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つまり、これが人生の全てなわけで。  
ひとり旅なら再訪したいレベルでした。女子と一緒でも、まずまずかと・・・  
  

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信州でも激走! その3 12月3日
  温泉宿は1泊2万円が一つのラインだ。

・1万前後→旅館ないしは民宿レベル。それはそれで悪くない。ド田舎にいくと 破格にステキなことがある。
・1万5千前後→このあたりが最も危険。ツアー客が多い。よほどの田舎でない 限り、さみしい思いをさせられるだけ。
・2万超→ハズシはない。ただし1人客はお断りが多い。
・3万超→まず大丈夫。不愉快な思いをすることはない。しかしやはり、1人客 だと値段が跳ね上がることが多い。
・5万超→カンペキだろう。泊まったことがないから知らないけど、マチガイな い。

  今回の宿は1泊1万8千円で8畳の部屋。きわどい。


  6時に着いて、食事は6時40分でどうかと言われる。普通は7時でいいです かと言われるパターンだが、オフシーズンなので客が少ないためだろう。

  慌てて風呂へ。これが絶品。
  露天と屋内が男女ともに2つずつ。「空いていれば貸切OK」の屋内が1つ。 1時間3000円の貸切露天(←いいなあ・・・)が1つ。混浴の足湯が1つ。
  全部で20部屋程度の小さい宿なのでゼイタクである。露天を1人占め。  「半かけながし」であるのは残念だが、松本市内なのでこれなら上出来だろう 。

  夕食もなかなか良かった。岩魚(いわな)の刺身というのは人生初だ。旅館で 生ビールが飲めたのも良かった。


  2日目は美ヶ原高原へ。標高2000メートルを超えるほどの高原なのだ。
  かりそめの愛人、じゃないや愛車はトヨタ・プラッツという小さいクルマだ。
  高原道を登ったり降りたりで「息が切れる」感じ。僕はスピードを出さないから 小さい排気量のクルマを好むにせよ、ちょっと山道はきついよな。

  山道をひたすら走りまくる。とくに観光するべきものはないから、霧が峰→白 樺湖→蓼科高原とバリバリ移動する。
  道の名前が「ビーナスライン」とか「メル ヘン街道」とかヘンなのが多い。もちろん景色がイイのだ。


  旅の締めは蓼科の『マリー・ローランサン美術館』へ。
  20世紀初頭の女流画家である。パステルカラーを用いた珍しい画家であり、 あんまり観たことがなかったのだ。旅行に出る前に「ここには寄ろう」と予定し た唯一の場所だ。
  なんでこんな山奥に専門美術館があるのかと思ったら、どっかのお金持ちのお じさんが買い集めたのが始まりらしい。蓼科は高級別荘地なんですね。

  絵はあんまり好みじゃなかった。結婚に失敗して同性愛の傾向があった画家ら しい。そーなんだ。それで女の子の絵が多いのね。


  日帰り温泉に入浴して、中央線の茅野駅に戻りクルマを返す。2日間で470 キロ。
  電車を待つ小1時間を飲み屋で潰し、「特急あずさ」に乗る。
  中央線は旅情レ ベルが高いことで一般に(少なくとも一部の鉄道好きに)知られている。


  暮れていく甲州路をボンヤリ眺める。
  MDで倉木麻衣が『明日へ架ける橋』を唄っている。
  甲府駅に着く直前に夜になる。16歳のときも、同じような時間帯だったかも しれない。


  そうだ。旅の大切な部分は移動なんだ。人生は航海に似ているという決まり文 句があるけれど、旅の移動も人生にちょっと似ているのだ。
  その途中にはいくつかの思い出があり、少しだけ反芻しながらも、すぐに後ろ に去ってしまう。
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