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いろいろ寒い 4月17日
  7時半起床。
  昨日からやたらと寒い。もう4月の半ばだというのに、たまらずエアコンまで 稼動させる。

  午前中は予習。
  やっと3年生のぶんは5月分まで完了した。残りは2年生ぶんだけなので楽勝 だ。少々英語の勉強なぞ。早めの昼食は焼ウドン。朝からずっと雨なのでスーパ ーには行けない。


  午後は自由に時間を使える。
  手話の練習は毎日欠かしていない。前回の授業は講習中だったので休んでしま ったから、やれることは復習しかない。ビデオなどがないので人の手話を見て解 釈することはできない。もっとも、それ以前のレベルではあるが。
  だからひたすら習った手話を繰り返す。意味を考えて手話に翻訳する作業のス ピードアップをはかる。手話は普通の会話と同じように早くやれなくてもいいの だが、考えてタイムラグがあると意味不明になりやすいらしい。


  ホームページの作業。
  4月から6月までは閲覧数が落ちる傾向にあるみたいだ。ちなみには閲覧数ワ ースト月間は6月。閲覧数が上がる傾向にあるのは11月から1月で、ベスト月 間は1月。「生徒(様)より大人が観ているのでは?」とよく言われるが、この 数字を見るとメジャーな閲覧者は生徒様かもしれない。
  春に少ないのはそれだけ受験生が(というか高校生が)落ち着かない時期だか らだろうし、秋から冬は高校生の在宅頻度が上がる時期だからかもしれない。ま た同時に、大学生がパソコンを使う頻度に左右されているような気もするし、同 業者が以下同文かもしれない。あるいはHPの閲覧そのものが、そういうバイオ リズムを持つのかもしれない。だんだんと考えよう。

  といっても、更新頻度は常に一定させる。
  閲覧数が下がっても上がっても同じペース。ヘンな色気を出さないのは大切な ルールだ。今日は久しぶりに「一膳」の更新。これは基本的に月イチペースであ る。


  読書もできる。
  『はかり方の日本語』久島茂を読了。
  日本語には「高い」「深い」「小さい」「三日間」など数量を表す言葉がたく さんあるが、それらには厳密なルールはあるのか。もしルールがなければ記号と しての言語が成立しないはずだから、きっと何かがあるはずだ。あるとすればそ れは何か。
  これらの言葉を1つずつ検証してルール(法則性)を発見する本。かなりヘン な内容だとは思うが、きっと良書。

  本書のコシマキ(本の帯)から引用しよう。

>「一日中」とは言えるのに、なぜ「一時間中」とは言えないのか?
>「十、十一日」を声に出して読むとどうなる?
>「2センチ長い鉛筆」は、なぜ長さが2センチの鉛筆ではないのか?

  そりゃそういうもんだろう、と考えるのが普通だろう(「とおかとじゅういち にち」とかね)。
  ところが静岡大学教授(専門は意味論・国語史)である著者はこれらのナゾに 説明をつけていく。僕は全てのリクツに納得ができたわけではないが、ほとんど がちゃんとルールの上で成立しているのだ。納得できたのは以下の問いかけ。

>教科書の三角形の説明を見ると、「高さ」がいくつもある。三つの辺のどれかを 底辺として、その底辺から向かいの頂点まで垂直の線を伸ばす。その線の長さが 「高さ」である。
   三角形の底辺から頂点までの距離を、なぜ「高さ」というのだろうか。長方形 の場合は、二つの辺を「縦」と「横」と呼んでいる。三角形の底辺を左右の横の 方向に合わせると、「高さ」は縦の方向である。なぜ三角形の場合、「縦」の長 さと呼ばすに「高さ」と呼ぶのだろうか。

  考えてみると、確かに三角形の「高さ」は図面上で「タテ」と感じる方向(た とえばPC画面の右端にあるスクロール・バーとかどうですか?)に伸びること が多い。
  しかし底辺と呼ぶ辺を別の辺に移すと、図面上で「左右」に伸びる線を「高さ 」と呼んだりもするはずだ。なんでなんで? 便宜上ってことじゃないの?

  という疑問を持つか、興味を感じる人には極めて面白い本である。
  この問の答えはここには書かない。「まあいいじゃないのそのへんのことはベ ツに」と思う人は読まないほうがいいと思う。正確には、立ち読みして20秒くら いで無視できるはずだ。僕は非常に楽しめたので他のネタは後日にエッセイで。


  プールをこなして検見川浜校へ。
  英作文で safe to drink という表現が出てきたので余談をする。

>日本の水道は全て水が飲めるでしょ。でもだいたいの国はそうじゃないね。水 道の水で風呂に入れるけど飲めない。だから飲める水道の場合は safe to drink  っていう表現が必要になる。
すると、日本の水道と外国の水道は意味が違うことになるじゃん。そこで日本み たいな水が飲める水道を「上水道」って言って、外国みたいな飲めない水道を「 中水道」って言ったりするね。ま、排水を流すのは「下水道」で同じなんだろう けど。
あ、英語でどういうのかは知らない(笑)。中水道というのは一般的なゴイじゃ ないけど、今みたいな区別をするときに使うことがあるみたいね。英語だと not safe to drink ってことになるかね。

  「中水道」に関して授業で話さなかったこと
  実は、この用語は日本のエコロジストが使うもの。上水=飲める水を供給するためには、殺菌消毒の手間と費用が莫大にかかる。それだけ環境に負荷がかかるのである。日本の上水道は、それを必要としないところにも供給されている。たとえば、車の洗車場とか家のトイレの水とか風呂の水とか。どれも飲むわけがないのだ。
  ゆえに、日本は諸外国のように「中水道」、つまり飲めないが日常の使用には問題ない水道を用意するべきだというのがエコロジストの主張。正論だが中水道を新たに設置するためのインフラ整備が必要とされ、また日本は水に関する意識が低いため(水と安全はタダだ、という神話がある)に実現のメドは立っていない。


  いつも書くように、受験学年ではこういう余談はしない。
  時間が足りないからだ。だから2年生だしと思って気を使ってこの余談をして みたところ、生徒様の反応が悪い。そうか、余談って言っても面白い( funny ) のでないと駄目か。方針変更。

>ほら、新幹線とか、トイレの手洗い水って飲めないじゃん。 not to drink とか 書いてあるね。あれはタンクをちゃんと掃除するヒマがないからじゃないかな、 ははは。
でも、紙コップがあって、ちゃんと飲める水があるじゃん。あれが safe to drink ってことになるじゃん。ま、つまり、鉄道で英語を理解するという思考方 法だな、ははははは。


  まったくウケない。
  誰も笑わない(僕をのぞく)。誰も感心しない。どうなっている のだろうか。おかしい。日本人の平均テツ率は1割を超えているはず。理由を探 さないと。

1、生徒様が10人以下で確率的に苦しい
2、根本的に面白くない余談である
3、平均は母集団がよほど大きい値を持たないと偏りが出るため、少数では平均 値に届かないことがある
4、テツであることを隠している生徒様がいる

  2か4だろう。
  いや、きっと4だ。なあみんな、本当の自分を探そうよ。素直になろうよ。き っと本当の自分はどこかに見つかる。わだかまりなんて僕たちにはいらないさ。 みんな友だちじゃないか。WE ARE THE WORLD. ねえみんな、本当は、「テツ、やっぱりいいよね」と思ってるんだよね?

  とは話さずに(当然だ)タンタンと授業を終える。
  雨は止んだが非常に寒い。マフラーと手袋を持参して良かった。帰宅して、し のぎ飯を食べる。メインはマルハの缶詰「いわしレモンスープ」。お金がないのだよ。しかしこれが極めて旨い。やはり魚介類の缶詰はマルハが最強である。寒い一日だった。


追記:一話一膳「ジャガイモと挽き肉の炒め物」をアップしました。

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