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自分でまかなう 2月12日
  7時起床。快晴。
  昨晩は量は少ないのに「呑みすぎ」だようで、寝入りバナの時点で二日酔いの ような頭痛で苦しかった。埼玉から千葉までの道のりは遠かったので、得意の「 日記書きつつもう1杯」になるかと思ったが、そんなこともなかった。それなの にあれだけ酔うとは、体調のめぐり合わせみたいなもんだろう。


  各種干し物をしてからヒミツの花園。
  空気はカリカリに乾燥していて、今日の世間は休日。ファミリーとカップルが 嫌いなのでヒキコモルにはちょうどいい。この1週間は人に会う用件が多くて、 人疲れしてしまった。どちらかと言えば非社交的・内向的・根暗な性格なので、 独りでいられる時間がある程度は必要になる。

  こういう性格は損なのかトクなのか。
  世の中には僕と全く反対で、「どれだけ多くの人に会うか」「どれだけたくさ ん外に出るか」「どれだけ多くの人にかかわるか」が人生の喜びになっている人 もいる。全く羨ましくはないけれど、素直に凄いなと思ってしまう。もし彼らの ほうが優れているとするならば、うまく年を取れるということだろう。僕のよう なヒキコモリ性格所有者はきっと老人の孤独死を迎えるだろう。


  昼食はカレー。
  道場六三郎の「まかないカレー中辛」。和風ということに気付かないで買って しまった。和風のカレーが旨いことなんてまずないんだよな、特にレトルトでは 。と思って食べてみたら予想的中。牛乳でも入っているのかという甘さ。

  ところで「まかない料理」というのは調理人が自分たちで食べる料理のこと。
  プロがプロのために作って食べるんだから旨いに決まってるじゃんという風潮 があるらしい。店によっては「まかないメニュー」なんていうものまで扱ってい るところがある。こういうのを本末転倒というはずなんだけど、まあだまされて レトルトを買った僕がオロカだったなあ。

  食後のコーヒーを飲んでいたら携帯にメール。
  25歳♀から。件名は「戦況中間報告」。ほう・・・。何かと思ったら先日の恋 バナ(ヒマな人はここの日記を参照)の続き。あのさ、相談事メールで大人に向 かって携帯使用はダメでしょ。わしがどれほど携帯を嫌っているのか、もっと情 宣活動をしなければいけないな。

  ときに「恋の相談」について。
  たいていは相談されている人(この場合は僕)に相談者はホレているのだ、と いう説がある。ミイラ取りがミイラに・・・じゃないけど、横からパクッと食べ てしまうのが礼儀だと聞いている。しかし僕の場合、現実にそんなことは1度も ない。単純に相談されて終わるだけ(笑)。世の中の一般法則を自分に当てはめ ようとすることに無理があるのか、あるいは僕の高邁な人格に問題があるのか。


  読書を続ける。
  『枕草子REMIX』酒井順子を読了。
  清少納言の『枕草子』の本音を探ろうとするエッセイ。真面目な解説書ではな くエッセイなので間違えて買わないように。著者名さえ見ればそんな間違いを犯 す人はいないと思うが。同じ随筆家として酒井が清少納言と自分(酒井)の共通 点をおふさげで探してみようとするもの。それほど面白い本ではないにしても、 エッセイストとしての酒井の立場について考えさせられるところがあった。詳し い感想は後日にエッセイで。

  夕方に激しい睡魔。
  おお久しぶりの眠り猿かとベットに潜る。実にキッチリと悪夢を3種類ほどみ て、25分後にピカっと目覚める。これはひょっとして風邪なのかと体温を測るが (趣味なんですよ、すいません)36.2℃しかない。普通だ。つまんないなあ。ど うせヒマなんだから風邪になって病床生活を送ってもいいのに。また読書に戻る 。


  『モリログ・アカデミィ4』森博嗣を読了。
  変わることのない面白さ。1年に4冊発行、3年で終わる予定なので本書でち ょうど33%になった。このシリーズについての感想は「ここ」の日記など。

  「他人が気になる感性」という件名の日記。
  他人の感情を想像して、自分の受け止めかたを決めようとする人が多いとして いる。しかし周りの人間の評価のサンプル数が少なく、むしろそういう人は「ま わりの人々の感情」、つまり世間を想像して自分の意見に織り込もうとしている 。著者は「わかりやすい例」を挙げる。

>自分の書いた小説の価値は、書いた時点で自分でほぼ把握している。しかし、 それが世間で受け入れられるかどうかは、僕が把握している世間が正確ではない ため、ある程度の予測しか成り立たない。そこで、できるだけ多くの声を聞く必 要がある。一番大切なデータは、何部売れるか、という数字であるが、それ以外 にもいろいろなデータが集まる。それで、世間に対する把握がより正確になる。 けれども、小説の価値がそれらのデータによって決まる、あるいは明らかになる ということはない。その小説に対する自分の評価はまったくかわらない。
   たまたま、小説を例に挙げただけである。むしろ、違うことを頭に思い浮かべ ているのだが・・・・・・。

  さて、「小説」の部分に何が入ると思いますか?
  もちろん、その答えは書かれていない。何を代入すれば著者が言いたいことが わかるのかな、という類推の楽しみがある。このような「言い切ってはいるけれ ど、考えなければ読者には意味がわからない」文章を書くのが非常に上手い作家 だ。

  冗談も面白い。
  この本はブログの書籍化。ブログでは写真はカラーだから良かったら見て下さ いと書いたあと。あとがきから。

>ただ、ブログの方はいつまでサーバにデータを残すかわからない。いずれは消 えてしまう。そうなると、本書だけが、森博嗣が生きていた記録として慎ましく 受け継がれるだろう、ブックオフを通して。


  やはり体調が良くないのだろうか。
  休肝日にするかと夕食は納豆ご飯。朝飯みたいだ。食欲はあるのでモリモリと 2膳食べる。今は夜の9時前。あいかわらずボンヤリと眠い。ひょっとしたらこ のまま眠ってしまうのかもしれない。

  最後に、ここまでの記述を読み返してみた。
  やはり小学生のときから進化していないのだろうか。いや、こういう一日を「 つまらない」とは全く思わなくなった。楽しかったか、と訊かれるとちょっと困 るくらい。本以外のことを考えていた気がする。

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