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一二三先生を尊敬 8月23日


  5時起床。
  涼しい朝。新聞に面白い記事が。毎日新聞から引用。

>将棋の加藤一二三九段(67)が22日、東京・将棋会館で行われた朝日杯オ ープン戦で戸辺誠四段(21)に敗れ、通算負け数が1000敗となった。プロ 入り以来、53年間に積み重なったもので、将棋界史上初の記録。

  ちょっと読むと「負けたことが記事になるのか?」と思えるが、これは恐るべ き大記録である。
  通算勝数は1261勝なので勝率は55%くらいか。

「え〜、2回に1回ちょっとしか勝ってないじゃん」

と誰でも思うだろう。もちろんそれはそうなのだが、問題 はここまで負けるほどの対局数をこなしたこと。読売新聞によれば、昨年の棋士 の平均負け数は14.4局。仮に1年に20敗したとしても、1000敗するには50年かか る。それだけたくさん勝たないとこれだけ負けることもできない(つまり引退に 追い込まれる)世界でのすばらしい記録なのである。

  加藤先生はすでに67歳。
  それでもこうして負け続ける(=勝ち続ける)というのは立派である。老齢の きざしは後頭部に見られるが、その胆力の強さは健在で、TVでときに拝見する 限り変人ぶりにも拍車がかかっている。3年前に生で加藤先生のお姿を拝見した ところ(ヒマここ過去日記)、TVと全く同じであった。これからも頑張ってほ しい。


  駅までの徒歩でタオルを使わないのは久しぶり。
  出勤前には部屋に冷房をかけるのが通例だけど(着替え中に汗をかくのがイヤ だから)、それも必要なかった。もっともこの涼しさも今日1日とか。めげるよ な。

  客あしらいグンバツ(死語)のドトールは混雑しているのでパス。
  かわりにマックへ。マック何とかという新製品を食べてみる。パンがホットケ ーキで使うようなやや甘いものになっていただけ。特に旨くはないし、期待もし ていない。空いているのと安いのが利点で、コレステロールその他の健康上のリ スクが欠点。


  大学別U。
  脱落者が目立ってきた。出席率は初日が9割以下で、今日は8割を切ったくら いか。受験に対応する授業にレベルアップしていくと、必ずこうなる。自分の予 習を教室に持っていくのが必要なことだと、どうしても納得してもらえないのだ ろう。僕の精進が足りないようである。

  問題があると解決するのではなく逃げるのが最近のガキの特徴。
  ちなみに「最近の××」と言ったり書いたりするのはオッサンの特徴ね。ガキ もオッサンも侮蔑語なのでこれで引き分け。逃げているうちはまだ良くて(いつ か困るのは本人だけ)、行動の手段が排除に向かうと講師に殴りかかってくるの かも。さらに高じると祖父殺しになったりする。あっ。

  しかし今どき、医者家系のプレッシャーがかかる家庭の図なんて珍しいよな。
  殺人に、ではなくて、その構図に微笑ましさを覚えた人も多いのではないか。 過剰な期待というプレッシャーをかけられた若者は、昔のマンガだと家出してビ ックになったりする(世界をまたにかけるテニス選手とかw)ものだが、今のリ アルライフは・・・と今日の授業の復習をサラリ。受講者以外には意味がわから なくて申し訳ない。


  昨日に引き続いて、長文の授業の狙いをちょっと書いてみよう。

  某R大学の現代文の問題で考えてみよう。
  英語ではなく、現代文ね。うろ覚えで書いているので無責任と断っておく。た しか07年度の問題。もちろん僕は現代文の講師ではないから、その点も責任は取 らない。あくまでウェブに載せるための例ということでよろしく。

  言語に関する話題で、固体としての言語そのものには優劣も難易もなく、言語 は文化と切り離せないものなのだ、ということ(ありがちすぎるぞw)。

問:本文×行目に「エスペラントは役に立たない」とあるが、それはなぜか。以 下の日本文にあうように、本文から抜き出して最初の5文字と最後の5文字を答 えなさい。

エスペラントは(               )ないから。


  さあどうするか。
  本文のどこから抜くのか。「まず、未然形から探さないと」と考えるのが第1 段階。たとえば、「誰も勉強したいと思わ」とか。「エスペラントだよな」と考 えてエスペラントという記述を探すのが第2段階。日本語中ではカタカナは目立 つから、あわてて探すわけですね。ハッキリ言って、ここまでは誰でも考える、 つまりこれだけで正解にたどりつくことはありえない。大学受験だからね。

  そして、そこで思考停止するのが普通の受験生で、市進の英語で言えばCクラ スの生徒様がその一部に含まれる。
  英語の場合は「まとめて抜き出し」ということはほとんどないが、「本文中の 1語で言えば?」という設問は多い(実際、このR大学では定番に近い)。もし 僕がこの手の、つまりこの現代文の問題を、英語の問題的に解説するならどうす るだろう?

1、「エスペラント」の記述があればそこに正解は×ちていない。
2、「エスペラント」を××化した、つまり(××)××について書かれた部分 を探す。
3、「エスペラント」と×にならぶ、もしできれば×点のある(××)××の例 を探す。

  1は当然すぎるとして、英語だと3のパターンが多いかも。
  しかし、個々の人工言語のややこしい話でなければ、普通は2から考えること になる。これが僕の授業でいう

☆ ×→×の原則

である。
  もちろん×にはそれぞれ異なる漢字が入る。これはこの「よびわる」で公開す るわけもない。この原則は応用パターンがいくつもあって、全部でいくつなのか は僕も把握していない(わざと数えていない)。

  こういうことを英語で説明していくのが秋からの授業であり、今の大学別Uで あり、煮詰まったのが次のタームの大学別Vなのであります。
  そしてここで、「問題文が英語である」という受験生にとっての高いハードル をどうやって越えさせるかが難しい。受験生が英語を日本語と同じように読める 、なんてことはあるわけがないので。ここに上手い橋を架けるのが僕に求められ る職能である、という話題でした。あ、×の答えが知りたい生徒様は質問するよ うに(知らなくても受講に支障はありません)。


  検見川浜校へ移動するには、西船橋を経由する。
  西船橋駅にはディラだかビィラだかアトレだかラクーアだか忘れたが、とにか く改札内駅ビルがある。何語だかさっぱりわからんな。普通に日本語の名前では ダメなんかな。「西船橋勘三郎」とか、「西船橋のこころ」とか。ちょっと昼飯 でも食うかねとカレー店へ。まあまあ混んでいて非常に落ち着けそうだ。

  ひき肉カレーに温泉卵とアイスコーヒーがついて750円。
  温泉卵はカラごとビニール袋に入っているものがそのまま配膳される。どうや って作るんだろうね。ゆでてから袋詰めするのか、袋詰めしてからゆでるのか。 ビニール袋ごとニワトリが産んでいるとか? しかも産んだ時点で温泉卵、とか ?

  さらに驚いたのはライスを盛るための機械があったこと。
  カキ氷をカップに盛るように、皿の上にライスがボロボロと盛られるのだ。そ んなんアリかよ。装置自体の仕組みもすごいが、ライスはどうやって作るんだろ う。まさか、米や水などを入れておくと自動的にできるのかしら。技術の進歩に 終わりはない。掃除が難しそうだなあ。もちろんたいした味ではなし。期待して いないのでちょうどいいくらいか。


  ずいぶん涼しくてラクな1日だった。
  夕食は豚肉のしょうが焼き。新居にうつってキッチンが使いやすくなり、キャ ベツの千切りがうまくできた。プロなみとまではいかないにせよ、「ぶつ切りじ ゃなくて千切りだよな」と思えるくらいね。台所の使いやすさのポイントは、広 さよりも実は高さにあるのかも。


  日記を書きながらワイン。
  講習期なので割って呑む。いつもはペリエ割りだけど、切らしているのでクリ スタルカイザーのスパークリングウォーター(ライム)で割る。品という意味で はペリエがやや勝るかな。できるだけ安いワインを使うほうがいいだろう。がぶ がぶ飲めて、程よく酔える。あと1日でこのタームは終わり。順調だ。

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