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しょんぼり。 12月24日


  7時半起床はちょい寝坊。

・ネクタイがヘビのように動き回る。そうか、ヘビだったのかネクタイは。え、 ネクタイは生き物なのか、そんなわけないだろ。「早く捕まえてください!」と 叱られて・・・

という夢だった。
  夢を記録するのは楽しいことだが、続けると医学的には脳に負担がかかる、と いう話をどこかで読んだことがある。本当だろうか。ただ、こうして記録をとっ ておくとますます夢をみるようになる、という実感がある。


  朝からヒミツの花園。
  はかどらず。晴れ間がのぞかなくはないくらいの冬曇りでけっこう寒い。5℃ 〜11℃くらいで冬らしい温度だろう。

  玄関とリビングを隔てるドアの下から隙間風が入ってくる。
  冬場でも風が強くなければ気にならないけれど、去年から対策を考えていた。 一番確実なのは

自分がいない寝室と玄関にエアコンをかける

ことなんだけど、エネルギー効率というか家計的にどうなのよっていう気もする 。冬に来客があるときはそうしてるけれど。

  とりあえず1センチくらいの隙間を7ミリくらい埋めるテープを張ってみた。
  少しは変わるかな、どうだろう。マンションは気密性が高いのが欠点でもあ るから、必ずしも良いことではない。ま、継続課題ということで。


  プールは寒さのせいか空いていた。
  平日の昼間はお年寄りが多いから、極端に寒くなったり暑くなったりするとい つもこうなる。僕もプールまで自転車で5分くらい走っているから気持ちはわか る。いやホント、

ここまでして泳ぎたいのか

と自問自答したくなる。もちろん泳ぎたいわけです。


  スーパーは完全にクリスマスモード。
  張り切ってる。ローストチキンだのケーキだのという定番料理は当然として、

「メリークリスマス! 特製お好み焼き」

みたいなものまで売っている。クリスマスとお好み焼きって関係あんのかよ!  お前らだけ幸せだったらそれでいいのかよ!


  いいんだろう(._.)
  思えば、クリスマスイブに仕事がないのは大学生になって以来はじめてのこと だ。今までは、仕事があるからオレには関係ないと虚勢を張れた。つきあってい る女の人がいる場合も同じだった。前にも書いたと思うが、

「わたしと仕事のどっちが大事なの?」

と詰め寄られた経験はない。そんなん仕事に決まってるし(即答w)、そんな質 問をするような女性は僕のとこに寄ってこないからね。

  ま、それはさておき、困ったものだ。
  塾・予備校業界はこの時期には曜日・イベント感覚を持たないし、ちょうど生 徒様の学校も休みに入るか入ったかするのが24日で、授業がないことはまずない 。しかもだいたいは夜の授業である。これまでなんのかんのと授業があったお陰 で、

「クリスマスイブ、なんですかそれは? 恋人も家族もいないけど、なにか?」

という態度が取れたわけだ。多忙は不幸をまぎらわしてくれるけれど、その手段 がないときはどうすればいいのだろう。社会的弱者をさげすむ、笑いものにする 、のけものにする、それが癒しの国ニッポンのクリスマスイブ!


  お昼ご飯はスーパーで買ったパエリア。
  こんなんふだん売ってないだろ。あの、スペイン料理の魚介入り炊き込みご飯 みたいなやつね。たしか、炊くのではなく野菜扱いで「煮る」ような料理法だっ たと思う。

むらさき色のヘンな貝がのっている

と書くと、ああアレねと思う人が多いだろう。ムール貝っていうと思ったけど全 く自信なし。わりに旨かった。

  午後もヒミツの花園。
  ふたたびはかどらず。つらいなあとHPの作業に逃避。読書も。


  『ときどき意味もなくずんずん歩く』宮田珠己を読了。
  一貫したテーマは52%しかない寄せ集めエッセイ集。
  不条理でムチャクチャで無内容なのに、きわめて笑える好著。

  笑わせるエッセイを書ける人っているんだな、とときどき自覚させられる。
  筒井康隆や酒井順子といった黒い笑いもあれば、椎名誠のようなビールを飲み たくなる笑いもあるし、松尾スズキのような意味不明な笑いもある。ここではメ ジャーな作家の名前を挙げたけれど、無名な書き手の中にも、50冊くらい読んで 1冊以下というペースだが、笑わせ方のうまい人がいる。この著者もその1人。

  解説の高野秀行は「何が面白いのか、なかなか言葉では説明できない」と書い ている。
  ならば僕に説明できるわけもないから引用してみよう。『テレビ出演の真実』 はこう始まる。

>芸能人でもないのに、去年からポツポツとテレビに出るようになった。

本書を前から読んでいるとこの記述だけで笑えるのだが、そこまで説明しきれな い(ジェットコースター評論家という肩書き)ので、この文章の最後の部分を続 けて引用する。

>私はいったい何の話をしているのか。テレビの話だったはずだが、はるか遠い ところに来てしまった気がする。どうしてこうなったのか、もうつながりがよく わからないので、突然だけど、最後に今日学んだことを復習して終わりにしたい 。
  本日の要点。
  男の視線は、顔→胸→尻→脚→ロリ。
  ということで、また来週。

うーん、やっぱり面白さが伝えにくい。チャンスがあったらぜひ立ち読みしてく ださい。52%の意味は「あとがき」に書いてあります。


  夕飯はすき焼き。
  ええゼイタクしましたよ、せめてものなぐさみに。モヤシなんか『雪国もやし 』なのな。高級品なのな。1袋で50円もするのな。100グラム550円の牛肉まで用 意しましたよ。肉が旨いのな。脂のしたたる味がするのな。その脂が出た汁で煮 た白ネギがまた旨いのな。世間が

「メリークリスマス! 君の瞳に乾杯」

なんてやってるかと思うと、涙ちょちょぎれるのな。表現が古いのな。

  この日記を書きながら食後のワイン。
  おつまみはスモークサーモン。独り酒なのな、きよしこの夜にな。むかし、

「キヨシコって誰?」

とかって真面目に不思議だったのな。「聖し」で「きよし」なんて読めるわけな いのな。小学生だったからしょうがないのな。世間は、なんで「聖し」なのかわ からないくせに、牧師と神父の違いも知らないくせに、家族だ恋人だって盛り上 がってるのな。

「求めよ、さらば与えられん」

の現代語訳が「求めなさい、そうすれば与えられないってわかるから」の意味だ と思ってる程度の知性なのにな。俺だけ独りなのな。


  ドリカムの古い唄を聴く。
  もう15年近く前になった名曲『WINTER SONG』。たしか日本語訳バ ージョンもあったはずだが、僕が持っているCDは英語のそれ。あんまり良くな いことだが、サビの部分の歌詞を引用。よい翻訳が思いつかなかったので。


I want to show you everything I see, the way I'm feeling
I need to be with you tonight, to hold your arms around me
My love for you is deeper than the deepest snows of winter
The greatest gift I ever had was you

失恋の唄である。受験生でなくても時制その他でおわかりのはず。主人公がいた 時間がクリスマスイブであったかどうかは知らない。ここまで日記を書き上げ、 キッチンに行って夕飯の洗い物を済ませてくる。しょんぼり。


追記:一話一膳『なめこ豆腐』をアップしました。まさにクリスマスにうってつ けですね!
追記2:牧師はプロテスタント系、神父はカソリック系の「坊主」のこと。
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