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独りデート初め |
2月4日 |
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上野の「唐招提寺展」に行く。前から少々気になっていて、幸運なことに招待券を友人
からもらったからだ。
その寺が大改修工事をしているということで、持ち出しの目玉は国宝8点(!)。鑑真
和上像と盧舎那仏像がメインだ。前者はよく日本史の教科書に出ている実物大の像である
。よく知らないけど8世紀の作品で日本最古の実在人物の人形(っていうのかな)なんだ
って。実物大ということでかなり小さいけど、ものすごい人だかり。僕としては、 「まあ
、教科書と同じだよな」 という感じ。そんなこと言ってもしょうがないけどさ。
後者は座高5メートルくらいの大仏。これはなかなかすごい。仏像のくせに(タタリが
ないといいけど)、オーラが出まくっている。彼(でいいのか、仏って性別あるのかな)
の周りを取り囲む像が6点全て国宝というのも恐ろしい話だ。
唐招提寺といえば、30年ほど前に鑑真和上像がいらっしゃる(敬語OK?)部屋の襖
絵を書いたのが我が愛しの東山魁夷。この襖絵が最高だった。ハッキリ言って涙が出た。
何に感動したのかわからないけど、まあとにかく感動したわけだ。絵を見て泣いたことな
んて今までにあったのかなあ。
会場の国立博物館の平常展も興味深いものだった。「はにわ」から「浮世絵」まで日本
の文物が歴史順に勢ぞろい。招待券もらえて良かった。
地下鉄に乗ろうとアメ横のそばを歩いていたら、すれ違った人相の悪いおっさん(ダフ
屋、または職業不詳風)に 「よう、しばらく」 と声をかけられる。
「え?」と思って立ち止まろうとするが、おっさんはその様子もなく歩いていってしま
う。なんだろね。
と思っていたら10秒後に人相の悪いおっさん2(クローンかと思った)とすれ違い、
またまた 「よ、しばらく」 と言われる。しかも行動がおっさん1と全く同じで、そのまま
歩いていってしまう。気味の悪い話である。僕は推測する。
A、新手の振り込め詐欺であった
B、彼らには僕とそっくりの人相の悪い仲間がいた
Bじゃないと思うけどなあ。しかし人通りが多いところだったし、僕が目をつけられる
理由もないと思うんだけど。ヘンなの。
コーヒーを飲んでから地下鉄を乗り継いで新宿へ。上野→銀座線→赤坂見付で丸の内線
に乗り換えなんて、都会人みたいだ。村上春樹の小説が原作の「トニー滝谷」を観にいく
のだ。
劇場は空いている。20代から40代が客層の中心で、イッセー尾形のファンが集った
・・・わけじゃなくて、ハルキスト=春樹のファンが多いのかねえ。しっとりした映画で
、散歩をしたくなったが寒いので千葉へ帰る。楽しい一日だった(ダブルおっさんの件を
除く)。
追記:エッセイ108「トニー滝谷」をアップしました。 |
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