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あくまで例としてパチンコをあげてみる。
小さな穴に玉が入ると、盤面にある3ケタのルーレットが回りだす。
それぞれのケタには1から9までの数字がある。その数字が3つとも同じになると「大当たり」ということで、たくさんの玉が出る。
大当たりの例:333、777、999など
ハズレの例:328、244、579など
大まかに言えば15秒に1回くらいルーレットが回り、300回に1回くらい「大当たり」が来るわけだ。言い換えれば、299回はハズレの画面を観ていることになる。そのあいだは「大当たりしないかなあ」と思って(または祈って)ボーゼンとしているわけだ。
ところで件名である。「世の中研究家」とはいったい何か?
渡る世間に鬼がたくさんいることはドラマで明らかにされていることだが、世の中にはいくつかの法則が存在していることもよく知られている。有名な例は「マーフィーの法則」というものである。
『成功を強く願ったものは失敗する』
というような、どちらかといえば人生の暗くミジメな側面(そしてそれらは受け入れるしかないものが多い)を描くものである。
しかし、世の中は暗いことばかりではないはずだ。明るい未来ばかりであるはずはないが、世の中のいくつかの事象に法則性を見つけ、そこから世界をより良いものに変えようとする姿勢が大切だ。
そこで冒頭の例であるパチンコの「ハズレの出目(でめ、出た数字のこと)」に話は戻る。
このHPでキャバクラ拉致リーマンとして知られるD氏は私の大学時代の先輩である。D氏と私は大学時代にパチンコに一緒に行くことが多かった。D氏は当時から「世の中研究家」を自称するツワモノであった。
私「あのハズレ目って、なんか法則ないんすかね」
D「おれ発見したんだよ。等間隔の出目ってあるじゃん」
私「ああ、ありますね」
D「ハズレのときだって出目は見るしな」
等間隔とは、357や876や147のように、3つの数字が一定の差をもっていることである。
私「で?」
D「あれってさ、全部足すと必ず3で割れる数字になるんだよ」
たとえば357なら合計して15、975なら合計して21ということである。私はいくつかの「等間隔の出目」を思い浮かべ、それに間違いがないことを確信した。
私「そういえばそうですね、へんだなあ」
D「だろ? あのあたりの(大当たりの)予告のヒミツがあるんだよ」
私「どういう予告かまではわからないんですね?」
D「そうだな(煙草に火をつける)。そのあたりを研究していくことが世の中研究達人への道ってやつよ」
私「何かがあるかもしれませんね」
世の中の事象にはいくつかの法則があり、それを明らかにすることから来るべき事象を予想する。あるいは対策を取る。ある種の人々が占いを愛するように、悪い未来でも前もってわかれば改善策を練ることはできる。ボーゼンとしている場合じゃない。
何気ない人生の一事象に目を配り、思考すること。そこからきっと何かが始まる。
後日、「等間隔の出目は全部足すと必ず3で割れる数字になる」事実を当時つとめていた塾の同僚講師Mに紹介した。
私「Dさんが発見したんだけど、すごい法則ですよね?」
M「・・・」
私「どういう出目が次に来るかは研究課題ですけど!」
M「あのさあ、それ当たり前じゃん」
私「え?」
M「真ん中の数をXにして、全部足せば3Xになるでしょ」
たとえば258という出目があるとする。
5をXにしてみると、2はX−3、8はX+3である。
(X−3)+X+(X+3)=3X(3の倍数)
私「あれ・・・?」
M「159でも765でも531でも同じじゃない」
私「・・・何ということだ・・・」
M「××大生ってそんなにバカなのかあ?」
××大学とは私とD氏の通う大学である。
世の中研究家になるのはたやすい。達人になるまでの道のりは長い。
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