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生産性欠如的休日 5月4日
  今朝は二日酔いにならず9時過ぎに起床。
  好天気は続いているので布団干しなど。朝食メニューは昨日と全く同じ。冷飯 を温めるのに電子レンジを使うわけだが、これってすごい道具ですよね。ボタン 1つでほかほかのご飯が再生される。って、あたしは何時代の人なんでしょうか 。


  連休の人ごみはイヤなので読書。

  『小説のゆくえ』を読了(ボールドは意味アリ。後述)。
  さすがは筒井康隆、と言えるエッセイ集。
  10年以上前に出版された『断筆宣言への軌跡』の続編という位置づけだろ うか
  小説そのものに限らず、文壇や演劇に関する考察もある好著。詳しく は後日のエッセイに譲るとして、問題点は難しい言葉が多いことと、後 半はタイトルに無関係のエッセイの寄せ集めであること。それはともか くとして文章は非常に面白く、言葉遊びを含めた筒井の言語能力には舌を巻かさ れる(舌を巻く=驚いて言葉につまるさま)。
  たとえば、「文字落し」の手法というのをご存知だろうか。

>よくある手法だが、小説でやった人はまず、あるまい。

  この「文字落し」というのは、1つの章で「あ」の音を使わず書くこと。つま り「朝」や「愛人」といった言葉は使用禁止。「マーボー豆腐」 のたぐいの「あ」の音引きもダメってこと。そして次の章では「 ぱ」は利用不可・・・という言葉遊びらしい。


  ということで、上の感想文で「な」の文字落しをやってみた。
  元の文は以下の左、書き換えたのが右の部分。

「になるだろうか」→「だろうか」
「のみならず」→「に限らず」
「内容」→「言葉」
「関係ない」→「無関係の」
「言葉にならない」→「言葉につまる」
「のような」→「といった」
「使えない」→「使用禁止」
「のような」→「のたぐいの」
「ダメなんだそうな」→「ダメってこと」
「使えなくなる」→「利用不可」

  たぶんこれで「な」はボクメツされたと思うが、どうですかね。
  この言葉遊びはおそらく、「文章は音読して不自然にならないことが自然なリ ズムを作る」という文章の鉄則を練習するためにあるのではないか。よくわから んけど、なんとなく。


  昼過ぎに食材の購入でスーパーへ。
  やはり連休ということで鮮魚の入荷が悪い。いい買い物ができず舌打ちして帰 宅。さて今日は将棋の「朝日オープン将棋選手権」五番勝負の第3局だ。ネット 観戦。実は、これを観るために外出しないという説もアリ。

  ずっと画面を観ているわけにもいかず、ベランダの掃除。
  フリージアは盛りを過ぎて枯れてしまったので球根を残して処分。散った花が 散乱していたので(←日本語はこれでいいのか?)集める。なぜかそこに、セミ の死体が。セミですよ、蝉。なんでだろう。突然変異で5月に生まれてしまった のか。あるいは誰かが嫌がらせにベランダに投げ込んだのだろうか? それにし ても、セミなんてどこから持って来たんだろう。


  またまた読書。

  『毎日、ふと思う』浅見帆帆子を読了。
  日記形式のエッセイ。著者は『あなたは絶対!うまくいく』というベストセラ ーを書いたことで知られているかもしれない。

  このくらい僕の趣味に合わない本もない。
  両親と同居する24歳の著者は家事手伝い(すらしていないように読めた)。や ることは家庭教師くらいで、日々何もしないでボケっとしている。ゴルフに行っ た、大阪に旅行に行った、椅子の張替えをした、英会話に行った、ママとランチ を食べに行った。お前、何も生産してないだろうが、と言いたくなる。プチ・ブ ルめ。俺の布団干し人生を見習え(冗談)。ある日の家庭教師の記述。

>10月17日
   12時半から1人目。
   4時から2人目。
   7時から3人目。
  こういうときに、いろんなことをゆっくり考えるのは無理。


  たいして忙しくはないだろうがッ!
と文句ばかりつけてもしょうがないので、良かったところ。

「あなたにとって腕時計とはどんなもの?」

という心理テストがあるそうだ。
  答えは用意できましたか?








  僕は「仕事になくてはならない、大切なもの。でもときどき、腕につけたくな い気分になる」と答えた。

  その人にとって恋人とはどういうものかを質問しているんだそうな。
  なるほど、まあ当たっているような気もするな。

  しかし、こういう自分の趣味にあわない本を読むのって、意外に大切なことか もしれない。自分なりに、その本のいいところを探そうとして必死で読むから。
  そして、この人の著書が大好きだという人もたくさんいるんだろうなあ。


  焼きソバを食べてから将棋観戦の続き。
  5時過ぎに挑戦者藤井九段の投了。これで羽生選手権者の2勝1敗。勝敗はと もかく、内容がイマイチだった感じ。やはり各3時間持ちだと淡白な将棋になる ような気がする。

  まだ外が明るいので書店まで散歩。
  岩波文庫の棚を眺めていたら老夫婦がやってきて、『正法眼蔵』を探している。えーと、あの親鸞さんが書 いた本ですね。

お爺さん「おお、あった」
お婆さん「あれま」
お爺さん「4冊組みだ」
お婆さん「あれ、まあ」

  人によって読書の目的はいろいろあるが、なかなかディープである。
  僕は5冊ほど入手。


  帰宅して夕食。
  ローストビーフや湯豆腐や初物の葉ショウガ(別名は谷中しょうが)など。休 日はゆるゆる過ぎる。長い日記を要約すると、僕も何も生産していないわけであ る。


追記:エッセイ198「あたかも大きな石のように(前編)」をアップしました。
追記2:『正法眼蔵』の本当の著者は道元。
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