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ここまで来て、そこまでして。  



















デフォルメはどの程度なのか?  





食べたくねーよ。  























この先に世捨て人がいるとか  
  



  

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essay エッセイ
西表島激走! 11月2日
前記:2008年11月の記録。

  石垣港は変化していた。
  石垣島に来たのはこれで4回目。以前は「ああなるほど、これは離島向けの船が出る(くらいショボイ)ものだな」というひなび方だった。今は新しい。東京で言えば竹芝桟橋みたいだ。ちゃんとチケット売り場が船舶会社ごとにあり、時刻表も目立つところに出ている。さあ、西表島へレッツゴー!


  石垣港から西表島の大原港までは高速船で40分
  100人ちょっと乗れる船で、9割がたの席は埋まっている。8割くらいが観光客だろうか。高速船なので甲板に出ることはできず、船は激しく揺れる。船に乗りなれない僕なんかは、

これ本当に沈没しないのか

と心配になるほど揺れる。手に汗かいた。でも地元民らしき隣席のおっさんはグッスリ眠っているから、日常的なことなのかもしれない。外は強い雨。

  大原港で予約しておいたレンタカー店のお姉さんのクルマに乗る。
  港から営業所まではクルマで3分くらいだ。船から下りた人たちの行動は様々。基本的には団体の観光客が多いだろうか。ここで西表島の地理を説明しよう。竹富町の公式HPにある地図は「ここ」からどうぞ(別窓)。


  おおざっぱに言えば、台形である。
  島のほとんどがジャングルで、外周を縁取りするように道路がある。

ただし、島を一周することはできない。

今いる大原港(仲間港とも言う)が右下で、少し南下したところの南風見田(はえみだ)の浜が終点。大原港の正反対にある左上が上原港。上原の左下が白浜で、こちらがもう1つの終点。理解したあるか。ま、やっぱ上記リンクの地図を見るよろし。


  目的はハッキリしている。
  そうだ、激走するんだ。この外周道路を全て制覇し、両端の行き止まりを見届けるのだ。かなり激しくなった雨の中で出発。まずは北上して上原を目指そう。約40キロの道のりだから、1時間ちょっとで着くだろう。

  大原の街は30秒ほどで消えた。
  大雨のせいもあるのだろうが、うっそうとしたジャングルを左手に見ながら進んでいく。対向車はほとんどない。港の付近はけっこう混雑していたし、上記のように道路は

事実上この1本しかない

のだけど、この状況は滞在中ほとんど変わらなかった。まあ、1時間に1本程度の船便しかないから、こんなもんだろうか。20分ほどで、由布島に渡る地点に来た。


  由布島は西表島の西沖合600メートルくらいにある島。
  ほら、沖縄旅行のパンフレットで

「水牛が海を渡るの図」

を見たことがあるでしょう。あの島です。遠浅になっているから、海の中を水牛車で渡ることができるわけ。大雨なので水牛車に乗るつもりはないけれど、一応は乗り場見物。人の気配はほとんどない。なお、水牛車に乗るだけなら竹富島でも可能なので、興味のある人は「ここ」のエッセイをどうぞ。

  島の右上に到達。
  西表島温泉という施設がある。ホテルと食堂と温泉があるみたいだ。とりあえずどんどん西に進み、上原へ向かう。途中で船浦港というのがあったけれど、小さな港のようで人の気配はなし。ここまでほとんど、というかたぶん一軒も人家はなかった。

  上原港に到着。
  さっきの船浦港よりは栄えているけれど、僕が上陸した大原港(仲間港)に比べればさびれている。雨のせいもあるのだろうが、ここも人の気配は少ない。10分ほど走って白浜に着いた。さて、終点はどこだろうか。クルマにはナビがついていないから、地図を見ながら自分で探すしかない。

  町外れに小学校があった。
  地図で見るとこのあたりが行き止まりらしい。これ以上クルマを前進させるとまずいな、という地点で撮ったのが左の写真。電柱があるから、歩いていける範囲ではまだ先があるかもしれない。しかしこの大雨ということで、

これで一応は片端制覇

したことにする。来た道を戻る。


  イリオモテヤマネコはいるのだろうか?
  目撃情報があるらしい、という話は聞いていた。北海道のキタキツネよりは見かけるのが難しく、沖縄本島のヤンバルクイナよりは見つけやすい、なんていうウワサもあったかな(なかったかも)。

「イリオモテヤマネコ注意」

みたいな道路標識はあったから、ひょっとして会えるかも、のレベルなんだろう。この雨だとちょっときついかな・・・。


  発見した。
  左の写真である。ごめん、いま読者様激怒した。俺が悪かった。だって見つからなかったんだもん。

  ここは前述の西表島温泉という施設である。
  レストランに飾ってあったヌイグルミである。キュートな感じもしなくはないかな。ここに来るまで食事ができそうな場所はほとんどなかった。観光案内には食堂点在の記述があるけれど、雨が降っていてクルマから見るだけだからなのか、見つからなかったのだ。ここはホテルっぽい温泉宿で、レストランがある。

  次の写真は、なんとかカニそば。
  ヤシガニじゃなくてなんだっけなあ。1,000円くらいしたわりに全く美味しくなかった。実際に地元民が食べるカニなんだろうけど、観光客用にムリヤリでっちあげた料理にしか思えない。こんな巨大なツメが沖縄そばに乗っているというのも、なんつーかグロデスクだよな。


  激走再開。
  ずっと雨なのね。レンタカー店を通り過ぎて大原港(仲間港)に戻った。ここはやはり活気がある。何かのお店が5軒くらいあるからね。お、信号発見。それがどうかしたのかと思う人もいるかも。

西表島には信号が2つしかない

というのは有名な事実、ではないかな。僕は上陸前からこのことを知っていて、信号を探しながら走っていたけれど、結果的にこの1つしか確認できなかった。この大原港(仲間港)付近にあるものがより新しいほうだろうか。最初の信号は

小学校前に教育上の目的で設置された

そうである。小学校なんてどこにあったんだろ。


  5分ほどで南風見田(はえみだ)の浜の近くに来た。
  ここはクルマが通れる限界がちゃんと決められていた。左の写真の通りです。「レンタカーはここまで」ということだから、地元の人は利用できるのかも。まだ雨が降っているので、秘境とも言えそうなこの浜には行かなかった。浜で野宿をしている(つまりそこで生活している)人がいると聞いたことがある。

  無事に両端制覇を達成して、大原港(仲間港)にふたたび戻る。
  クルマを返し、港の待合室に入る。掲示板には家出人捜索のポスターがあった。よく覚えていないけれど、こういう要旨。

>この男性の姿を見た人はいませんか(写真、身体特徴などの記述つき)?
  200×年×月×日に西表島に上陸し、その後、港から出たことが確認されておりません。島内のどこかで生活しているものと思われますので、情報をお持ちの方は以下までご連絡ください・・・

それ、ジャングルの中で野生化してるんだろうか。そういう島で、こういう激走旅だった。人生にはいろいろある。
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