予備校講師でわるかったな!





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幼児化 7月15日
  今日も1コマだけなので楽勝だ。5時間睡眠で全く問題がない。あまりに暑いので朝からクーラーをつけて準備に没頭する。

  やっと市進の119コマ分は一通りの予習が終わり、プリント作成を本格化する。最難関と言えるMARCH対策ゼミのプリントは、去年の焼き直しでありながら製作に10時間以上かかった。たった7回の授業のためにである。
  同時に最新過去問の研究も進める。この1週間は1日100小問のペースで進めている。データは取らず、入試の傾向を自分の中に蓄積していく。語学系であるからこそ、どういう問題がトレンド(死語)であるか常に意識しなければならない。無闇やたらに「覚えろ!」と叫ぶべきではないのだ。

  校舎に着いて初日アンケートを見る。これは市進くらいでしか行わないもので、講座の初日に生徒に書いてもらう簡易版アンケートである(我々の評価には使われず、単純に我々にフィードバックされる)。とんでもないコメントを発見。

「生理的に先生と合わないです」

  僕が予備校講師を始めた最初の数年間にはこういうコメントは全くなかったが、この数年こういうコメントが増えている。自分の意見を自由に主張することと、自我の肥大化の区別ができない高校生が増えてきている。僕はこのアンケートを授業で読み上げてコメントする。

「そうか、じゃあ俺があなたに生理的に合わないとしたら、こうやって発言していいわけなんだな? 俺がそんなことを一度でも言ったのか。お前は生理的に気に入らないと生徒に向かって発言したんだな? へぇ。面白いねぇ。あんたの机にある自分の日記にでも書けば。ガキもたいがいにしたらどうだ。これを書いた奴に言ってやるよ。お前こそ死ねばいいんだよ。死ね、ヴォケェェェ!」

  速読ゼミは時間が押している。余談はおろか冗談を言う暇もない。そのギリギリの設定時間の中でどれだけ多くのことを伝えるかが勝負であり、そのために普通の授業の3倍ではきかない準備をする。だからこのコメントに関して詳しい説明もできなかった。

  生理的に合わないことは当然あるだろう。僕は絶対に口に出さないが、どんなに熱心な生徒でも「こいつキモ〜い」と思っていることはある。ただ、それを思うことと口に出すことは別件であり、生徒に敬意を払い先生である僕には敬意を払ってもらいたいと思う。それが形だけのものであっても問題ない。いやむしろ「形だけ」のものを示すことができるから我々は人間として認知されるのだ。17歳とは、赤ん坊ではない。人間であるべきだし、それだけの成熟期間を過ぎているはずだ。

  予備校とは幼稚園ではないし、もちろんカルチャースクールでもない。大学受験というとりあえずの目標のためにロールプレイングをする場所である。これがわからない生徒が増えるなら、僕はそれを減らしてみせる。世界そのものを「大人にする」ために、僕は明日も教壇に立つ。

追記:今日の朝方に夏のアドバイス最終便「自宅で進める過去問の疑問点」をアップしました。
追記2:今日の出来事であるエッセイ40「hit the spot」をアップしました。ああイヤラシイ・・・と思ったあなたはサザンのファンだね。
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