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ある冬の某月6日ごろの実録。
家族の1人と鹿児島旅行に行くことになっていた。
ところが彼が病気になって入院してしまった。旅行の日程は2月末で、場合に
よっては手術となるから旅行はキャンセルするしかない。しかし、この旅行につ
いてはすでに僕のミスで3万円足らずのキャンセル料を払っている。
再度の申し込みを決めたのが5日のことで、6日から再び「キャンセル料発生
期間」に入ってしまったのだ。
2回もキャンセル料払うというのも気分が悪いではないか。入院の知らせがあ
った夜、たまたま予備校講師の2人が来客。仮名として1、2と置く。
1 「じゃあ誰かを誘えばいいじゃないですか」
僕「あのですね、月曜から水曜なんですが」
2 「モロに平日かあ」
1 「平日に休みなんて我々(予備校講師)くらいですよね」
僕「普通のサラリーマンは普通に仕事だなあ」
1 「僕は水曜日に2年生の授業が」
2 「私も火曜と水曜に」
僕「困ったなあ」
2 「1人で行くって手もありますね」
僕「まあ2人分払っているから権利はあるな」
2 「バカバカしいですねえ」
1 「卒業生とかどうですか?」
僕「大学生限定になっちゃうじゃん、平日なんだから」
2 「そう、それそれ」
1 「フレンドリーな女子の2、3人はいるんじゃないですか?」
僕「ん〜、そんなに親しい奴はいないなあ」
1 「とつぜんメールするんです」
2 「カクカクシカジカの理由で」
1 「僕と2人で旅行に行こうよ、と」
僕「ヘンタイじゃないですかっ!」
2 「いまどきは割り切るコも多いんじゃないかなあ」
僕「だからってあんた、36歳独身男性と」
1 「とつぜん旅行に誘われて」
2 「行くやつがいるのか、と」
1 「タダで帰れるのか、と」
僕「だからいないって!」
1 「ではこうしましょう」
僕「それ、前も聞いたんですけど(-_-)」
1 「いいからッ!」
僕「どうするんですか」
1 「今から彼女を作るんです」
2 「2週間後に間に合わせるべく」
1 「まだ時間はありますよ」
2 「あさってあたり速攻でデートし」
1 「3日後にもう一度会って」
2 「即座に落として」
1 「なあ、10日後に鹿児島に行こうよ」
僕「現実味があるんですか」
1 「ないような気がしますね」
2 「条件がきついですね」
1 「そうか、平日だから大学生ってことがキーになるのか」
2 「元教え子にとつぜんメール、2週間後にラヴラヴで鹿児島旅行(笑)」
1 「しかも3年生は就活があるし、4年生は卒業旅行か」
2 「1年生と2年生しかないですね」
1 「今年卒業した生徒でいいのはいないんですか?」
僕「だ、か、らッ!」
2 「それじゃあ実情シリーズ実行じゃないですか」
1 「鬼畜ですね」
2 「でもキャンセル料が・・・」
1 「可能性はゼロじゃないですよ」
僕 「真面目に考えてくれてるんですか」
1 「ならこうしましょう」
僕「・・・」
1 「信原さんのサイトで呼びかけるんです」
2 「あー、よびわる」
僕「なんて書くんですか」
2 「決まってるじゃないですか」
僕「まさか・・・」
1 「さあ君よ、僕と一緒に九州に行かないかい? もちろん平日だから大学生に
限定だよ。女子でもヘンなことは、きっと、しない。病気の親を抱えたミジメな
僕を助けてくれないか、とか」
僕「あのですね」
1 「なんですか」
僕「そんなこと書いたら一発で業界放逐されるでしょうがッ!」
2 「ただのヘンタイオヤジですよね?」
予備校講師はこういう会話しかできないのか(-_-;)
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