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僕は浪人のときにYゼミに通っていた。今も君臨する古文の先生は、最前列に座った10人を指名していた。個別に指名したり、10人に手を上げさせたり。彼は彼ら・彼女らを「バロメータ軍団」と呼んでいた。
「はい君、この答えは? え、Cだって? C? 本当? チェンジオーケーだよ。 え、どうしてもC? 本当に君はエッチだなあ(受講生爆笑)」
市進の定例試験の成績が出揃った。惑星直列により全員指名の千葉校Dクラスの偏差値は最高が69、最低が57。対する市川校は最高が73、最低が45、真ん中が57だった。母集団の人数の違いはあるし、1回の試験の(たかが)偏差値で測れないものはある。それにしても、ハッキリ明暗を分けた。
僕はその生徒が苦手と思われるところを徹底的に当てる。指示語が苦手、省略が苦手、asの識別が苦手・・・。また逆に、1回目の指名で正解を答えたところをしつこく当てる。理由は簡単だろう。前者は苦手を潰し、後者は得意を作るのだ。
指名されることそのものが成績をあげるわけではない。指名される(かもしれない)緊張感が授業と予習に緊張感(あるいは集中力)をもたらすのだ。指名されることに感謝した卒業生はいない。一方で指名されることの緊張感を卒業後の感想とした生徒は多い。
Yゼミの先生がバロメータ軍団に指名するたびに、僕は自問自答を続けた。どうしてもCなんだって。先生はさらっとではあるにせよ、どうしてCが論外なのか説明をされた。
キャラは違えど、僕も見習っている。
追記:「エッセイ26」をアップしました。
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