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仏前参りとボジョレー・ヌーボー 11月18日
  今度は大宮へ大移動だ。千葉方面からは西船橋乗り換えから武蔵野線で南浦和に抜けて 京浜東北線、なんていう大人のルートも考えられる。しかし、待ち合わせギリギリのタイ ミングになって、東京駅から新幹線はMAXたにがわ。お弁当でも買ってのんきに行こう かな〜と思ったらとんでもないことになっている。
  全車2階建ての6人横がけ座席が8両(一部を除き自由席)という編成なのだが、どう やら満席の様子。何とか3人がけの真ん中、しかも両脇がオヤジという素敵な席を発見し て座る。大宮まで特急料金は1040円。通勤電車として利用するには高いと思えるけど 、まわりはリーマン風のおじさんだらけである。よくわからない。

  昔の同僚=友人の仏前参り。逝去して49日を迎えるまでは「ご霊前」であり、それを 過ぎれば「ご仏前」というわけだ。焼香して、亡くなったいきさつや生前についてご両親 に話を伺う。合掌。

  友人3人と待ち合わせをしていたので、帰りはその一人の車で江戸川区まで戻る。故人 と最後にあったのが3年くらい前、友人3人に会うのも2年ぶりくらいだ。軽く食事をし て、バカ話をして帰宅。これも故人の計らいの1つ。縁が遠くなっている人たちを、故人 が呼び集めてくれる。


  11月第3木曜日は「ボジョレー・ヌーボー」の解禁日。フランスのボジョレー地区で できたばかりの新しいワインを「ボジョレー・ヌーボー」というのだ。さらにそのワイン に用いるブドウは「ガメ(イ)種」というものに決まっている。しかもその解禁日は全世 界で厳密に守ることが決まりであり、時差の関係で日本が一番早く「解禁」を迎える。
  しかしワインは熟成が大切なお酒なので、ワインそれ自体の味はどうってことがない。 まあ、今年もワインが取れたね良かったねというお祭りみたいなものである。僕も毎年必 ず飲むことにしている。去年はフランスの猛暑で「100年に1度のデキ」と言われたか ら、今年はそんなに期待できないわけだが、まあいいじゃないすか。


  色も味も軽い赤ワイン。日付が変わらないうちに今年も飲むことができた。
  彼の「不在」を確認する。覚えていること。忘れないこと。いつかは忘れてしまうのだ ろうけど、それでも何とか。


追記:エッセイ74「またいつか。」をアップしました。
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