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2004年11月7日の日記で以下のようなことを書いた。
>某国営放送が災害対策検証のために24時間生番組をやっていた。いい仕事だ。エライ!
その翌日、某M新聞にこういう記事が出ていた。
>その当日はNHKのシンポジウムが開かれた。一連の不祥事に関して、労働組合の加盟員と識者(信原注:世の中に詳しいヒトにのこと)を招いて自己検証をする予定だった。
しかしその当日にNHKは24時間生放送を組み、多くの加盟員が参加できなかった。
しかもシンポジウムにはNHKの取材もなく、参加した識者からは「これはNHKの画策ではないか」という非難が相次いだ。
NHKの当事者は「まさに偶然であり、なぜそうやってカラんで来るのかわからない」とコメントした。
この記事で若いヒトがわかりにくいのは「労働組合」という用語であろう。簡単に説明する。
企業は雇用者と労働者の2者で成り立つが、雇用者の都合が優先されてしまい(おめーら、俺たちの利益のために働けやゴルア)、労働者に不利益が生じやすい。そこで労働者は権利を確保するために、労働組合を結成して
「雇用者の都合だけで決めるんじゃねーよ。けっ。おれたち労働者だって生活があるんだよ」
と文句を言うことができる。
タテマエの上では、雇用者はその意見を尊重し労働条件を不当におとしめないように努力する義務(ま、しょうがねーよな、世間の目もあるし。ああマジでだりぃ)がある。たぶん憲法28条でも保障されているルールである。
NHKに話を戻す。このシンポジウムが開催されることが決まったのは1ヶ月前である。この数ヶ月NHKの経営者側の不正が発覚して問題になっていた。こんなことじゃいかんということになって、このシンポジウムで労働組合と経営者側が話し合いをして、そこに識者も加えて整合性を持たせようという企画だったらしい。
しかしNHKは1週間前に突然
「災害対策検証をする番組をやるぞ」
と言い出す。24時間生放送となると、スサマジイ人手が必要になる。事前準備をどこまでやっても不安はつきないし、現場に立ち会う労働者はかなりの数に上るはずだ、というのは素人の僕にもわかる。
そこで労働者=労働組合サイドは
「こりゃあ、俺たちの意見を封じ込めようとしてんじゃねーか?」
と考えたわけだ。何しろ彼らは、このシンポジウムの翌日にNHK会長に辞任要求をするつもりだったのである。シンポジウム当日にこの番組を設定したことも不自然に見えた。
僕が24時間生放送をチラりと見た感想は2つある。1つは前述のように「えらいなあ」ということである。もう1つは「え? NHKの24時間番組なんて初めて聞いたな。やっぱ経営が大変なんだろな」ということである。
さて結論に入る。労働組合としては、組合員(=労働者)にたくさん参加してもらって、
「なめとんやないで。祭りだ祭りだ!!」
と盛り上がるつもりだったのだ。しかし現実に24時間生放送があると勤務しなければならないから、会場は閑古鳥が鳴いてしまった(=ガラガラだったことのたとえ)。
皆さんはどう考えるだろうか?
1、NHKのあくどい作戦だ。
2、労働組合なんてその程度のものだ。
3、M日新聞の報道自体がインチキ。
4、大人の社会にきれいごとは存在しない。
メディアの中に真実を見つけるのは難しいのだ。
追記:選んだ選択肢でわかる独断的人格判断
1→基本的にいいヒトである。好きな言葉は「正義」「努力」。
2→現実をよくわきまえた大人である。しかし人生に対する諦観を強く所持している。
3→懐疑的で慎重な判断ができる人。ヨン様の笑顔は偽善だと信じている。
4→悪魔のようなリアリスト。予備校講師になる恐れがある。
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