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なんと美しい流線型だろう  





















































































新幹線ホームは鹿児島本線ホームの上に作られた  





























































こんなん独り旅で食べるものかよ  


本当は女の子連れていた・・・ら良かったが  


  

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essay エッセイ
テツわる九州新幹線編その2 7月18日
前記:2011年8月の記録。

  『つばめ347号』は車両が美しい。
 ポケモンかよという気がしなくもないが、初めて乗る列車に萌えるのはテツの基本素養だ。車内も美しい。オレンジを基調にして、ウッディーな色遣い。新幹線としてはゼイタクな1列4人がけもいい。これがウワサに聞いていた「JR九州は日本でもっとも車両が良い」ということなのだろう。

☆テツ常識解説★
新幹線は1列5人がけが普通(グリーン車は4人がけ)。新幹線は世界基準でいう「標準軌」で作られているので、「狭軌」の在来線よりもレール幅が広いから5人がけが普通になる(世界的には異例)。実際に乗ってみた感触で言えば、前後幅は「のぞみ」と同じくらい広く、左右の幅は1割以上増し。新幹線料金を考えれば、これくらいでまともだろう。


 予想した通り指定席の客は少なく、乗車率2割くらい。
 「つばめ」は東海道新幹線でいう

「こだま」に相当する各駅停車

であり、博多始発である。鹿児島中央まで行く「さくら」と異なり、熊本までしか行かない。だから空いているだろうと思ってこの電車を選んだわけだ。ちなみに全席禁煙で(東海道新幹線N700系にあるような喫煙スペースはない)、車内販売もない。

 さて、車窓だ。
 博多を出てしばらくは、よくある近郊都市を眼下に眺めながら進む。驚いたのは最初の停車駅である新鳥栖と次の久留米の駅間距離。なんと、

時間にして5分

である。東京・品川間は7分だから、たぶん最短駅間だろう。たしかに新鳥栖は長崎本線、久留米は鹿児島本線の駅だから地元客としては便利になったのだろうけど、

これって新幹線料金取っていいのか

という気分にはなる。


 そしてまた、悪い期待を裏切らなかったのは、停車駅である。
 久留米の次から、筑後船小屋・新大牟田・新玉名。とくに最後の後ろの2つは在来線に接続していないから、ド田舎である。こんな駅を作る必要が本当にあったのかと思う。そういえば、20年くらい前に新潟新幹線に乗ったときも同じことを思った。

本庄早稲田駅、無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!

だんだんと開発されてはいくのだろう。僕より20歳以上年上のテツ諸氏は、東海道新幹線の岐阜羽島駅に同じ感慨を持ったはず。


 熊本駅がこの列車の終点。
 11分待ちで後続の「さくら415号」に乗り換える。これは先の「つばめ347号」より20分ほど遅く博多を出発している。だったら初めから「さくら」に乗れよという気もするが、そこはテツ、

2種類の九州新幹線を堪能しなくてどうするのか

という気概による行動だ。どうせ誰もわかってくれないんだ。

 けっこう混んでいて、乗車率80%くらい。
 鹿児島方面までの客は多いのだろうか。何とか席を見つけて座れた。もっとも、次の新八代までは11分である。気になるのは車内放送。朝に博多でも耳にしていたが、

>熊本県内は大雨により大幅な電車の遅れが

と繰り返されている。集中豪雨があったらしい。まずいな、新八代から在来線、しかも山間部が予想される肥薩線に乗るのだけど。


 新八代着は14時1分。
 8分で鹿児島本線の八代(←次の駅)行きに接続するはずだったが、7分ほど遅れていた。次の肥薩線は14時44分発だから問題ないが、ちゃんと走っているのだろうか。今までのテツ人生で、運休で予定が狂ったことは1度もない。

 肥薩線は無事に動いていた。
 各駅停車人吉行きは定時に発車。乗車率15%くらい。球磨川にそって列車は進んでいく。一般にローカル線は

川に沿って進むものは景色が良い

ものである。怪しい空模様は変わらず、雨が降りだす。しかも豪雨。あれれ、球磨川でラフティングやってるけど大丈夫かな? 豪雨を避けようと避難している様子が見える。

 この翌日に知ったこと。
 この雨中ラフティングでけが人が出たそうだ。正直なところ、死人が出なくて良かったんじゃないかと思った。もともとラフティングは

びしょ濡れになることが前提のスポーツ

で、濡れてこそ、水中に落ちてこそ楽しいものである(僕はオーストラリアのケアンズで体験したことがある)。しかし、

鉄砲水とか来たらどうするつもりなんだ

と思いつつ僕は車窓から見ていた。


 列車は少し遅れた。
 人吉着16時5分。肥薩線はもちろん単線で、すれ違いの列車(SL人吉号だった)が遅れていたため。それでも7分程度の遅着だから問題ないし、今日の僕のテツ旅はここで終わりだ。わりにマイナーだが人吉温泉の宿「旅館たから湯」に泊まることにしてある。

 宿に電話をすると、送迎サービスはないと言う。
 タクシーの「初乗り320円」にかなり驚く。たしか沖縄の石垣島でも400円だったような。宿までは960円。送迎してくれないところだけマイナス。


 全体に良い宿だった。
 見たところ客室が5つ程度だから、隠れ宿といった雰囲気。風呂は内風呂と露天があって、離れにある露天は予約なしで個人利用(内鍵がかけられる)ができる。えーと、

カップルでいちゃいちゃできる仕様

ということですな。しなくてもいいけど(だいたいすると思うけど)。たぶんかけ流し。

 素晴らしいのは料理。
 部屋食で1皿ずつ出てくる。和食のコース。ざっとこんなメニュー。

・前菜(えびと素麺とウニ)
・刺身(鯛とマグロと水前寺のり)
・椀物(ハモと冬瓜とジュンサイ)
・八寸(空豆とか・・・)
・酢の物(タコとシマアジ、タデ酢あえ)
・煮物(カニ豆腐とゆばとズイキとオクラ)
・焼き物(牛たたきジュレソースがけ)
・ご飯(白きくらげとジャガイモの赤だし)
・果物(枝豆もち)

料亭か? 量は少ないし、出てくる間が長いし(独りだからなあ)、かしこまりすぎな気もするけれど、温泉宿でこれだけのものが食べられるのはレアだ。上を見ればキリがないにしても、2万円ちょっとでこれなら文句なし。
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