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ブルートレイン「富士」「はやぶさ」が廃止されたのは2009年3月13日(出発地基準)。
両者は(東京から見て)門司駅まで併結されていたので、「富士(大分行き)」「はやぶさ(熊本行き)」と併記されるのがふつう。寝台列車が淘汰されていくのは当然の時代の流れで、残念ではあるがやむをえないとも思う。僕はどちらにも乗ったことがない。
廃止の理由はいくつか考えられる。
新幹線の整備や、飛行機との利便(運賃)格差の問題などだ。でもこんなことは誰でも書いているだろうから、ここでは線路保守の話題を取り上げる。読者が流し読みをしていくことは明白だが、かまわない。世界はテツ!
線路保守は日常的に行われる。
ただ、昼間は列車自体が走っているから、一般的には夜しかも深夜に行われる。すると問題が発生する。まず、深夜労働のために人件費がかさむこと。次に、やはり夜は昼間にくらべて事故が起こりやすい(視界が狭いから)から、危険性が増す。列車が通るタイミングを避けなければいけないから、作業効率は良くない。だから、採算の取れない寝台列車はなくなるのが当然の流れである。あっ、読者様の中にもテツが。
「ウソだ! 深夜にはたくさんの貨物列車が運行されている! 問題は線路保守だけではない!」
だから、「いくつか考えられる」って書いたんです(^^ゞ
本題に移ろう。
このエッセイは「ブルトレ」という言葉を非テツに知っていただくのを目的とする。同志テツは読んでも知っていることしか出てこないからパスしてください。なお、基準日は2009年3月14日。
毎日新聞の記事に「これで残りのブルトレは全国で4本となる」とあった。
なかなキワドイ表記だが、一応はこれで全国のテツ同志も納得できるかと想像する。残っているのは、
・日本海(大阪―青森)
・北斗星(上野―札幌)
・あけぼの(上野―青森)
・北陸(上野―金沢)
である。さて、これで正解であるかどうかを検討する。
「あれ、『カシオペア』(上野―札幌)は?」
と思った人もいるだろう。たぶん非テツと見た。あれは車体が青じゃないからブルトレには入れない。
「『はまなす(青森―札幌)』はどうするんだ!」
また非テツか。あれは急行だから。ブルトレの定義は、一般的には、
青い車両を使う客車式(牽引式)夜行寝台特急
なので、急行は除外。あ、まだ非テツが。
「じゃあ『サンライズ出雲・瀬戸』も同じで青くないからブルトレじゃないの?」
その通りだが、あれは客車じゃなくて電車特急だから、やっぱり先の定義に外れるんですよ。まだまだ非テツがいる。
「うそだ、うそだッ。『トワイライトエクスプレス(大阪―札幌)』がブルトレじゃなかったなんて。僕を裏切ったな。父さんと同じに、僕を裏切ったんだ!」
あのな。
『トワイライトエクスプレス』の車体は青に見えるけど、実は緑なのな。寝台特急=ブルトレという定義をする人もいるけどな、青じゃブルトレとは言えんのな。
というわけで、「残りのブルトレは全国で4本」という毎日新聞の記事はほぼ正しかったことになる。
上記のように『トワイライトエクスプレス』を含めて「5本」とする解釈もあるだろうが、一般的な解釈を採択したことになる。新聞記者って、こういうのまでキッチリ調べてテツからクレームが来ないようにしているんだろうね。
追記:なお、ここで挙げた中では『トワイライトエクスプレス』と『カシオペア』が臨時列車である。定期列車と臨時列車は別枠で考えるべきだとするテツがいても良いかと思う。『カシオペア』は片道単位で週3回(上野発は火・金・日曜)だから定期列車に見えるが、GWなどの繁忙期には曜日を無視して1日おきに運転するから臨時列車(原則として列車番号は8000番台)扱い。ややこしい。本当にもうテツってやつは・・・。
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