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大きな熊が来る前に |
4月4日 |
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寝坊して9時前に起床。
また雨。いやはや。食材不足なので朝食は日本ソバ。昨晩の読書の話題から。
『大きな熊が来る前に、おやすみ。』島本理生を読了。
芥川賞候補にもなった表題作を含む3つの短編小説集。全て主人公は女性で、
男性と一緒に住み始めるという場面を共通に持っている。絶賛はしないがオスス
メの1冊。たぶん今年の「俺的小説ベスト3」に入るだろう。
この著者の小説を僕が好むのは、彼女が描く主人公の弱さや曖昧さが僕の心の
機微に触れるからだろう。
本書の場合、2本目の「クロコダイルの午睡」がそうだった。経済的にも家庭
的にも恵まれない大学生の主人公は、容姿に気を配ることもなく、料理だけに心
を注ぐ。対照的に、お金に苦労したこともなく、恋人に配慮するでもなく、しか
し料理の味だけに奇妙な執着をもつ男性の友人。主人公は彼を通して「自分には
けっして手に入らない世界」を垣間見てしまう。彼女には恐怖と強い嫉妬がある
。それを認めた彼女は、彼に「お茶」を入れる。さて、どういうストーリーだと
思いましたか?
島本の小説をこの「よびわる」で最初にとりあげたのは、もう3年も前になる
。
そのエッセイで(ヒマここ)僕は「この作家、成長するんじゃない?」と書い
たように、今のところは順調に育ってきた感じがする。もっともまだ24歳くらい
だし、どっしりとした長篇小説もほとんど書いていない。女流作家などと呼ばれ
るのではなくて、「小説家」として名が通るくらいの立派な作家になってくれれ
ばいいと願う。それにはまだ10年近くはかかりそうだけど、同時代に生きている
読者としてしつこく追いかけていきたい。
何をする余裕もなく、食事を外食ですませてから市川校へ。
某歴史講師I先生がいたので少々会話。
I 「で、浜はどうですか?」
検見川浜校舎のことを、市進内では「浜」ということが多い。
僕「生徒は・・・だよ」
I 「そうじゃなくて」
僕「なんだ?」
I 「モメ事の1つや2つ」
僕「ボク、それ系じゃないから」
I 「またまたご冗談を(^^)」
僕「そういうの、期待されてる系?」
I 「読者とか、会社とか」
僕「読者はともかく、会社まで?」
I 「さあ信原は今度は何をやらかすか」
僕「何もしないってば」
I 「一発お願いしますよ」
うるさいので無視。
I 「JR本八幡駅中のカレー屋がですね」
僕「うるさいなあ、なんだよぉ」
I 「ポイントカードで、ポイント集めてたんですが」
僕「ははは、潰れたね」
I 「この前すごい買い物をして、節約しようと」
僕「その買い物のほうが気になるけどね」
I 「問題はポイントカードです」
僕「わかったわかった、それで?」
I 「10個スタンプがたまったんですよ、タダで食えるといそいそと」
僕「なるほど、オチは」
I 「僕の市川の春期の初日は」
僕「4月2日だね」
I 「つまりオチは先生のほうで」
僕「任せろ」
I 「どうぞ」
僕「潰れたのは3月31日」
I 「わりにつまらないネタですよね?」
つまらないので無視して教室へ。
3日目。今日も問題なし。質問が来ないのが少し気になるくらい。もう少し説明量を減らして、不満感を持たせるべきだろうか。ちょっとだけ足りないという不満感を持たせる商品はよく売れると最近どこかで読んだ。本当だろうか。大きな熊が来ないといいのだが。
検見川浜へ移動しようとすると、空には黒い雲。
雨が降り出す前に着くかと思ったら、長すぎる接続時間のせいで検見川浜駅で
降られる。市進予備校は駅から校舎への地下道を作るように(-_-メ)
8連続JR風俗レポその7。
某予備校の吊り広告。
「受験は、短いほうがいい」
これは恐らく「現役で合格しよう」というメッセージだと思うが、誤解を招く
のではないだろうか?
そう「そうか、だったら3年生の夏から通えばいいや」と受け取られる可能性
が高い。
業界関係者はご存知のように、現役の受験生の9割はが「自分の受験は第1志
望合格でハッピーエンド」と信じているし、残りの1割も浪人という可能性には
一切考慮を払わない(まあ、今年からほぼ全入というのも事実ではあるが)。だ
から「短いほうがいい」と言われたら「短い期間だけ通えば第1志望げっとぉぉ
!」だとカンチガイするのではないか。真面目に。この話題の続きはまた今度。
校舎に着いて、校舎内を散歩。
ウイングネットの教室を覗く。あれ、あんまり混んでないな。ところで、ウイングネットの話題(以下、未来予想図)。
映像授業を配信する市進予備校のこの試み、今日の検見川浜校はともかく、それなりに盛況のようだ。
ここで突然に大胆な提言をすると、ウイングネットルームをJRの駅に設置することは不可能だろうか。駅構内への店舗の進出は西船橋駅でわかるようにすさまじい。そこにはないが、駅構内の1,000円理髪店のように、小さなスペースでウイングネットのブースを設置するとか、きついだろうか。
もちろんプリペイドカードまたはパスワード入力済みのカードとテキストは校
舎で配布する。予約無用で気が向いたときに生徒様が受講できるようにする。
おおこれは素晴しいアイデアだ。
と思ったけど、実現するにはシステム構築に金と手間が膨大にかかるなあ。そ
もそも、「気が向いたときに」受けるようでは教育効果が上がらないだろう。そ
うなってくると次に考えられるのは家庭への配信だろう。もうこの時代、ネット
を利用するなら在宅受講ができるくらいにまでシステムをバージョンアップして
もいいと思うのだが。どうかしらね。大きな熊が来る前に。
なお、このくだりは現在のシステムではなくただの勝手な未来予想図なので一
般のご父兄様等は誤解しないように。思った通りに叶えられるのはドリカムの歌
詞の中だけかもしれないけど(^_^;)
日記だった。
とまあいろいろと集客方法を考えたいのが現状である。検見川浜校舎のきれい
さと異空間ぶりは、いい意味で「これからの予備校の姿」のような気がする。お
世辞やおべっかではない(そんな下らないことを書く趣味はない)。ただ、その
異空間ぶりや良さが世間に認知されていない、つまり情宣活動が不十分だという
気はする。
たとえば、ホームページ上で「予備校校舎内の画像」が観られるくらいの工夫
は必要なんじゃないか。宿泊施設のHPなどは、そんなことを当たり前にやって
いる。そういうHPに、予約表と宿泊料金しか掲載されていないなんてことはな
い。気の利いたページはきちんと館内の様子を動画で観られるようになっている
ものだ。
予備校では授業が最高のサービスであるのは事実だが、学習環境も大きなサービスであるはずだ。まあ、多少は看板にイツワリがあってもいいわけである。大きな熊が出てくる前に。
イヤになるほど北風が強い中を帰宅。
花冷えというレベルではない。夕方の大雨で靴下が濡れていることもあり、体が芯から冷える。もちろん風呂に入る。
給料日前でもないのに乏しい我が家の冷蔵庫。
しのぎ飯を作って熱燗。今日の銘柄は『一ノ蔵 無鑑査』。なにが無鑑査なのか説明らしきことがラベルに書いてあるが全体に意味不明。それはともかく、熱燗にすると、程よく辛くて旨い。最初はヌル燗だったが、足りないとみて更に熱燗にバージョンアップさせて正解だった。この「一ノ蔵」のシリーズは純米に限らず好みにあうようだ。
僕は暑がりなので、そろそろ熱燗の季節も終わる。
このあたりで「今冬のベスト」を決めたいし、日本酒についてきちんと書きたいこともある。でもまあ日記から離れてしまうし、明日が講習の最終日なのでまた今度。大きな熊が出てくる前に、ゆるり眠ろう。大きな熊は何の比喩か、わかりましたか?
正解は、あなたが代入して楽しんだものなんです。全ての読者には、自由に想像する権利がある。
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