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いやされる休日 |
4月28日 |
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少し二日酔いだけど連休の初日なので早起きする。
今日から4連休、月曜の城南予備校を挟んで3連休というのが僕のGWである。しかし「祭
日」や「休日」や「日曜日」ではない日は、あ、平日っていうのか、今日だけである。
ということは、独りデートをするなら今日しかない。もし平日をはずせば世間は行楽
シーズン、恋人たちはデートシーズンになって騒がしくなるはずだ。
よ「んねぇ、つよしぃ。アイスクリーム食べたぁい」
つ「お、よしこ、お、オレ買ってくるよ、何がいい?」
よ「つよしのいじわるぅ」
つ「え、マジかよ、なんでだよ?」
よ「あたしがストロベリーが好きだって知らないの!」
つ「え、まじかよ、まじまじ。知ってるってマジマジ」
とか聞かされたくないということだ(想像は止められない)。
というわけで東京駅で降りて散策してからソバ屋に入って「マグロ丼とザルそばのセ
ット」1000円を食べる。千葉と違って味が上品(な気がする)。
お目当てはブリジストン美術館の「印象派と20世紀の巨匠たち ― モネ、ルノワール
からピカソまで」である。
先週のゴッホ展とは異なり美術館所蔵の作品が多く、しかもレベルが高い。約170
点の展示作品のうち、観たことがあるものが10点ほどある。つまり、この美術館から
どこかに貸し出されたことがあるほどの名品が多いのだ。
しかも平日ということもあり館内はガラガラ。この美術館自体が落ち着いた雰囲気の
ある造りでもあり、ゆっくりと堪能する。
ピカソの「腕を組んで座るサルタンバンク」という名作の前に硬い革張りのソファが
ある。座ってゆっくりと観る。いつかどこかのピカソ展で観たことがあり、すごく興味
を引かれた作品だったのだ。
こんな超大作の前で1時間近く座って過ごす。いろいろな問題を少しずつ考える。飽
きたら絵を観る。また考える。ビールのこと、将棋のこと、別れた女の子
のこと、洗濯物のこと、年収のこと、プールのこと、読みかけている4冊の本のこと、
書きかけているエッセイのこと、人生設計、あるいは今日の夕飯。
うたた寝しそうになるほど静かだ。そのあいだにその絵を観た人は20人くらい。す
てきな午後だった。
結局2時間ほどで外に出る。暑い空気は夏の夕方の空気に入れ替わっている。銀座の
近くを通って有楽町で少しだけ買い物をする。久しぶりにピンクハウスのシャツを買う
。白地に赤とピンクの細いストライプ。初夏にふさわしい色だ。
帰宅すれば城南予備校からも夏講のスケジュール表が到着している。少しだけ仕事の
ことを考えてしまうけど、とりあえず今日はやめる。1枚の絵からもらった力を味わい
ながら、ゆっくりとビールを飲む。
追記:エッセイ129「予備校講師との会話その3」、同130「小浜島激走!」をアップしました。
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