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ヒマなのに余裕がない 12月27日
  9時10分起床。
 盛大な寝坊。このところ睡眠不足が続いていたから、いつかこうなるだろうとは思っていた。早朝におトイレを済ませたあとの

冬の2度寝の快適さ

は最高だよね。よく晴れている。


 今夜は来客があるから、急がなくては。
 寝坊のツケをどげんかせんといかん。ドサクサに紛れて都知事選に立候補せなあかん。

要するに政治がやりたかっただけか

と非難されるのは覚悟の上なんだろう。自由だ。

 急ぎ外出してスーパー。
 季節もいいし、来客♂はご多分にもれず味覚障害者なので鍋にする。材料さえ揃えておけばあとは切って並べるだけで済むから鍋は便利だ。それだけではつまらないので前菜になるものなどを買う。軽い昼食を片づけ、シャワーを浴びて出勤。ここで月曜日恒例の読書感想文へ。


 『先を読む頭脳』羽生善治・伊藤毅志・松原仁を読了。
 羽生が将棋観を語り、認知心理学を専門にする伊藤と人工知能研究をする松原がそれに応える「解説」を書いた本。
 羽生の思考システムを科学的に説明しようとするもので、非常におもしろかった。

 もちろん「科学的な説明」に結論が出るわけではない。
 もともと認知科学の世界で学術論文にしようとしたものを、伊藤と松原が

>一般書として広めたい(「はじめに」より)

と考えたために、作られた本だ。だから将棋のルールを知らなくても、認知科学って何ソレという人も、読むことができる。専門家が一般書ぶってわけのわからないことを書いた新書は数多いけれど、そういった「売らんがな」の発想の本とは一線を画している。

 羽生がどうしてここまで頻繁に、かつ細密に自分の思考について語るのかな、という疑問は常にある。
 第1人者であるからその責務があるとは言えるし、そういった義務感を持っている可能性もあるにしても、饒舌すぎる。「解説」の一部には、こうあった。

>羽生さんが、第一人者でありながら、これだけ率直に自分の思考や学習観を披露するというのは、もちろん自信の現れであると同時に、別に自分の思考を隠す必要が無い(隠しても情報化の進んだ将棋界では十分に研究されてしまう)と考えているということでもあります。

 ちょっと違うような、と僕は感じる。
 僕は原則として文庫か新書にならないと羽生の本を読まないが、それでもすでに5冊以上は彼の本を読んできた。どの本を読んでも、

自分の天才性を言葉で説明しようという意気込み

を感じる。言語化することで、何かの新しい領域が見つけられると信じているかのようだ。それはともかく、「羽生善治って何者なんだろう?」という興味を持つ人には楽しめる本だろう。


 市進千葉校はFクラス。
 昨日とは違って、演習時間をキツメに。解き終わるか終わらないか、後者が6割くらいの設定にした。教室では喋らないが、こういう打算は常にしている。授業は順調に推移。

 帰宅して入浴。
 急ぎ来客準備。親友S君とサシ呑み。メインは味噌味のチャンコ鍋。ものすごく高価なタラバガニを出したが、彼の感想はナシ。そこそこ泥酔なので、今日はこの辺で。


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