予備校講師でわるかったな!





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余裕派としての手いじり研究 8月10日
  少し寝坊。
  目覚ましをかけるのを忘れていたこともあるし(たいてい目覚ましが鳴る前に 目が覚める)、暑くて睡眠が分断されていたこともある。

  通勤電車が少し空いている。
  サラリーマンのお盆休みがスタートしたのだろう。僕のような非カタギからす れば、「ちっ、リーマンはロクに働きもしないでお盆だけはちゃっかり有給で休 むのかよ」となるが、サラリーマンには彼らなりの苦労がある。たとえば、通勤 電車に毎日乗ることとか、長い休みがお盆と正月にしかないとかね。

  そしてもちろん、こんなことを書くと、

「おめーは、1年に何回長期休暇があるんだ。昼間は泳いでばっかりいるし、忙 しいのは講習の時期だけだろうがッ!」

とお叱りを受けそうなのであんまり書くまい。しかし、有給があるのはやっぱり サラリーマンの利点だよね。


  朝食はモスバーガー。
  実は8時開店だったと気がついたのは昨日のこと。かすかな記憶には、2限ス タートつまり10時前後に校舎に入るときしか使えない「9時開店」だとあったの だが。
  ちょっと値段は高いけど雰囲気が落ち着いているし、何より美味しい。ト イレも綺麗だし、マックと違って子どももいない。喫煙席がちょっと狭い(テー ブル3つだけ)けど、始業前に通勤の疲れを癒すには良い。ドトールとは比べる までもない。我ながらシツコイが。


  Lクラス。
  講習生様がケッコウいらっしゃるのだが、その出席パターンが異常で笑える。

・初日出席→以後欠席
・初日欠席→2日目出席→3日目欠席
・連続欠席→3日目出席

  人数は職務上の秘密なので書かないが、まあイロイロ取り揃えてあること(笑 )。

  ある予備校講師のブログに「初日で全てを投げ出してしまう人が多すぎる」と いう記述があった。
  その人によれば、「自己評価が低すぎて、始める前からあきらめているから、 ちょっとでも難しかったり理解できなかったりすると戦意喪失してしまう」とな る。うーん、全面的に肯定はしないけどわかる話だ。

  僕に言わせれば「わからないからこそ次の授業に出る価値がある」となるのだ が、まあ我がクラスもご多分にもれずキッチリとドロップアウトなさる。
  これからは日本の労働力が減少の方向に向かうのだから(人口が減るから)、 いやしくも大学に行こうとする人にはニート・ヒキコモリなどになってもらうわ けにはいかないんだがね。予備校でやっているのは勉強ごっこみたいなもんで、 大学に行ってからやっとホンモノの勉強らしくなってくるんだけどなあ。


  それはともかく、出席1日の生徒様の様子が面白い。
  全員が例外なく「手いじり」を楽しんでいらっしゃる。まあだいたい、授業の 半分、つまり40分くらい。もちろん手元が気になることは僕にもあるし、手を1 秒でもいじっていたら許さんというほど偏狭なわけではないのだが、いったいい つまでやっているのか。

  さらに笑えるのが、そういう生徒様もきちんとノートを取ることである。
  しかしそのタイミングがヘンである。僕は板書スピードがかなり早いほうなの で書き終わってから生徒様がノートを取り終わるのを観ていることが多い。非常 にヒマなので「3日目の今日が初出席」の生徒様の様子を観ていると、やはり手 いじりなさっている。

  なんだノートを取るのは早いんだと全ての生徒の7割くらいがノートを取り終 えた時点で説明を始めると、ノートを取り出す。だから、説明が聞けない。
  このクールを3回くらい繰り返すのだが、

手いじり→遅れてノート

のパターンは改善されない。注意しないことにしたので無視してナゴヤカに授業 を終える。
  このあたりの話を某古文講師にしてみると、こうおっしゃる。

S 「あー、そういう人いますね」
信「ノートを取らないわけでもないんだよね」
S 「優先事項なんでしょ」
信「なにそれ」
S 「手いじりをしないと、ノートが取れない」
信「手いじりで脳を活性化させて」
S 「そこでやおらノートを取る」
信「幼児の手いじりって、脳を育てるためだからね」
S 「幼児のうちに済ませてこいと」
信「注意しないことにしたからなあ」
S 「まー、名前のわからない大学にはいけるでしょ」
信「それはオレの日記だろ(・_・;)」
S 「10年後にはノートも取れるようになるだろうと」
信「でもさ、金太郎飴みたいに毎日出てくるんだぜ」
S 「日替わりで」
信「そう。毎日が初日。全員が手いじり・・・orz」
S 「来る日も来る日も手いじり対応」
信「ってか、無視」
S 「無視しても手いじり、たぶん注意しても手いじり(笑)」


  授業と質問対応を終えて帰ろうとすると、予備校本部から電話。
  「生徒を注意するな」と電話越しに鉄拳制裁される(受話器からマンガのよう に手が出てくる)のかと思ったら、秋のセンター攻略講座の依頼。おお、久しぶ りのオプション系授業の依頼だ。注意しなくなったのが良かったのだろう(まさ かねえ・・・)。

  この講座の内容は過去日記(ここです)にあり。
  筆記目標点が140〜180の生徒様がストライクゾーンになる。この4コマ完成で はリスニングは実施しない(予定)だが、対策アドバイスプリント・説教も当然 ついてきます。直前講習のセンター講座は担当しないので、ここが全力投球にな る。1年間の講座の中で最もテクニカルに語る得意講座。
  僕の担当は10月28日・11月4日(いずれも土曜)の講座。申し込みヨロシク!


  帰宅前にスーパーに寄る。
  慌しく買い物をする。家事に使える時間が少ないのがつらい時期はもう少し続 く。アジの刺身や簡単焼き鳥なぞでビール。もちろんこれは完成品ではなく、切 り分けたり焼いたりするが、余裕派として知られる漱石、じゃないや僕としては 料理にかける手間が少なくて不満。

  大汗かいて洗い物、洗濯、PCの作業。
  手を使うものが、頭を使うものが、手をいじるヒマを持つわけはないのだ。


追記:「健志、英語を語る」初級文法編『ever 系の関係詞その3 』をアップしました。
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