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買うことが決まれば、もちろん契約書を交わす。
業者(売主)によってそれほどの差があるとは思えないのだが、この契約書だか何だかの説明事項が非常に長い。A4に文字ギッシリで30ページくらい。
「こんなの読むやついるのか?」
という感想を持つのは僕だけではあるまい。
前もってその種類のコピーを渡され、予習をしてこい、じゃないや質問を用意してこい、と命令された。ははは、こんなの読むわけないじゃん(それでいいのか、俺)。
当日。
その契約書的な書類のホンモノを手渡され、説明が始まる。説明する人はちゃんとした資格(不動産取引なんたらかんたら)を持っていて、その人が説明するのが法的な根拠を持つらしい。
というのは、その説明のオジサンが所有する「不動産なんたらかんたらの免許証」みたいなものを、購入者に見せて回るのである。
この場合の「見せて回る」というのは、文字通り見せて回るのである。販売会社の社員のお姉さんが「この人が説明するのですが、この免許証を確認してくれ」と購入者のところに持ってくるのである。そういう法律があるのかも。
車の免許証と同じような大きさである。
なんかよくわからんことが書いてある。建設省(だったかな)のナンタラカンタラという機関が発行する、カントカウントカの証明書。どこを見ればいいのかよくわからない。まずいな。
「信原様、これが・・・」
3秒ほど見る(フリ)。
「はっ。ケッコウなお手前で」
お茶会か、これは(-_-;)
しかし、この対応で良かったのだろうか。周りの様子を伺うと、ちゃんとその免許証状のものを手にとって読んでいる人もいる。どこを見るんだろう。偽造を見破る力量を持参するべきだったのか。
説明が始まる。
これがなんと、前記の「A4に文字ギッシリで30ページくらい」の朗読である。読み合わせ、という言葉がある。書類を読み上げるから、それを聞いて、納得したということ(後から文句を言うなよッ!)にしろって話だ。マジかよ。俺、そういう儀式キライなんだよ。
そう思っても、一応は読み上げてくれるから一緒に書類を目で追う。
こんなん、独りじゃ読めないし、読まないもんなあ。
しかし、その内容がねえ。
>本物件の北西側隣接地との筆界については、(中略:そこの所有者との)立会いが得られないため、千葉法務局筆界特定登記官あてに・・・(中略)を申請し、(中略)その筆界において境界杭が未設置の境界点が2箇所あり、境界杭が設置されている他の境界点及び既存塀の設置状況から・・・(中略)、この仮実測面積にて前記筆界特定申請と建築確認申請を・・・(以下略)。
いったい、何語で書いてあるのだ。漢文か?
つい1ヶ月くらい前までは「デッドスペースの有効活用!」なんていうしょうもないトークをしていたくせに、イザ金を取ろうとすると、こっちが無知なのをイイコトに、こんな文書を読み合わせさせるのか。サギじゃないのか。
その一方で、こんな記述もある。
飼育が可能なペットについて。
>その3 小鳥、鑑賞魚、ハムスター、モルモット等で、ケージまたは水槽で飼育できる小動物。
いいからッ!
そんなの読まなくていいから!
勝手に飼え。ってか、モルモットなんて飼う奴いるのか。
こんな読み合わせの儀式だけで2時間以上。
純粋な人生の消耗とみるか、オトナになるための禊(みそぎ)の1つなのか、僕にはよくわからない。たぶん、消耗だと思うんだけど。
追記:後にわかったことだが、この書類は「重要事項説明書」といって不動産販売に必ずついてくるものらしい。資格は国土交通省による「宅地建物取引主任者」とか。しかし、モルモットはないよな。
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