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能登半島、でかすぎ(@_@。
これに気がついたのは11時ごろだ。
「朝市」で有名な輪島を目標に、カーナビと地図と日本海を見比べながら激し
く走り続ける。もちろん道路は空いているから、自分なりにはいいペースで走っ
ていると思っていたのだが、いつまでたっても輪島に着かない。
おかしーなあと思って地図で能登半島と伊豆半島を見比べてみる。
圧倒的に能登半島のほうがデカイ。
・・・なんで出発前に気付かなかったのかなあ。
しかし今となっては走るしかない。今さら引き返せない。景色はいい。ドライ
ブも楽しい。でも飛ばせる道路でもない。とにかく1秒でも長く運転を続けるし
かない。北へ北へ、能登の果てへ。
輪島についたら昼過ぎである。
本当は輪島で昼食のつもりだったが、そんな時間がないので外周塗りつ
ぶしのドライブを続行。
おれ、何しに来たんだ?
という疑問も感じるが、走りに来たのだ。それも激しく。自分で求めたことじゃ
ないか、と自分を励ます(精神修養か、これは)。
結局、昼飯を食べる場所と時間はなかった。
そもそも、食堂はもちろんコンビニもないのだ。ガイドブックに「ガソリンス
タンドが少ないから気をつけな」とあったけど、それより深刻な問題だ。いやは
や・・・と独り言をしながら2時ごろに最北端の地点を通過。
4時前に蛸島駅に近づく。
カーナビで表示されるのに、現実世界の道路標識がない。ここまで来たからに
は駅舎を観たいじゃないか(注:僕は乗りテツなので専門外だ)。
街を10分ほど走り回って、なんとかたどり着く。
しかし駅舎にはカギがかかっている。ああ、廃線になっているじゃないか・・
・。
JR能登線の一部が「のと鉄道」という第3セクターの運営になったことは知
っていた。タコジマという不思議な音が響く駅名は18歳のときに知っていた。
距離がありすぎて、18歳のときには行けなかったのだ。オトナになったら乗り
にいこうと思っていたのだ。それが今、こうやって車で駅にたどり着くという穢
れたオトナになって来てみたら、廃線になっているのだ。しかも僕はそれを知ら
なかったのだ。
駅舎に張り紙がある。
>駅舎を撮影する人もいるから、ちゃんとした場所に駐車してください
そう、もちろん誰も、僕以外にはクルマをとめる人はいないのに。死んで
しまった駅はかなしい。
ボーゼンとして車を出す。もう暗闇がそこまで来
ている。和倉温泉の宿まで激走しなきゃいけない。
途中で日が暮れてしまう。夜のドライブが苦手だ。
あげくに雨まで降ってくる。まいったな、こりゃ。
It got dark, and, what was worse, it began to rain.
(暗くなって、さらに悪いことに雨が降り出した)
という受験英語の例文を地でいく激走予備校講師である。
それでも何とか6時前に宿に着く。
和倉温泉。能登半島きっての有名温泉地。
結論を急ぐと(急がなくてもいいけど)、けっこうヒドイ宿だった。
夕食が食堂なのはいいとして、レストラン風なんだよね。まあそれも別にいい
んだけど、ウェイトレスのお姉さんがいるんだよね。
おおそれいいじゃな〜い。出会い出逢い!
と読者は思うかもしれないけど、そんなんじゃないのよ。
ウェイトレスのお姉さんたちの制服がすごいのよ。ええと、描写が難しいなあ
。
アンナミ×ーズにそっくり。
これで通じるかな? まあ、あれほどミニスカではないけど、そんな感じ。温泉
宿で萌えちゃうよね(-_-)
翌朝は和倉温泉の目の前にある能登島へ。
ここもケッコウ広い島です。1周で1時間弱くらいかかる。
観光化が進んでいるようで、水族館なんてのもあるけど、「晩秋の独り水族館
デート」というのもそそらないのでパス。
かわりの行き先は写真の通り。
縄文時代の古墳。ガラガラ。
あー楽しいなあ独り旅。
能登半島に再上陸し、鄙びた(ひなびた)海岸線を走る。
やはり、津波が来たらどーすんの、みたいな家が多い。
しかし伊豆と違うのは(ヒマな人はここのエッセイを参照)、家のつくりが立
派なことである。これは能登半島全体に言えることだが、きちんとした瓦葺き(
かわらぶき=屋根が瓦でできていること)の家が多い。しかもデカイ。やっぱ日
本海側だからかね。
頬かむりをしたお婆さんが歩く姿も何回見たことか。実に田舎らしくて良い。
氷見へ。
フィッシャーマンズ・ワーフと名前がついた道の駅を訪問。これがすごい盛り
上がり。旨そうな魚や、解禁直後のズワイガニが並んでいる。買うつもりはない
ので眺めて楽しむ。
ついでに氷見駅へ。
ここもずいぶん昔に来たことがある。
駅前通りをクルマで走る。ほとんど変わってない。世界の果てのような死にか
けた商店街。そして死なないのだ、たぶん。鉄道がある限りは。
ここで能登半島1周を達成したことにする。
さて、長野駅まで帰ろうか。ナビの目的地を設定したら
「残り170キロです」
と出やがった。ちょうどお昼前だ。
というわけで、続きは11月12日の日記です。やれやれ。
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