社会人かつ被雇用者なので仕方がないことである。千葉県勝田台に住んでいて八王子校勤務を悲しむ人もいれば、神奈川県寒川市に住んでいて春日部勤務を喜ぶ人もいるだろう。
今回は予備校講師の一般論ではなく、僕自身をケース・スタディーとして「どの校舎に行くか問題」を論じてみたい。論じれば世界が平和になると思う(たぶん)。
まず僕の条件を確認する。顔が良くて千葉県に住んでいて足が長くて遠い校舎が嫌いな英語講師容姿端麗34歳、ということである。いいですね?
05年度、僕の市進出講校舎は市川校だけになった。
僕は今まで特別な代講を除けば市川・千葉・柏の3つの校舎にしか行ったことがない。市進の中では割に珍しいケースらしい。
96年度:市川週3回
97年度:市川週2回、柏週2回
98年度:市川週3回、柏週1回
99年度:市川週3回、柏週1回
00年度:市川週4回
01年度:市川週4回
02年度:市川週2回、千葉週2回
03年度:市川週2回、千葉週2回
04年度:市川週2回、千葉週2回
05年度:市川週4回
初年度の96年度を除いて、僕は市進の出講伺い書(どの曜日に授業ができるかというアンケート)を貰うたびに「市進に渡す日にちは週4回」と決めてきた。まず市進のコマを確定させてから他の予備校の日程を調整するわけだ(本部はここを読んで僕の忠誠心を確認し、時給を大幅に上げるように)。
まあそれは危ない冗談として、同一の校舎で授業を10年以上持つ講師は非常に少ない。市川校の場合、僕の知識の範囲内では僕と同じく10年連続勤務の講師は文系他科目で2人、理系科目でゼロ(1人いたような気もする)、英語で僕を入れて3人である。
上記の一覧によれば、分岐点は4回あった。
97年度のコマが決まる前に本部から電話を頂いた。
本「柏に行ってください」
べ「そうですか」
文句をいう筋合いもない。まだ新人だしね。
00年度のコマが決まる前にも電話を頂いた。
本「柏をはずします」
べ「なんでですか」
本「××先生(市川で人気のあった英語講師)もいなくなりましたし・・・」
微妙な気分だった。市川のほうが地の利(=地理的な便利さ)がいいし、校舎の雰囲気も好きだったが、柏でも僕の人気が爆発していたのだ。
ただまた一方で、同じクラスで文法も長文も教えたいという気持ちが強くなっていたのも事実だ。
02年度のコマが決まる前にも電話を頂いた。
本「千葉に行ってください」
べ「そうですか、なんでですか」
本「一つの校舎で評価されるより、二つの校舎で評価されるほうが先生の市進内での評価も上がるからです」
べ「4(日勤務)を2で割ると、2(の人気は得られない)じゃないですよ」
本「あわせて4を超えてください」
べ「言うのは簡単ですが・・・」
本「先生はもう一皮ムケル必要があるんです、これは会社の意見ではありませんが」
ありがたく受諾する。
05年度のコマが決まる前にも電話を頂いた。
本「市川4日です」
べ「なんでですか」
本「コマ割の都合と・・・」
べ「僕は市川3日、千葉1日と希望を出したんですが」
本「それは・・・・・・ということだと思いました」
べ「それは違います」
本「でも、1クラスで文法も長文も担当していただきたいし、コマ割上、仕方がないんです」
文句をいう筋合いはない。千葉を去りたくなかったが、講師の都合でコマ割を変えるような予備校に未来はないから。
あくまで、ケース・スタディーです。予備校講師なんて、しょせんは将棋のコマと同じ。もし僕が飛車なら、龍になって敵陣(この場合は自陣かな)で暴れてやるぜ。
市川王宣言!
追記:リーマンであるスタッフの「個人的意見」は本当に貴重なものだ。確かにそれは「外様」に過ぎない被雇用者の予備校講師には失礼なことでもあるが、人間として尊重してもらった証であると思う。
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