予備校講師でわるかったな!





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S1を叱る 5月10日
  僕は予備校講師になってからも、多くの人に叱られた。本当にありがたいことだと思う。叱られたことですぐに改善できるわけじゃないけれど、中長期的に見れば自分を育ててくれる。しかし残念かつ当然のことだが、「怒る」と「叱る」の違いがわからない人が多い。小学生にはわからない。大人は簡単には叱られない。その中間にいる人々。

  今日の城南予備校は模擬試験の翌日だった。一人だけその模試の質問に来る。S2クラスで144点(だったかな?)。彼女は点数を気にしているが、いつものように僕が言うことは一つだ。点数でも偏差値でもなく、復習の理解度が大切なんだって。
  僕が受験生のとき、恩師である英語の先生がこう言っていた。

「総合模試は150点(おおむね偏差値65前後)を超えてからスタートなんですよ」

  もちろん、僕がその数値を超えるまでに半年近い時間と努力を必要としたけど、彼が何を伝えたかったのかはよくわかった。
  S1は現役の最上位クラスだ。偏差値は高くて当たり前。平均値を出すための問題で高い点数が取れても意味がない(取れないよりはマシだが)。模試とは違う骨のある問題で、同じ偏差値70の人間から本当に能力のある学生を選び出す。それがハイレベルの大学入試だ。それを知ってもらうために、今日もプリント演習。予想されたとおり、模試とは性格の違う設問構成だけでボロボロになる生徒が続出する。
  手加減はできない。生徒は小学生ではないし、大人でもない。飴をなめさせるだけではダメだ。叱らないほどバカにもしていない。

  「チューターはお前らが去年に比べてできるといっている。それは間違いだ。お前らが真面目で受講態度がいいからそう思ってるだけだ。態度のいい奴が受かるんじゃない。きちんと正解が出せるから受かるんだ。勘違いするな

  生徒の皆さん、頑張りましょう。叱られて良かったと思えれば立派な大人だよ。

  追記:「エッセイ24」をアップしました。
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