予備校講師でわるかったな!





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低偏差値スパイラル 4月29日
  どうなってるんだろうと不安になる。
  今日もCクラスの出席率は5割ほど。もっとも今日は祝日だから、それこそ部 活の大会そのものなのかもしれない。それにしても、ちょっとひどい。どこかの 他のクラスで受講しているなら「寝取られ予備校講師」である僕の責任になるが 、そういう気配はない。困ったもんだ。

  しかもこの数回は文法の最初の山
  先週の受動態、今週の不定詞ときて、来週は最難関の分詞。受動態(語法を含 む)と不定詞がわからなければ分詞は絶対に理解できない項目だ。つまり休まれ るとここ3回くらいの授業は受けなかったのと同じになり、英文法の3割くらい の内容は抜けたまま夏を迎えることになる。

  そうなってくると、夏に過去問の演習ができない。
  つまり夏の時点で「受験までの能力キョリ」を実際に測ることができないから 、もうこの時点で第1志望は受かりようがなくなる。まあ僕が落ちるわけじゃな いからどうでもいいと言えばそれまでなんだが、ガンガン受かってくれないと市 進予備校が衰退してしまう。どうすればいいんだろう?


  Lクラス。
  予告通りに復習テストをやってみた。13問で、テキストからコピーした「その ままやんか問題」が11問。2問は今年の入試問題から抜粋。答え合わせをしても らってから、回収。休み時間に計算。

  平均点は、4点(-_-)


  事実上は11点満点だが、しかもこの2週のテキストと全く同じ問題なんだが、 4点。ここまですごいとは。想定の範囲外を地でいく我が生徒様たちである。笑 顔でブチ切れ。

「みなさんはもちろん学習障害者ですから、努力をしないといけません」
「テキストだけで大丈夫かという議論がありますが、大丈夫に決まってます。み なさんと同じような知能に遅れのある人たちが全国にたーくさんいますから」
「まあそう言ってる僕も高校時代は偏差値41でしたが」

  笑顔で毒舌というのは最高に気持ちいい(やられた方は最高に不愉快であろう が)。
  全員の机を蹴っ飛ばして回っても良かったが、方針を変える。テキストをさく さく終わらせて、復習指導。

・テキストのコピーを配布して解かせる
・前回のノートとテキストを出して答えあわせさせる
・指名していって正解か不正解か答えさせる
・正解の場合は理由を言わせる
・言えなかったら理由(リーズニング)を説明する

  黒板に復習の手順を書き出して、1つ1つ確認。
  高校生ではなく、学習障害にて知能に遅れがあると思えば、これくらいは偽善 の笑顔で奉仕させていただく。


  気になったのは、前回のノートがない生徒様がたくさんいたこと。
  ノートではなくルーズリーフを使っているわけだ。もちろん自由だし、そのや り方は生徒様に任せるべきだが、これは下位クラスの特徴。ルーズリーフは意外 に管理が難しく、どこに何があったのか整理するのが困難である。事務処理能力 が高ければ便利だが、事務処理能力が高ければ偏差値が高いはずなので(たかが 受験勉強、ただの要領の差が偏差値の差)、下位クラスにいるはずがない。

事務処理能力がない
    ↓
偏差値が低い
    ↓
下位クラスに入る
    ↓
ルーズリーフを使う
    ↓
事務処理能力がないから復習しない
    ↓
偏差値が上がらない
    ↓
事務処理能力も上がらない(ない)
    ↓
偏差値が低い(ままである)
    ↓
下位クラスに入る(ままである)


  これを、低偏差値スパイラル( spiral =らせんのこと)という。

  日記とそれるけど、ちょっとサービスで上位クラスの特徴を書いておこう。

・ノート愛用者がほとんど
・筆箱には最小限の筆記用具(少なくとも、必要以上のものを机上に置かない)
・姿勢(←物理的な意味)が良い
・表情が豊か

  要約すると、脳の使い方が上手である。
  あるいは、脳を早く正確に稼動させる環境を整える力がある。


 まあ、我がLクラスは姿勢の良い生徒様が多いのは事実。
  受講態度もいいし集中力もある。不思議なことに、どのCクラスよりも出席率 が良い。ハッキリ言って、やりやすいと思っているクラスである。だから、落ち 込むことなく具体的に復習してくださいね。つまり、こういうことです。

  定例試験を頑張るんじゃんなくて、
  その前後の勉強を頑張ることです。


追記:エッセイ197「『好きだ、』」をアップしました。
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