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悪酔いの理由 |
5月29日 |
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7時に目が覚める。
レベル3の二日酔い(全部で5段階)。やっちまった。昨晩はちょっと呑みす
ぎたんだっけ?
1軒目は薄暗い居酒屋だった。
僕も連れも土地カンのない場所だったので、適当に店を選んだ結果だ。焼き鳥
5本セットで390円なんていう安い店だった。安くて混んでいるのは良い店の証拠
だが、実に空いていた。会うのが10年ぶりということで「落ち着けるからいいか
な」と思ったけれど、料理が非常にまずかった。
まずいくらいなら、まだ良い。
安かろう悪かろうというではないか。困惑したのは料理のサーブ手順。5品注
文して速攻で届いたのはトマトサラダ。それは普通である。切るだけなんだし。
しかし、他のショーロンポー、春巻、ホッキ貝刺、マグロの山芋巻きが同時に
出てきた。同時というのは比喩的表現ではなく、本当に30秒以内くらいで4皿が
到着したのだ。これほど種類の異なる料理でサーブが同時になるのか(厨房には
1人しかいなかったような)。
まあそれもいい。
まずかったのも許す。安いからだ。いけなかったのは日本酒の熱燗だろう。生
ビールを2杯飲んだあと、僕一人で2本飲んだ。たぶんあわせて3合弱くらいだ
ろう。呑んでいるときは特に感じなかったが、こんな二日酔いになるはずがない
。
というのは、2軒目の焼き鳥屋でコップ酒(わざわざヌル燗にしてもらった)
を2杯飲んだ。
あわせて1合半くらいか。先の店とあわせて4合ちょっと。やや呑みすぎだが
、楽しく過ごせたので二日酔いになるはずがないのだ。2軒目の酒は確実に旨か
ったから、問題は1軒目の熱燗に違いない。つまり安酒だったということ。
日本酒が嫌いになる原因は、下戸(げこ=酒を体質的に呑めない人)をのぞけ
ば「安い日本酒で悪酔いした」経験に他ならない。
たとえば20代前半くらいで、「日本酒ってどうもダメだな」と思っている人も
いるだろう。もう少し大人になって、つまりもう少し多めにお金を払って、良い
日本酒を飲めば印象が変わるはず。覚えておいてください。
で、なんでこんなに長々と昨日の話が続くのか?
7時に起きてみたら意外に晴れていた。そこで冬物のパジャマなどを洗濯。気
分は悪いがムリして朝食を取り、できるだけ水分をとる。風呂にも入る。酒が抜
けてこない。かといって眠くはないし、気分が悪いから本も読めない。つまり午
前中は何もしなかったので書くことがないのである。
少しだけ昨日の閣僚自殺の話。
「ナントカ還元水」で世の中を爆笑させ、野党を激怒させた彼である。現役の
政治家が亡くなるのは小渕総理のような例があるけれど、自殺というのは珍しい
。行き詰ったのはわかるにせよ、政治家としても人間としても下らない死に方だ
。死者にムチ打つわけではないが、それはないだろうと言われても仕方があるま
い。
「このことは墓の中まで持っていく」という表現がある。
知りえた秘密を誰にもバラさないから、という宣言としての表現である。もち
ろん、たとえである。この閣僚の遺書には今のところ例の問題たちに関する記述
はなかったらしい(続報で変わってくると思われるけど)。つまり本当に「墓の
中まで」持っていってしまったわけだ。たとえを実践するバカがおるか。これで
後日になって「やっぱりナントカ還元水の話はウソだった」という証拠が見つか
ってしまったら、死んだ意味がなくなってしまう。
死に際を見極めるのは本当に難しい。
中島義道じゃないけれど、「人はどうせ死んでしまう」(ヒマここ)のだから
、生きているほうがよっぽど面白いはずだが、そうでもないのかね。面白くない
から死んだんです、と言われてしまうと言い返せない。僕としては、二日酔いで
も生きているほうが楽しいが、人生観の違いかもしれない。
お昼過ぎから行動。
ずるずると読書。
『口のきき方』梶原しげるを読了。
フリーアナウンサーの著者による、話し言葉とその周辺を語るエッセイ。「使
い捨てと使い切り」の違い、「自分にご褒美」という表現の不自然さ、「ありえ
ない」などの若者言葉の意味など、口語にまつわるモノゴトをダラダラと書いた
もの。
どこを読んでも「ああなるほどそうですか」という程度の感想しか出てこない
。
面白くないわけでもないし学びが全くないわけでもない、かと言ってこの本を
人に薦めるのはどうかなあ、という典型的なヒマつぶし本。少しだけ「ほう」と
思わされたのは最終章「秘伝・口のきき方」における聴く技術くらいか。スムー
ズに相手に話してもらうために、どういう相槌の打ち方があるかという説明。ま
あこれもどこかで読んだ話がうまいことマトメてある程度で、どこまで読んでも
平凡であることに変わりはない。
新潮新書は他の新書シリーズに比べると、割にドッシリした内容に見える本が
多いという印象がある。見える、だからね。
本書はその例外で、「何だか全体にボヤけてはいるけれど、別にそんなに悪い
内容でもないかね」くらいのスタンスで作られたような雰囲気。1年に読む本が
10冊程度という人が読めば「無駄!」ではあるけれど、100冊読むならこの程度の
軽さの本が混じってもいいかな、仕方ないよな、というところ。そういう意味で
の満足感はあった。古本だしね。
さすがに二日酔いは抜けてきたような。
プールは何とか750メートル。まだ今ひとつ抜けていないか。またもムリして昼
食はキツネ玉子とじウドン。これでほぼ回復。授業準備はバッチリなので、即座
に校舎へ。バッチリってなつかしい表現だ。
高2の授業もバッチグー。
だから表現が古いって。 deny という単語が出てきたので、秘伝の暗記法(ウソ
。パクリ)を伝授。
「デナイと否定する」
生徒様のお顔が引きつり遊ばされていることを確認した。そりゃそうだよな。
帰宅。
酔いは全くないが、頭が痛いような気がする。珍しく食材もロクに用意してい
なかったので、これから思い切って休肝日に挑戦する。いつもなら授業後には強
い空腹感もあるけれど、それすらない。眠れればいいんだけど、寝不足だからき
っと大丈夫だろう。わりにアッサリした日記、でもないか。
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