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書評 |
6月8日 |
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校舎に行く前にM屋という店でスープカレーセット590円を食べる。デパートの松Yではなく、牛丼のほうのM屋だ。
昨日の飲みで、同席の栄誉を賜った(えいよをたまわる=ありがたいことをしていただくこと)3人の講師のうち2人が「うまい。たまらん!」と言っていたのだ。
B級グルメにはうるさい私としては、「インチキな本格風料理」を試さずにはいられないのだ。2人によれば「辛くてうまい、松Yにしてはなかなか」となる。
ナンまでついている。しかしご飯とナンとサラダが同じ皿にのっている。味は正直に言ってよくない。確かに辛いが、それ以外の味がしない。味覚(みかく=味の感じ方)というのは主観なので文句は言えないが、僕のB級グルメ偏差値では51程度である。590円というのも少し高い。遺憾(いかん=なっとくいかない気持ち)である。
今日は格別に語注(ごちゅう=言葉の説明)を多くして書いている。理由は2つある。
1つは某M日新聞で「私大生の19%は語彙が中学生並み」という報道があったからだ。
>「鶴の一声」「露骨に」などの意味が分からない「中3レベル」以下の学生の割合は、国立大(3校)で6%、私立大(16校)で19%に上った。
もちろん、コノ手の統計というのは信用できない部分がある。そもそも、上の引用文は記事の一部ではあるが、どうしてこの1文から「私大生の19%は語彙が中学生並み」というタイトルになるのだろうか。偶然にこの2語の認知度が低かった可能性があるから、このような「間違った結論を導く( misleading )」タイトルのつけ方に問題は残る。
しかし、「鶴の一声」(=エライ人の一言で物事が決定するたとえ)や「露骨に(ろこつに=誰にでもわかるようにミエミエであるさま)」という言葉を大学生の2割が知らないというのはかなりの問題である。
もう1つはDクラスの読解授業である。
>『破戒』(島崎藤村の小説)は28の新聞と journals から重要な review を引き付けた
これが僕の与えた直訳である。
「つまりさ、破戒って小説が新聞などから review を集めたのよ。新聞に載ってる本の紹介だよ。日曜に出てることが多いかな。こういう本だよって書いてあるやつ、それが review 。日本語でなんだっけ? 漢字2字」
指名希望の生徒様は全員(すごく少数なんですが)答えられなかった。申し訳ないけど、ちょっと苦笑した。こういうことでは怒らない。生徒様の責任ではない。むしろ広い意味での日本の教育システムそのものに責任がある。だからと言って17歳の生徒様が責任を免れる(まぬかれる=逃げること)ことを受けいれるわけじゃないけど。
日本語の語彙が少なければ、特殊な環境にいない限り、外国語でもゴイは増やしにくい。そんな当たり前のことを、この国は許してきてしまったのだ。反省するべきは僕でもあり、読者の皆さんでもある。厳しい言い方だけど、それは事実として放置(ほうち=捨ててシカトすること)してはならない。
あ、答えは件名ですから。
追記:エッセイ140「世の中研究家→達人への道1」をアップしました。また、英語エッセイ文法編「関係代名詞と関係副詞は似ている?」、「関係代名詞は後ろに名詞の欠落文」、「関係代名詞の種類(格)を決めよう」をアップしました。城南生は復習に、市進生は予習に活用しましょう。先生は北海道でバカンスですが(大笑)。
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