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大学生のときに就職活動を何もしなかった。
いわゆるリクルートスーツも買わ
なかったし、資料請求のハガキを送ったこともなかったし、大学の就職部の部屋
に入ったこともなかった。
バブル経済は過去のものになっていたけど、その気になれば文学部でも就職で
きただろう。実際にキ×ンビールという大企業に内定を取る同級生もいた。そう
いう時代だった。しかし僕は何もすることなく大学の最後の1年間を過ごした。
大学1年生のころから塾講師をやってきて、中高の英語教員免許も取得見込み
だった。
教えたいという意欲もあった。だからまあ先生にでもなるかな、しかな
れないかな・・・(これがデモシカ先生という言葉の語源です)とノンキに大学
4年生を迎えた。サラリーマンになる資質も意欲もないし。
学校の教員は大まかにいって2種類ある。
1、公務員としての公立教員
2、サラリーマンとしての私立教員
今でもそれほど変わっていないと思うが、公立教員になるためには教員免許を
持っている人(取得見込み者も含む)が都道府県ごとに行われる「教員採用試験
」を受ける。合格すればどこかしらの学校に勤務できる。
一方、私立教員の場合は「私
学協会(?)」の一括試験を受けて、その試験結果を見て個々の中学や
高校がオファーをしてくる。
僕は千葉県の「教員採用試験」を一応受けたが、あんまり勉強しなかったので
不合格だった。合格したとしてもどこの高校に採用されるかわからないのだが、
それは「後付け」の言い訳だ。
一般教養とかいう科目があり、普通に大学受験で勉強するような科目、具体的
には世界史や化学まで出題される。やはり公務員試験ということで本腰を入れて
勉強しなければいけなかったのだ。だって、「モル数」とか問題に出てくるのだ
。モルって何だよおい、という感じでは合格できまい。
それと前後して私学協会の試験も受けた。
これは合否を決めるものではなく、結果通知を受け取ってからそれぞれの学校
からのオファーを待つことになる。その試験もあまりできは良くなかった。専門
・一般常識とか何とか、4つくらいの項目で判定が出る。それぞれがAからDの
4段階評価であったと思う。専門だけはBだった。それほど良くはないが、多少
は声がかかる(実家に電話がかかってくるという伝統的なシステムだった)レベ
ル。
しかし、私立高校からのオファーのほとんどは非常勤講師である。
50分を週に
8コマから10コマで、時給換算すると2000円くらいである。一応は学校なので月
給制にしているところが多かったが、仮に10コマやったところで諸手当コミで月
収10万程度。まあ正社員(常勤か)になるまでに橋渡しとしては悪くないかもし
れない。しかしなあ・・・大学を卒業するまであと半年か。
ところが常勤としてのオファーが2つの私立女子高から来た。
追記:このシリーズは1993年ごろの実情です。季節に1回の更新、4回で完結し
ます。
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