各ページのご案内はコチラ
Copyright (c) 2004
takeshi nobuhara All Rights Reserved.
|
|
他人の困惑は、ときには理解しがたい。
>
謎に包まれたウナギの生態の解明に挑む研究者たちに密着する。
日本人の好物、ウナギ。盛んに行われている養殖のウナギは、ほとんどが雄に成
長するという。なぜ、雌にはならないのか。性別はいつ決まるのか、産卵場はど
こかなど、正確には分かっていない。
諸説を検証しながら、ウナギの神秘に迫る。
(毎日新聞2006年06月16日)
どういうことなのだろうか。
>謎に包まれたウナギの生態の解明
謎に包まれていたのか。
僕たちが小さいときに、よく見かけたじゃないか。どこにでもいるというわけ
ではないけれど、見たことがない(たとえば)小学生なんかいなかったはずだ。
時代が流れて、かえって謎に包まれてしまったのか。ザリガニや赤とんぼのよう
に。僕は覚えている。「いや、俺、特に自己主張とかないんだけど」という目を
して、彼らは遠くを見ていた。
>日本人の好物、ウナギ。
日本人がよく食べるのだろうか。
しかも、体言止め。僕は食べたことがない。高級食材なのだろうか。たとえば
、京都の老舗料亭『吉兆』で予約するとか。しかし、「好物」と評されるからに
は、ある程度の一般的な人気、英語で言えば popularity があるのだろう。そうい
うことはよくある。カレーライスにソースをかけて食べるとか、麦茶に砂糖を加
えるとか。あれはカルチャーショックだった。そういうことかもしれない。
>盛んに行われている養殖のウナギ
養殖が、しかも「さかんに」?
あれは養殖、と言えるのだろうか。養殖と言えばハマチとかホタテとか、魚介
類のような気がする。ニンジンやセロリを育てたところで、「養殖」とされるこ
とはないだろう。「野に咲く可憐なモヤシ」という表現はないから、モヤシは養
殖かもしれないが。それにしても、「さかんに」とは。盛んなのに初耳というこ
とは、僕が無知なのだろうか。
>ほとんどが雄に成長するという。
ほとんどがオスにせいちょうする。
雌雄同体と言えばカタツムリだ。地方によってはマイマイと呼ぶこともある、
あのナメクジが貝をかぶったようなヘンな昆虫のことだ。生殖するにあたって、
場当たり的に性別が決まると聞いている。小学生のころに、理科の授業で習った
。
>なぜ、雌にはならないのか?
なぜ、メスにはならないのか?
お前、今さっき「ほとんどが雄に成長する」と書いたじゃないか。オスになら
なきゃメスだろ。オスになればメスにはならんだろ。オカマとかオナベとかに成
長するはずがないだろ。変な同形反復を使うな。これは新聞記事であって、メフ
ィスト賞(SFが対象)応募作でもなければ、ポスト構造主義の論文でもないだ
ろ。読者をなめるのもたいていにしろ。こら。
>産卵場はどこか
た、タマゴを産むのか。
タマゴを産む、日本人の好物。だったら、ニワトリだろ。養殖、というのはイ
ワユル地鶏ではなくブロイラーということなのだろう。まあそれはわかる。しか
し、今ここで話題になっているのは「謎に包まれたウナギ」だろうが。いったい
この記事は何を伝えたいのか。何だというのだ。
>ウナギの神秘に迫る。
神秘。
そりゃ神秘だろう。キーワードを拾え。「謎に包まれた」、「日本人の好物」
、「養殖」、「ほとんどが雄に成長」、「産卵場はどこか」。これが神秘でない
としたら何が神秘なのだ。神を冒涜するつもりか。読者を裏切るつもりか。将棋
の名人戦はどうなったんだ。ってか、早く神秘に迫れ。
いったいしかし、どういう記事なのだ。
もう1度よく読み直すが、どうしても意味がわからない。なぜ意味がわからな
いのか検証するために、ここまで文章を僕は書いた。わからない、どうしてなん
だろう。そして1年の歳月が過ぎた。
ウナギを「ウサギ」と読み違えていた。
|
|