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そろそろ2013年も終わり1 12月8日
  今年も「新語・流行語大賞」の季節。
 このエッセイは『よびわる』創設当初から続くシリーズ。


 またこれを書くのか。
 このサイトを始めた年に、この「流行語大賞」の話をたまたま書いたため、結果的に10年続けて書くことになってしまった(実は10大ニュースとごちゃまぜになっていたが)。確かに、昔のものを読むと、

そう言えばこういうのあったな

とは思うのだけど。ハードゲイの人の「ふぉ〜」(だっけ、確かめる気にもならない)とか、懐かしいですな。


 今年は接戦だった。
 このエッセイを書く都合もあって何が大賞になるかと思っていたら、なんと大賞は4つになった。


大賞1:「今でしょ!」

 林修さん。
 これは大賞で当然だよね。同じ業界関係者として嬉しく思う。今ネットで検索したら2010年から使われていて、

たまたま今年になって大ブレイク

したそうだ。4年も同じ映像使ってたんだねえ、それで受験に対応できるんだねえ、なんて書くと業界放逐されるからやめとくけどな。

 感想は3つだ。
 1つは、嫌味ではなく嬉しいこと。こんな斜陽業界に日の目が当たるなんて、今後永久にないだろう(それでいいのかは別だ)。もう1つは、

この人、何の教科なの?

である。僕は流行直前にネットで1回だけ見て「あはは、いいね」と思った。現代文と聞いたが、別に倫理でも良い。最後は、

これで迷惑した同僚諸氏も多いはず

である。決め台詞よりも地味な注意喚起に職能を発揮するのが斜陽業界の実情だ。僕はパロディすら使わなかった。ただし、全体としては流行して良かったと思う。業界関係なので長めに書いた。


大賞2:「お・も・て・な・し」

 滝川クリステルさん。
 東京オリンピック招致の最終プレゼンで言ったそうである。これも1回だけニュースで見た。なんか手話みたいな動きをしていたけど、もちろん手話ではない。まず思ったことは、もちろん

誰この人?

である。見たこともない。誰も真似してなかったし、これが大賞になったのは残念。


大賞3:「じぇじぇじぇ」

 能年玲奈さん。
 これこそオンリーワンの大賞になって欲しかった。僕もリアルライフで使ってみたかったけど(例:この不定詞の用法は? 分詞構文! じぇじぇじぇ?)、

気がついたときには流行真っ盛り

で恥ずかしくて使えなかった。不定詞だって言ったのに。可愛いのはセリフではなく言っている人だ。


大賞4:「倍返し」

 堺雅人さんであってますか。
 TBS系の「半沢直樹」というドラマが流行したそうだが、何しろ

TBSはいま何チャンネルなのか知らない

僕なので(この話は誰も信じてくれない、本当なのに!)、聞いたこともない。復讐劇とか、そういうの?


 以下は順不同。


「アベノミクス」

 安倍晋三首相さん。
 あれ、これって今年だったのか。言われてみれば流行語にちがいない。「アベノミクス効果で生徒倍増!」とか聞いたことがないけど。この人、前に首相だったとき「戦後レジームからの脱却」がキャッチフレーズだった。レジームなんて言葉が通じる国民はいないんだ、と気がついたのだろう。


「ご当地キャラ」

 くまモンさん。
 あれはクマなんですね。ぬいぐるみはよく見かけたが、流行語というか流行が正しいだろう。千葉県のチーバくんは人気ないのかな。船橋市の非公認キャラ「ふなっしー」はナシの妖精なんだけど、ギャラが高くて業界では不人気だとか。あれ、妖精じゃなくて化け物ちゃうか。だからって意味なっしー。


「特定秘密保護法」

 西山太吉さん、はいいけど、誰?
 1度だけ日記に書いた。その後も新聞だけよく読んだけど、いまいち意味がわからない。「これってなんだかマズイことになるんじゃないか」と思っているうちに可決成立されてしまうだろう(これを書いているのは12月5日)。


「PM2.5」

 日本気象協会さん。
 千葉県でも1回か2回「濃度が上がっているから気をつけな」という放送があった。マスクをすれば大丈夫なんだろうか。お隣の国、何とかしてくれませんか。


「ブラック企業」

 今野晴貴さんも誰だか知らない。
 この言葉自体は今世紀になったころから存在した。いけないモノを売っているという意味ではなく、労働者にいけないことをしている企業のこと。僕も何も悪いことしてないのにクビになったなあ。他に例を挙げるとユニ×ロとかワ×ミとか・・・いや、何でもありません。


「ヘイトスピーチ」

 五野井郁夫さん、は別に首謀者じゃないんですよね?
 口汚い言葉でマイノリティを罵ること、みたい。実際に聞いたことはない。「予備校講師は人でなしなんだよッ」みたいな感じだろうか。だいたい正しいのでは。



 今年は豊作だった。
 恒例の「政治関係をムリヤリ入賞させる」こともなかったし、大賞を4つ出したのも「引き分け」感があって良い。個人的には「食品偽装」も入れて欲しかったが、晩秋の言葉だから入れにくかったのかも。テレビをほとんど見ない僕でも、知っている言葉ばかりだった。過日にこのエッセイを読み返せば、

ああ、2013年はこうだったのだ・・・

と感慨を覚える、なんてことはなくて、ちゃんと

そう言えばこんな流行語、あったな

となるのだろう。それで良いと思う。
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