予備校講師でわるかったな!





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プール通いも5周年 6月16日
  運動が嫌いである。できれば運動しないで人生を終えたいと思っていた。


  2000年6月中旬、自宅のそばにあるスポーツクラブに入会する。会費は 1ヶ月7000円程度。ジムもプールも利用できるが、時間は平日の昼間に限 定されるデータイム会員だ。もっとも5年過ぎた今もジムは利用したことがな い。ひたすらプールだ。

  泳ぐのは好きだ。小学生のころに水泳教室に通ったことがあるし、上手くは ないけどきちんと泳げる。水を切る感覚が好きだし、あの塩素臭も嫌いではな い。


  実はその1年前にもスポーツクラブに入ろうとしたことがあった。
  そのころ健康を考えて1ヶ月ほどジョギングをしていた。29歳で、担当授 業数が一番多かった年度である。新しく始めた城南予備校、同じく新しく始め た地方の某予備校、市進では市川と柏。生活が不規則である上に呑みすぎてい たものだから、体力が落ちてきていたのだ。

  しかしジョギングはキツイ。とくに湿度が高くなるにつれて走り出すことす らツライ。続けられる自信がなかったのでスポーツクラブで泳ごうとしたのだ 。
  そこであるクラブに顔を出してシステムの説明を聞いてみたのだが、インス トラクターの説明がザツでうんざりして入会しなかった。暑さに負けてジョギ ングもあっさり挫折。やっぱり運動って向いてないんだな。


  1年後の2000年5月末、ひどい腰痛になる。歩くのが困難になるほどの 腰痛は7年ぶりだ。体力もひどく落ちていた。
  ある整体院で治療を受けたあと、腰痛のきつさもあったのかひどい貧血を起 こして待合室で倒れてしまった。それは土曜日の午前中で、今と同じく午後に は4コマの授業が控えていた。絶体絶命というのは極端にしても、これでは人 生に支障が出てくる。医者に言われる。

    「あんた、生活直さないと10年後に廃人だよ」


  10日ほどたって腰痛が落ち着いてきたときに、今の自宅(その春に引っ越 していた)のそばにあるスポーツクラブに入会。今度はためらわなかった。
  泳ぐこと自体が10年ぶりくらいで、初日は150Mでギブアップ。しかし それでもとにかく通い続けた。1ヶ月して500M泳げるようになり、自分へ のごほうびにゴーグルを買った。

  「健康を気にして水泳を始めた」と人に言うたびに笑われた。どこまで続く んだかと冷笑されることがほとんどだった(自分でもそう思っていた)。
  ところが今回の気合の入り方は違うようで、丸々5年間も続いている。だか らと言って腰痛が改善されたわけではない。でも今では講習の時期を除けば原 則的に週4回、1回の平均距離は800M前後で安定している。


  プールの塩素の匂いをかぐ。水を切りたくなる。汗をかきたくなる。1キロ 泳いでも全く疲れない。
  運動とは自発的にやれるものなんだ。そんなことを知るのに30年もかかっ たわけだ。うん、今日も泳ぎに行こう。
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