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時間とモノと |
10月29日 |
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9時起床。
昨晩は日記を書き終えてアップしたあとも呑んでいた。9時20分くらいにアッ
プして消灯が12時前だったから、1時間半くらい呑んでいたのだろう。頂き物の
日本酒があまりにも旨かったためとはいえ、ちょっと呑みすぎ。しかし二日酔いはなし。
朝食はウドン。
午前中は何をするともなく過ぎてしまう。食器を片付ける(もちろん洗っては
おいたけど)のが大変だった。
外出して銀行へ。
先日申し込んでおいた「指認証」用のキャッシュカードが届いていて、その登
録をするため。静脈(指紋ではないと思う)を読み取る機械に、指をかざすこと
3回。その情報をカードに読み込んで、確認のためにもう1回。作業それ自体は
10分もかからなかった。
さっそくATMで試してみる。
認証の速度は速い。まあ、10秒もかかっていないだろう。精度がどのくらいの
ものなかのは知らない。さらに暗証番号を入力しなければならないから、セキュ
リティの度合いは大きく向上したのだろう。
どんどん世界は進歩していく。
どういう仕組みでこんなことができるのか全くわからないけれど、利用できて
しまうというのが凄いと思う一方で、怖くもある。僕が小学生くらいのときに電
子レンジが普及してきて、「どうなってんだ?」と思ったのと同じ(今も思って
いる)。どう感じようが無知であろうが、それを利用することを享受できる。こ
れで強盗に入られても、指さえ切られなければ大丈夫・・・切られても大丈夫か
な(^^)
居酒屋のランチ。
汚い店。典型的な「新橋ガード下」風の飲み屋、と言えばわかりやすいだろう
か。キッチンは脂まみれ、フライパンは焦げまくり。清潔と秩序というものごと
が欠落した世界観の具現、みたいな。ヨタ系のサラリーマンがクダを巻くような店
で、やはり昔ならランチなんかやっていなかっただろう。
焼き魚がすでに完成した姿でカウンター上の大皿に盛ってあり、注文されたら
電子レンジで温めるというシステムらしい。
その程度の味でソノ程度のサービスを供給すればいい、ということだろう。出
てくるのを待つような客が来る店ではない。手作りのファストフード店とでも言
えるかな。
700円のしょうが焼き定食はたいしたことがなかった。
これはさすがに注文が来てから作っていたけれど、味つけが悪い。無駄に甘っ
たるくて汁がグショグショという出来栄え。この下品さがたまらない、という評
価もありそうだ。ただし、ヌカミソ漬けは非常に旨く、味噌汁も具沢山(ワカメ
・玉ねぎ・豆腐・ネギ)で旨かった。全体的には、悪くない店なのかも。しかし
汚い店だったな。
帰宅して午後はのんびりと過ごす。
昨日の来客に質問されたのは、
「今年のコマ数だと、ヒマすぎるんじゃないか?」
ということだった。実にその通り。もっとも、ヒマだから時間を持て余すという
ことはない。お金と同じで、多ければ多いほど良い。確かにまあ、もう少し仕事
があったほうがいいかなとは思うけど、これはこれで良い生活だ。
1時間半ほどヒミツの花園。
今日はずっとうす曇。夕方にちょっと晴れて西日がリビングルームに差し込ん
できて暖かい。まだ新居生活も4ヶ月足らずで、季節ごとにかわっていく陽光の
入り方を楽しんでいる。そのうち慣れたり飽きたりするのかも。
昨日いただいたコーヒーポットを使う。
ステンレス製。一般には銅製やホウロウ製が有名かも。でも前者は管理が大変
だし(あれは錆びるよね)、後者は取っ手が熱くなるだろう(鍋つかみが必要)
から、ステンレス製は現実的に便利だろう。たぶんそういうことを考えて選んで
くれたのだと思う。実は何も考えていなかったりして・・・。
よく洗って、2回ほどお湯を沸騰させて消毒。
どのくらいでどのくらいの温度になるのかチェック。コーヒーは熱湯だと苦味
が出すぎるから、熱湯よりちょっと低い、たぶん90℃は超えているくらいの温度
が適切なんだろう。あくまでイメージだけど、喫茶店などで見ているとそういう
感じがする。
注ぎ口が細いのが快感。
今までは12年半もヤカンから注いでいただけに、細いお湯をコーヒーの粉にか
けるのが楽しい。味はそんなにかわらないだろうけど、気分の違いというのはす
ごく大きい。事業所にあるようなコーヒーサーバーにはない「盛り上がり」があ
る。
新しいモノを手にすると、いつもこうやってすぐに使う習性がある。
いろいろな機会に人様からモノを頂くことがある。すぐに、つまりその場で開
封する。リボンとか包装紙はビリビリと破いて(「アメリカ人なので」と相手に
断るとまれにうける)、中のものを取り出す。どうやって使うか、どうすれば
使いやすいか、使いにくいか、どうやって管理するか、そういうことをチクチク
と考える。
飾っておくとか、高いものだから使わない、という考え方は一切ない。
使えば壊れることもあるけれど、使わないなら美術品の類になってしまう。壊
れてしまえば、あるいは古くなってしまえば、これは使いきったと思って捨てる
こともできる。自分の手がそれに触れることで、それは初めてモノとしての価値
を帯びる。一般化する気はない。お金持ちは皿を飾って楽しむだろうけど、僕は
そうじゃない、というだけのこと。
コーヒーを飲みながら読書。
『祈り』宮崎あおいを読了。
写真集に著者の「語り」が加えられたもの。写真集といってもグラビアアイド
ルなどの「あっは〜ん」のほうではなくて、著者が撮影した写真が中心だ。
宮崎は写真好きでも知られる。
更新は少ないが「あおいのフォトログ」というブログをやっているほどだ。そ
の宮崎が何かの撮影で中国にいったときの写真に、独り言に近い「語り」が加え
られている。若い、新進気鋭といってよい女優がいかにも言いそうなことばかり
で、それ自体にはあまり価値がない(面白くないというほどでもないけど)。い
や、でも19歳の時点で語ることとしてはそれなりに良いかも。
写真は、宮崎が撮ったらしきものと、宮崎自身が写っているものとで半々くら
い。
著者が写した写真をメインにしたいのか、著者を写したそれらをメインにした
いのか、いまひとつ狙いがハッキリしないのがマイナス評価。著者の責任ではな
いが、それぞれの写真の撮影者を明記していないのは本の作りとして間違ってい
る。けっこうまじめな「語り」なので、前者が中心で悪いことは何もなかったと
思うけどなあ。
まあそれはそれとして、
「ああ我が嫁の10代最後のころの写真か、ぐふふふふふ」
という感想がなくもない(けっこうある)。
僕もたまたまアマゾンでオススメされたから買っただけのマイナーな本だし、
普通の人は読まないだろうし、オススメすることもないですね。しかし可愛かっ
たなあ、ぐふふふふふふふ。
以下記述を省略して夕食。
昨晩の残飯整理が中心。それなりの料理を出したつもりだけど、ミスをいくつ
か発見。カブとキュウリの浅漬けはカボス汁をかけていなかったし、モヤシのナ
ムルには白ゴマをふっていなかった。まだまだ修行が足りない。きちんと仕上げ
ないと料理の意味がない、とまでは言わないにせよ、やや後悔。してもしょうが
ないか。
鶏スペアリブの昆布煮の残り煮汁で、白菜を煮る。
これを「2度炊き」という。白菜は白くて鍋物には使いにくい端切れを使う。
味が薄いだけに野菜の滋味が身にしみる。お客様に出すには何かの味付けが必要
なのかな。他には簡単なキムチ鍋など。
食後は間違えて買った白ワイン。
チーズがつまみに合わないから、何かを考えなくてはいけないな。ってか、初
めから間違えないで買えよ、という話。イクラのしょう油漬けにあわせてみたけ
ど、もう一捻りが欲しいな、なんだろう? やるべきことはなくても、やりたい
ことはいくらでもある。
追記:一話一膳「しめさば」をアップしました。
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