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JR東日本の横須賀線、総武快速線、湘南新宿線、高崎線などに導入されたグ
リーンアテンダント、略してグリアテ。その仕事はグリーン車内の改札、車内販
売の2つ。
同じく導入されたスイカシステム。改札に入る前にグリーン券購入情報を記録
し、車内のパネルにタッチすることで検札が省略できるという。
今ここに、グリアテ・スイカシステム問題を語ることを決心した。したからど
うなるのか、という気もするけど。
初めての「日記転用」タイプエッセイである。
文字の小さいところが日記の引用。
4月17日
ところでグリーン車スイカシステムの話の続き。
駅で「買っておいた」スイカを装置にかざしてピッとやると車内改札は省略さ
れる。それはまあ便利であるが、乗る前にイチイチ「買っておく」のが非常に面
倒である。スイカシステムの導入で回数券が廃止されてしまったからだ。何とか
ならないのか。
ちなみにシステムを利用している乗客(本当は旅客という、俗称は公衆)のは
昼間で5割、夜で8割くらい。
なぜ「続き」から始まるのか意味がわからない。書いている本人がわからない
とはどういうことか。
それはさておき、事前購入の手段としての回数券が失われた意味が不明のまま
である。
スイカシステムをもってすれば、「今日から1ヶ月有効で6回分」などの記録
をカードに残すことは難しくないように思える。グリーン回数券は割引がないと
いう珍しい回数券だったので、復活が待たれる。JR東日本は何とかしたまえ。
システムの利用率は5月後半から急騰した。
昼間は7割程度、夜は9割程度にまでなったようだ。これは周知が進んだとい
うだけのことであろう。
4月24日
グリーン車スイカシステムは東海道線にもある。
この場合は乗り換えなので、東京駅で降りるときにタッチ、乗るときにもタッ
チでOKのはずだ。そして現実にそうだった。駅弁が高かった(しかもあんまり
旨くなかった)けど、東京→品川間で地上を走れるのはまた楽しからずや。テツ
で良かった。
これは駅弁への不満であり、テツであることへの自賛である。
スイカもグリアテも関係ない。よっぽど、嬉しかったのであろう。
5月8日
グリーンアテンダントのお姉さんは車内販売もするという。
ほとんどは飲み物だが、新幹線のそれのように売れるわけではない。そのため
なのか、商品を車内に持ち込むためにカート式のバッグを持って乗車してくる。
えーと、スッチ、じゃないや航空機内客室乗務員がコロコロ転がしているような
、例のバッグね。
しかし実際にそのバッグから商品を取り出した現場を抑えたわけではないので
、上記の記述には誤りがあるかもしれない。テツ道の修行をやり直しているわが
身には更なる精進が期待されるな。
この日からグリアテの話題が中心になる。
いまだに「商品を取り出した現場」を抑えたことがない。グリーン車内には従
来から車掌室があるから、かくれてコソコソやっているのだろうか。ノゾいては
いけないのだろうか。
ガラリ(車掌室のドアが開く音)。
グ「はっ!」
た「うっ!」
グ「な、なんでしょうか、お客様?」
た「あっ」
グ「え?」
た「イヤ(見たぞ)」
グ「あのここは」
た「やはり」
グ「お客さん、見ないで」
た「ひひ」
グ「やめてください!」
た「わかってたんだろう?」
これではアダルトビデオではないか。
でも少し気になるのは、車掌室内に冷蔵庫があるかどうかなんだよな。以前は
なかったはずだし、クーラーボックスを持ち込んでいる様子はないし・・・謎は
解けない。
5月15日
グリーン車の話の続き。
グリーンアテンダントなるお姉さんが売るドリンク類は、あまり売れないよう
だ。ビールやおつまみも売っているから、みんな買い込んで宴会場みたいになる
かと思ったけど、そこまでひどくはない。
売れない理由はいくつかある。
まず、横須賀・総武線は停車駅の数が多いこと。つまり実車していてタイクツ
する頻度が少ないし、落ち着かない電車である。ロマンスカーの真似をしたつも
りなのだろうが、ちょっとムリがある。
もう1つは、お姉さんの売り方が下手なこと。
座席後方から「いかがですか?」と呼びかけても購買意欲は育たないのではな
いか。教育が手抜きだからなのか、あるいは前述のようにお姉さんに時間的な余
裕がないからなのか、どっちかだろう。
やはり売り上げは悪いようだ。
ここに記しているように、売り方が拙い。小田急ロマンスカーのマネをしたか
ったのだろうが、やはり通勤系の電車では難しいとみる。
5月22日
通勤のグリーン車。
4月ごろと違って、スイカの利用率が高くなってきた。9割近いのではないか
。しかし、ホーム上の券売機ではスイカがないとグリーン券を買えないとは、ど
ういう意味なのか。本来、グリーン車などというものは金持ちが乗るものであっ
て、せこせこと電子マネーなんぞ使っている卑しい民が使うべきものではない。
正解は「時代は変わった」ということになるのだが(なるよねえ)、僕がスイ
カを家に忘れて改札を通ってしまったら激怒するな、きっと。
某予備校カンフェリーF氏によれば、これは「スイカ利用率を上げよう」とい
うJRの陰謀らしい。
スイカは料金先払いのシステムであるから、利用率が高いほどJRは儲かるこ
とになる。「電子マネー」という言葉をチラつかせて、実は商売繁盛儲かりまっ
せ、というのはどこでも同じことだが。
5月29日
グリーン車ネタの続き。
スイカシステム導入も、車内でスイカを料金支払いに使えないことは変わって
いない。グリーン券も車内販売のジュースも買えないし、乗り越し精算にも使え
ない。技術的にそんなに難しいことなのかしら。
このあたりがスイカ・グリアテ問題の焦点になってくる。
以下は僕の推測だが、
「現金とカードの記録のインターフェイス(つなぎ役となるモノ)に人間がなる
わけにはいかない」
という事情があるのではないか。
これはスイカに限らず、全てのカードに共通する事項である。グリアテのお姉
さんがロボットになれば済む話だが、さすがにそれには時間がかかるだろう。
6月5日
グリーン車ネタの続き。
「席を移動するときには移動した席でスイカを再びタッチしろ」
という指示が掲示されているが、あれは間違いではないか。「離れる席でタッチ
して(ランプが赤になる)、着いた席でもタッチする(ランプが緑になる)」の
が正しいはず。
電車を乗り換えるときは「降りる前にタッチ、乗り換えてからタッチ」と指示
しているのだから。たぶんそうだと思う。違うのかしら。さすがに混んだ電車で
実験はできんしのう(テツは意外に人目を気にする)。
これは後日の日記(ここ)で判明したように、僕の誤り。
6月26日
グリーン車ネタの続き。
グリーンアテンダント(以下、グリアテと略)のお姉さんはスッチー風(ピー
ッ!)のちゃんとした制服を着ている。そして足元は2センチくらいのヒールが
ある靴。
ヒールのある靴で、いわゆる車掌業務をやるのって無理があるんじゃないか。
揺れる車内で立ち止まって改札作業をやるのは難しいし、まして飲み物を売り
歩くのは大変だ。新幹線の売り子の姉ちゃんたちはグリアテと違ってちゃんと運
動靴を履いているよ。
なお、5日に指摘した「席を変わるときもタッチするんじゃないか」について
続報。
座席に備え付けられた「スイカご利用ガイド(6月付け)」には、「同じ列車
内では移動後の席でタッチ」となっている。やはり変わる前の座席にタッチせよ
という記述はないわけだ。あるいは同じ車内ならば、変わる前の座席の表示が変
更されるようになっているのだろうか。謎は残る。
さらに、上記の「ご利用ガイド」ではグリアテのお姉さんはグリーン券の発売
はするが乗車券の発売・精算はしないとなっている。
これは何かの業務上の理由があるのだろうか。法的な権利の問題で、グリーン
券や車内販売の金は取れるが、乗車券は扱えないといったような。そうだとすれ
ば、グリアテは車掌と同じ権利を持たない、つまり同じ業務を引き継いでいない
ことになる。
つまり、この「グリアテのお姉さん」というシステムにはムリがあるというか
、何か不自然な部分が存在する。
では、何故JRがこういうシステムを導入したのか。この手のことはネットで
調べてしまえばそれでカタがつくのだが、「下らないことは自分で推論せよ」が
僕の流儀だ。
たぶんこれは・・・来週月曜の日記で。来週で城南の前期は終わりなので、そ
れがグリーン車論争(←どこがだ?)の最終回。たぶんね。あんまりしつこく書
くと、「まさか、ホンモノのテツ?」と疑われるかもしれないし。
なんでこんなに長い記述になっているのかよくわからないが、乗車券に関しては、僕が指摘したように法的な問題がありそうだ。
前述のF氏の推論は以下の通り。
・グリアテはアルバイト扱いである
・アルバイトだから正式な売り上げ金(乗車券)を扱えない
・グリーン料金はサービス料金だから別格
・なぜなら車内販売やキヨスクは付加サービス扱いだから
これらはかなり信憑性の高い推論であろう。
ただし補足が必要になる。今までグリーン料金を正規職員が扱っていたのは、
あくまで代行業務だったということが前提にならねばならぬ。
しかしこう考えると「乗車券は正規料金でグリーン料金は特殊売り上げになる
」という前提も必要になってくる。
はたして鉄道法などにそのような規定があるのか、これはよくわからない。
結論に入る。
1、スイカシステムは有効だった
気に入らないところはたくさんあるが、現実的にペーパーレス社会になってい
くことは否定できないし、抗えないし、否定する気も抗う気もない。
2、グリアテはリストラだった
グリアテは正規社員ではなく、たぶんアルバイト扱いだ(少なくとも契約社員
)。
彼女たちを採用することで、JRは正規社員の数をかなり減らせたはずだ。表
面的には乗車券の精算ができない(する権利を与えない)などの乗客側のデメリ
ットが多いが、それはいつか解決できるとJRは楽観しているのだろう。なぜな
ら、上記のようにスイカシステムが当然のものになれば乗車券の精算なんて必要
がなくなるからだ。
3、スイカシステムとグリアテは車の両輪だった
なにしろ、グリーン車は車両ですから!!
長く書いたわりには普通の結論ですまぬ。
ここまで考える俺・・・まさかテツ?
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