予備校講師でわるかったな!





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あんたはそう考えないのか? 9月12日
  10時10分起床は良い寝坊。
 9時間弱も眠った。労働量にくらべて睡眠時間が少ないようで、土曜日の夜に一気に解消しているといったところ。寝だめはできないものだそうだが、このように後から取り戻すことはできるのが睡眠らしい。もちろん、

規則的に必要量を毎日確保する

のが一番なので、受験生は真似しないように。高校生なら「6時間+昼間のうたた寝」くらいでもつと思うが(僕はそうだった)、個人差はある。自分の必要量を知ることが大事だ。


 授業準備をするのは相変わらず。
 同じ話が続くようで恐縮だが、イメージとは裏腹に、ウィークデイには記述していない。つまり、そんな時間は取れなかった。わりかし仕事量の少ない火曜・水曜日に処理しておきたいところで、しかしその余裕はなかった。もう少しだけ楽なスケジュールにするべきだった。

 それ以外にやることもある。
 ウナギ関係の勉強だ。何しろ、大学を出てからこのかた

予備校以外で働いたことがない

から、知らないことが多すぎる。なるほど、これでは正社員の仕事になんか就けるはずもないなと思うものの、これは自分で選んだ道なのでやむなし。


 お昼を大きく過ぎてから外出。
 しっかりと暑さはぶり返し、32℃くらいか。昼からは雲が出た。量販系靴店に行って、なぜか(というか安いから)ベルトを2本買う。スーツ姿のときに使うもの。予備校では冬にしかスーツを着ないから、ベルトはあまり消耗しなかった。違う仕事をするってのは、いろいろなコストがかかるものだ。

 男性の場合は、ベルトへの配慮は少ないものだ。
 靴に対してもそういう傾向があるけれど、ベルトは靴と違って「使用限界」が来るわけではない。摩耗して、ちょっとくだびれて来たなと思いつつ使ってしまう。男性が気をつけなければいけいないのは、

そういう細かいところを女どもは見ている

ということである。女性に言わせれば「そんなの、ファッションの基本でしょう?」となるだろうが、男ってのはそういう下劣な人種なんでございます(+o+)


 ついでに安いサンダルも2足買った。
 地元ばき、あるいはバルコニー用である。うちはバルコニーがめちゃくちゃに広いので、

バルコニー用だけで3足

も用意してある。寝室・書斎・リビングのどこからでも外に出られるように。履く人間は1人しかいないのに、というのが不思議である。秋が深まったらちゃんとした靴も買いたい。さすがにそういうのは量販店では買わない。

 その足で量販系酒店へ。
 日本酒だのウイスキーだの梅酒だのを買いだめ。こういう雑用に近い買い物を平日に済ませることができればいいんだけどね。立ち食い系そば店でかき揚げ丼と蕎麦のセット。美味しい。やっと帰宅。午後はまだ長く、やっと読書の時間が取れた。


  『1Q84 Book3』村上春樹を読了。
 これで2回目。
 文章を舐めるように精読した。全体の感想は1回目のとき(ヒマここ)と変わらない。

 春樹が目指している総合小説なるものは、完成こそなくても、高度なものに近付いていると思う。
 話の本質から逸れてはいるがズレることなく、読書の楽しみを覚える細部がよい。2回目の今回も感動したのは、タマルの会話だ。


「悼んでやった方がいい。それなりに有能な男だった」
「でも、十分にではなかった。そういうことですね?」
「永遠に生きられるほど有能な人間はどこにもいない」
「あなたはそう考える」と相手は言った。
「もちろん」とタマルは言った。「俺はそう考える。あんたはそう考えないのか?」
「連絡をお待ちしています」、相手はその質問には答えずに冷やかな声で言った。

 永遠に生きる価値のある人間について、読者は考える。
 読者の例としての僕は仮説を想定する。もしそういう人間がいれば、周りの人々は彼・彼女を神として崇めるのではないかと。そういった考え方を肯定する人と、否定する人とのあいだには

宗教という超えられない壁が設定される

のではないかと。タマルは、否定する人々の側について、巨大な壁を建てようとしている。


 夕方には相撲観戦。
 これといった取り組みはなかったが、休日の夕方にはうってつけの娯楽である。先場所は賭博問題でTV中継がなかった。わけのわからない処遇で、僕は納得していない。どんな問題があろうが、

なぜ視聴者に選ばせないのだ、

という疑問が残っている。事なかれ主義なんて、昭和の遺物じゃないかね。それはそれとして、誰が横綱を止めるのだろうか。

 相撲が終わってユルリ入浴。
 これがいいんだな。7時のニュースを見ながら夕食を取れるように、夕飯の支度を回していく。ビールも酒もよく冷えている。日曜日の夜に独りで過ごす楽しみ、これがあるから独身はやめられない(またはやめたくてもやめられない)。自分だけが自分をマネジメントすること。


 夕飯のメインはフッコの煮つけ。
 成長魚(または出世魚)のスズキの小さいもの。フッコ→ゼイゴ→スズキだったかな。きのう刺身で食べたがイマイチだったので煮つけることに。暑くても煮魚を作る気になるあたりに、秋の始まりを感じる。そこそこ旨かった。

 サブは今日も野菜の蒸し鍋。
 昨日とは違う野菜を試した。インゲンは旨かった。ネギはとろけ過ぎて今一つ。ゴーヤーは苦みが強く出て意見が分かれそう。昨日と同じゴボウはあく抜きしたところ、きれいな色に仕上がった。

いちばんを争うのはモヤシとキャベツ

という見解に変化はない。あらゆる鍋料理と同じように、繰り返しが過ぎると飽きるだろうな、という気配も感じられた。

 日本酒は冷やして。
 福島県の『奥の松 特別純米原酒 ひやおろし』。メジャーな酒でそれほどの期待感はないが、安定味はあるだろうと踏んで買った。「ひやおろし」はこの季節しか呑めないし。中口ないし辛口でスッキリしていて、これはこれで楽しめる酒だった。


 夜は暑くても秋の風。
 結局仕事だけで過ぎてしまった休日だけど、それなりに休むこともできた。もう少し頑張ればラクになれるなと信じて、明日に向かってキッチンで片づけものをしよう。今日1日、充分に生きられたなら、それで充分ではないか。


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