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タスクなし、晴れ間もなし 11月3日
  6時半起床。
 早起きの習慣がとつぜん消えるわけもなし。今日こそは休日らしく、仕事にまつわる活動をなくそうと思う。いつもと同じ家事と食事を済ませて、8時にはPCの前に座る。


 コリコリとエッセイ書き。
 8月の熊本旅行について3本書けた。テツの話題なので調べ物が多く、記憶をまさぐるのも大変で、

1本につき2時間以上かかった

ような気がする。合計6時間もかけて実際の旅程は2日分しか書けていないのだから、なかなか壮大な話である。残りは「天草半島激走!」というタイトルになり、そちらは全行程2日分を1時間くらいで書くことになるだろう。この手のエッセイはまとまった時間があるときしか書かない。

 まさに1円にもならない作業だ。
 だからこそ、趣味としての価値は大きい。何かに役だったり収益を生んだりすると、趣味の純粋性が失われてしまう。明らかに無意味だが自分だけは本当に楽しめる行動こそ趣味である。他に同じようなことをする人がいないともっと価値が高まるようにも思えるが、そこまで追求するのは難しい。ウェブ日記は、まあわりにメジャーな趣味じゃないかと思う。


 10時前に外出。
 銀玉店に行く。解放された気分なので、いつもの店ではなく古い昭和具現系の店へ。チョコレ ート交換率が悪いので使わない店だが、古い台が打てるし(とうぜん)よく回るので。4パチだ けど、たまにはこういうのもいいでしょう。

 ハネモノ『ネオ・ビッグシューター』。
 まだこんな台があるんだなあと懐かしく(2010年11月14日の日記)。ちょうど田山幸憲(故人)の本を読んでいるところだったので打ちたかった。田山氏は

>私のネグラは池袋のS店・・・

という有名なフレーズで知られるパチプロである。東大中退。このへん、ついてこれない読者様は置いていく(たぶん全読者の98%くらい)。


 露骨なアキ台を発見。
 ぶんぶんチャッカーを通るが、肝心のVゾーンに行かない。玉寄りが悪くてしょうがない。V 入賞さえすれば全開だから何とかしなければいけない。持ち球が1,000〜1,500発になると測ったようにスランプが来る。いろいろと愛の秘儀をほどこすが、どうしても玉が増えない。3,000円投資、出玉ゼロで諦めた。

 ふつうの台に移動。
 4パチ自体が久しぶりで、何とかして勝って帰りたいところ。『エヴァ・プレミアムモデル』 発見。これ、検定切れてないのかね。

この日記の初登場は2008年5月22日

3年前かよ、すごいな。うわー懐かしいと思って即座に着席。

 2,000円で15R当たりを引き、5連荘。
 即ヤメ。なんと3,000円プラスで帰れることになった。もっと打ちたいけれど、銀玉ばかりで休日を潰すわけにはいかない。次に自由な休日を迎えられそうなのは

12月20〜24日あたり(のどこか)

なので、そのときにはもっとガッツリ打とう。


 1時半に帰宅。
 休日なので外食可能な店は少なく、つまらない弁当を買って食べた。ソファに横になって本を読んでいると、新聞の集金がやってきた。このおじさんは悪い人ではないのだが、いつもつまらないトーク(たぶん愛想をまく目的なんだとは思う)をするので疲れる。

「あれ、祭日だから家にいるの?」
→そうとも言えるしそうでないとも言える。在宅していても居留守を使う時もあるし(この前の日曜はそうした)、買い物に出ているときもある。

「祭日は授業のあるなしに関係ないんだよね?」
→どちらとも言えない。一般には祭日には関係なく授業がある。僕がきょう在宅しているのは初めから木曜日に授業がないだけ。

「まだ受験シーズンじゃないの?」
→こういうの、一般の人に説明するの面倒なんだよ。


 世間が言う「受験シーズン」って何なんだろ?
 多くはセンター試験のことを指しているはず。そのニュースを見ると、世間は

>塾・予備校業界の人は忙しいのだろう

と思うようだが、忙しいのは受験生本人であって、僕たちは忙しくない。センター試験当日に、受験生向けの授業をするはずがない。今の話は何度も書いた。

 またあるいは、「追い込み」という奴。
 これも定義が不明である。受験生の視点からすれば、今ごろから1月までがまさに「追い込み」期間だろう。だからって予備校の授業数が増えるわけではないから、僕たちはふだんと同じようなスケジュールである。

 あるいは、「追い込み」のイメージがあるのだろうか。
 元旦に鉢巻きを巻いている受験生、みたいな。あれは「追い込み」じゃなくて「イベント」である。ワセヨビにはそれ系のイベントがあるけれど、そんなレアな講座を担当する講師はほとんどいない。概して言えば、元旦は休日という講師がほとんどのはずだ。

 つまり、TVで報道されている図が「受験シーズン」なのだ。
 実勢がどうあるかではなく、「そう見える」構図が世界の真実になっているだけだ。僕がTVを嫌う理由はそこにある。だから、「受験シーズン」=忙しいなんて言われると面食らうというか、困る。


 話は日記に戻る。
 3時過ぎに少しウトウトしたが、昼寝には至らず。今夜は早寝することに決めて、読書を続けた。この時間までくれば、もはや仕事関係のタスクに手をつけることはないだろう。読書感想文も書けた。


   『携帯のない青春』酒井順子を読了。
 1970年代から90年代半ばまでの風俗習慣を語るエッセイ。
 世代的なシンクロもあって懐かしかった。

 著者は僕より4歳年上。
 バブル経済全盛時代に著者は大学生、僕は高校生だから、ちょっと感覚的にはズレがある。たとえば僕は『ジュリアナ東京』を言葉でしか知らないし。もっとも、おおまかにくくれば同世代なので、

「そうそう、昔はこんなんだったなあ」

と思わされる箇所がほとんどだった。この意味ではノスタルジーを扱うものだから、いま20代の人にはわかりにくい(正確にはわかりようのない)エッセイかもしれない。

 タイトルで見るとわかる。
 「ピンク・レディー」「竹の子族」「口裂け女」「YMO」「西武」「クレープ」といったところ。「西武」というのはデパートの西武で、パルコやプリンスホテル(苗プリとか、ああいのうね)といった

80年代的カルチャーを作った企業

として取り上げらている。僕は90年代末期に上記の「苗場プリンスホテル」に泊まったことがあって、「なるほど、これがバブル期のホテル作り(の残骸)という奴か」と感心したこともある。

 「電話」から引用する。
 以下はおおむね、1980年代前半が舞台である。いま10代の人、どう思いますか?

>アイだのコイだのスキだのキスだの、ほとんどそんなことだけで頭の中をいっぱいにさせていた、青春時代。あの時にもし携帯電話などという道具が存在していたら、私はもっと不安で、自信がなくて、迷いの多い時間を過ごしていたに違いありません。

なんじゃそら、かもしれない。僕も高校・大学時代とケータイなんて存在しない(のも同然)ままに生きていたから、この記述を読んで「ああなるほど」と思ってしまう。ということで、本書は65〜75年生まれの人にはヒットする可能性がある本でしょう。


 夕飯はシノギ飯。
 食材を冷蔵庫から一掃することが目標だった。昨日・一昨日の味噌チャンコ鍋の残り汁で、豆腐とネギとシイタケを煮たもの。結局のところ、これもチャンコ鍋かな。モヤシ炒め。うまくないヒラメ刺も

下ろして3日目になっただけあって

それなりの味に。水っぽいのはどうにもならなかった。モズク酢。昨日で賞味期限の切れた笹かま。レタスと玉ねぎと上流社会ハムのサラダ。自家製ゆで卵のしょう油漬け。

 終日曇り。
 文化の日は晴れの特異日だが、もちろんときにはこういう年もある。気温は平年より少し高かったような。忙しい日々がまだ1か月以上続くだけに、

短い時間でもゆっくり

休めて良かった。日記をアップするためのチェックをしているとき、ひさびさの地震。震度3で済んだ。

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