予備校講師でわるかったな!





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3浪まっしぐら 12月7日


  8時起床。
  冷蔵庫の中身を整理するという夢で目覚めた。昨晩はかなり泥酔して帰宅した のに、2日酔いは全くなし。酔いが覚めたのと同時に目が覚めたみたいだ。昨日 の日記が「半分先書き」だったので少々書いておく。


  出勤すると某高級幹部から電話があった。
  イヤな予感。もう来年度の話は決まっているし、来週(8〜13日)は1・2年 の授業しかないから、代講依頼ではないだろう。増設講座の依頼が僕のところに 来るとは思えないし(苦笑)、特に悪さを働いた記憶もございません。まさか、 ひょっとして・・・。

「いやぁー、せんせぇのですねぇ、来年度のコマのことなんですけどねぇ・・・」

だ、か、らッ(-_-メ)

  いやはや、なんだかスゴイことになってきましたね。
  先が読めないというか、先読んでないだろっていうかね。先日書いたように、 昔と同じというわけにはいかないことはわかっている。その内容については今は 書かない。読者様のほうでお好きに想像してください。しかし驚いたね、ビック リドンキー


  飲みは某勝ち組講師とサシであった。
  2時間半ほどで、生ビール1杯と日本酒4合。2人で、ではなく、

それぞれがそれだけ飲んだ

わけである(生ビールを分ける人はいるまいが)。ちょっと飲みすぎだよね。お いしかったし、楽しかったということではあるにせよ。ちなみに、酒は勝ち組講 師が静岡の『開運 純米吟醸』を冷酒で、僕が青森の『田酒 特別純米』を熱燗 で、というものだった。どちらも1合で600〜700円くらいだから、お勘定はけっ こう高くなった。たまにはいいよね。

  話題はまあソノ、ちょっと書きにくいこと。
  一般に、同じ予備校の中でも、付き合いが生じるのは同じような立場の者同士 である。わかりやすく言えば、勝ち組講師は勝ち組講師としか付き合わないし、 負け組は負け組で集う。

類は友を呼ぶ
=Birds of a feather flock together.

と言うではないですか。

  もっとも、彼は負け組の僕にも優しくしてくれるのでありがたかった。
  世間の例にもれず、市進予備校講師社会も格差社会化がハゲシク進行している 。個人的な意見を書けば、

どの社会にも勝ち組と負け組がいるのは当然

である。いて然るべきである。格差があることを認めながらも、それがないかの ように振る舞えるのが「理想」的な社会ではないか。戦後の日本が目指したはず の資本主義的民主主義、なんて話をはじめると長くなるからやめる。いやいやし かし、僕も頑張って逆の立場にいなきゃいかんね。と、何の話題を酒のツマミに したかを書かずにゴマかしておく(^^)


  午前中は雑用モロモロ。
  1回目の昼食はうちで明太子パスタ。外出して新古書店で猟書。「りょうしょ 」というのは数少ない本を探しまわること。文庫や新書をあさるだけでも、ほと んど目に付かなかった本が見つかる。普通の書店で大量に売りさばかれる(とい う言い方がピッタリくる)本に比べれば、ヒット率は下がる。それでも、

ほとんど無名の書き手の意外な良書を拾えることも

あり、なかなかおもしろい。13冊購入。

  スーパーへ移動するときの信号待ち。
  なんか汚い系に見えなくもないオバサンに話しかけられる。質問がよく聞きと れない。そうは見えないが外国人なのだろうか。「今は何時か」と訊かれたよう に思ったので答える。すると彼女はこう言う。

「きよぉはなんにちか?」

  交差点の信号待ちで、そんなことを他人に質問する人がいるのだろうか。
  時間はともかく、どういう文脈なんだ。しかし発音を聴いて思うこともあった 。このオバサン、ひょっとして聾(ろう)者?

ついに実践手話デビューを迎えた。

  今日はえーと、12月の6日か7日か、えーと、7日です。
  と手話でやってみる。数字は他の手話表現がほとんどないので、通じるはず。 するとオバサンの発言。

「はんだらあってうじのおどさ」

全く通じていない、のではない。単純に伝播系の人だったらしい。わざと誤変換 しておいた。即去り。


  デムパと言えば、東金の幼女殺人の容疑者が逮捕されたというニュースがあっ た。
  精神疾患があるようだが、実名報道。僕の知る限りでは、毎日新聞とNHKが そうだった。警察の発表とはいえ、精神障害者の実名をさらして大丈夫なんだろ うか。これから議論になるだろう。僕個人は、

精神疾患による免罪は反対

という主義ではある。理由はあるが、面倒なので書かない。だが、現行の法制度 のもとで、こういう人(伝播)の実名を報道する必要があるのだろうか。非常に 微妙な問題だとは思う。


  世間はクリスマスモードに入りつつある。
  家族持ちと恋人たちを祝福するイベント。独身者で恋人ナシの人間(わし)を 迫害するイベントとも言える。そうそう、昨日の飲みでもそんな話が出た。未婚 化・晩婚化と言いつつ、

男も30代半ばになるとウマイこと相手を見つけてケコーン

するようだ。わしはどうなるのかなのぉ、どうにもならんのかのぉと言いつつ北 海チラシ寿司を買って帰宅。まるで

「全入入試」でしっかりローニンしてしまった受験生

のような境遇である。理想が高すぎるのかもね。え。見事な比喩?


  午後はヒミツの花園。
  文句のない快晴で干し物の具合は良好。朝は今年一番の寒さだったとか。読書 もした。


  『さくら路』宮嶋康彦を読了。
  日本各地の桜をうつしたフォトエッセイ。
  文章は短くて写真が多く、後者はなかなか良い。

  少し読書の趣味が変わってきたのか、この手の「絵」が入った本を選ぶ機会が 増えた。
  書籍だから「絵」というのは写真かイラストである。「絵」のイメージは協力 すぎて文章を駆逐してしまうという面もある。言葉で説明できないから「絵」に 力を借りているんじゃないかという意地悪な見方もできる。ネットの世界では、 ブログなんかそうだろう。

無内容で文章に自信がないところは画像がほとんど

である。いま猛烈に読者減らした(・_・;)

  また一方で、「絵」だけではちょっと力が足りないときに言葉を借りてくると も言える。
  文章なり画像なりだけで成立する媒体もあれば、お互いの力を借りて成り立つ メディアもあるということだ。悪いことではない。だから、こういう本はそれは それでアリ、と考えるようになった。

  一般にイメージする桜のソメイヨシノではなく、ヤマザクラが中心。
  大きな写真も小さな写真も夜の写真もあり、なるほど同じサクラとひとくちに 言っても様々なのだな、とよくわかる。あくまで写真メインと考えれば、「機会 があれば目を通すだけでも」とオススメできるくらいの本だ。


  夕飯のメインは、「ハンペンとネギの炊いたん」
  たぶん京都の料理だと思う。おすまし汁に2つの具を浮かせるようなもの。か なり地味だが旨かった。されど完成度には問題があるので、もう少し研究してか ら日記で紹介したい。「一膳」シリーズに加えるレベルではない。

  食べながらTVで『篤姫』を見る。
  そうそう、これも昨日の飲みで話題に出た。独り暮らしが長くなると、かえっ て結婚が遠のく。

「いえ帰って、誰かいたらどう思います?」
「うざいね」
「そうですよね、それがいけないんですよ」
自分の生活ペースって完成してるからなあ」
「物音がしてもイヤですよね」
「おれ、メシくいながら酒も飲むし、本も読むし」
「煙草は吸わないんですか?」
「家では吸わないなあ、飲んでても、飲んでるときもなぜか」


  『篤姫』の話だった。
  姫と小松帯刀(タテワキ=幼名は尚五郎さん)は幼なじみにして、おそらくお 互いに初恋の人。江戸城を出た姫を帯刀は訪問する。たぶん帯刀は自分 の命がもうすぐ尽きることを知っている。帯刀は姫に質問する。もし、あなたが こうして大奥に行くことがなかったら、

ぼくと一緒になってくれましたか、

と。篤姫は少し悩んで答える。

「亡き夫、家定に相談してみます」

  せつない。
  徳川の嫁という地位に成りあがった姫は、徳川のメンツをこわせない。でも、 尚五郎さんには本当のことを言いたい。でも言えない。

  感動。
  泣きましたよ僕は。『篤姫』は来週の日曜日が最終回。見逃せない。もしでき ることなら、僕が帯刀になって、

「姫、今からでも、わたしと一緒になって下さいッ!」

と叫びたかった。あおい、愛してる。彼女の名前を日記に初めて書いたのは 2005年7月26日のことである。だからこういう件名になる。
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