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火曜大工とツミレ汁 5月8日
  9時起床。
  昨晩は大変だった。11時過ぎに消灯したところ眠れず。起きだして仕切りなお ししても眠れないこと3回。正確な記憶はないが本当に寝付いたのは朝の4時近 くだったような気がする。眠いけれど将棋の名人戦をTVで観るために起きた。

  いつか書いたはずだが、僕は非常に寝つきが良い。
  あかりを消す前に10〜30分くらい本を読んで、消したと思ったら1分以内にぐ っすりという人である。ノビ太君には勝てないが、下手をすると30秒かからない くらいかもしれない。だから昨晩はモンモンとしていた。特に日常と異なること をしたわけでもないし・・・。ということで昨夜の読書の話から。


  『モリログ・アカデミィ5』森博嗣を読了。
  ミステリィ作家によるブログ日記の書籍化第5弾。変わらずおもしろい。本シ リーズ『4』以前の感想文日記は「ここ」など。

  1年に4回の刊行ということで、本書から2周目に入った。
  つまり2年目の同じ日(2006年10月1日付け)から本書はスタートする。具体 的な話題は少なく、毎日がエッセイ仕立てである。具体的な話題は本シリーズ『 1』とほとんど同じで、落葉拾い、妻のスバル氏とホームセンタへ行った、愛犬 パスカルの様子、鉄道模型を動かして楽しかった、などなど。
  あとがきから。

>毎日必ず書いている。書き溜めたり、あとから書いたことは一度もない。比較 的アクティブな3ヶ月だったと思われる。一般の方にはそういうふうには見えな いかもしれないけど。

  もちろん森博嗣は仕事として書いている。
  僕は仕事ではないけれど、おおむね同じように書いている。それにしたって、 どこがアクティブなんだよと僕は笑う。森博嗣は続ける。

>毎日毎日、落葉を拾っているだけではないか。パスカルの写真ばかりではない か。スバル氏と出かけるのはホームセンタとスーパだけではないか。そう思われ る方は、是非「精神世界」という言葉を思い浮かべていただきたい。

  ふむ、と読者は、たとえば僕は思い浮かべる。
  すると続けて、ネタ明かしが入る。森博嗣の思考には、そして文章にはタイム ラグや「引っ張り」がない。読者は常に「次に何が来るのか?」と考えなければ ならないし、その予想を裏切るように森博嗣は書いてくる。それがプロの仕事だ と何度も力説している。

  ここで僕が失礼なことを書けば、利口には読めない文章である。
  バカだから読めるとか、面白く感じるという意味ではない。考えられない人に は理解することすらできない文章だ。もちろん、この僕の意見を森博嗣は否定す るだろうけど。「怒らせる文章」というタイトルの日記(10月11日)から。

>読み手に作者が気に入られる必要は全然ない。たとえば、人を怒らせる文章と いうものもある。本音を正直に書いた文章とは、誰かの癇(カン)に障るものだ 。そういうことを見越して書く。それが(後略)

  「精神世界」と「(後略)」の続きを読みたい人は立ち読みでどうぞ。


  いい天気になった。
  丁寧に寝室を掃除する。布団は全部干す。そろそろ夏物に入れかえる時期かな 。そういえば、昨晩眠れなかったのは湿気や暑さを感じていたからかもしれない 。ベッドマットをはがして両面に掃除機をかける。これからはダニの季節だから ね。

  ベッドマットの下は板敷きだ。
  板と言っても一枚板ではなくて、木枠に棒をわたして薄い板を貼り付けてある もの。それが4枚あってベッドマットを支えている。ところがその薄い板が一部 分だけへこんでいる。最近、マットの下が不安定だなと思っていたのはこれが原 因だったようだ。道理であんなヘンな夢(ヒマここ)を見るはずだ。

  木枠ごとはずしてみる。
  すると、薄い板を渡す棒が裂けかかっている。たぶん乾燥のためだろう。よく 、たとえば江東区の木場が有名だが、木を保存するときに水に漬けておく。「腐 るんじゃないか」と思うかもしれないが、あれは乾燥による劣化(つまり割れる こと)を防ぐためだ。あまり長時間だと腐るのかもしれないが、腐敗リスクより 乾燥リスクのほうが高いための処置。
  2つのリスクを比較して、よりリスクが少ないほうを選ぶ(その少ないリスク は甘受する)のが世の中というものだ。


  話がそれた。
  このベッドは買い替え時だな。と考えるはずもない。修理すればいい。工具セ ットを取り出す。トンカチとクギくらいは常備してある(前に使ったのは5年以 上前だけど)。裂けかかった板をクギで固定して、板にもクギを打ち直す。しか し長めのクギしかなかったから、今日はあくまで応急処置。

  修理した木枠を他の木枠と入れかえる。
  ベッドマットの下にかかる体重のバランスは全て一定のはずがないから、入れ 替えておけば次の本格的な修理までの期間を長くできるだろう。もちろんいずれ はちゃんと直さなきゃいけないけど。無事に火曜大工は終了。もうお昼前だ。


  昼食は焼きソバ。
  このあとは何をしたんだっけ? 忘れたので(ウソだが)昨日の「補充解説プ リント」ネタの続き。
  「補充解説プリント」のウェブ版はどういうものなのか例を出そう。以下の設 問についてである。大問3の(4)から引用。

What he needs most is your affection.
=(       ) is your affection (       ) he needs most.

  授業における紙配布(偏差値50レベル解説)では、

>(予備校が配布した)解説を読んで理解だけしておくこと

となっている。レベル的な問題もあれば、紙という有限のスペースに盛り込みき れないという問題もあるからだ。
  いっぽう、今回は作っていないわけだが、ウェブ版ならこうなるだろう。

>解答を出す以前に強調構文の知識が前提になるから、「語る」シリーズの「こ こ」以下を読んでおくこと

  これでスペースの問題は解決される。
  「語る」シリーズの初級編は初心者向けなので、順番に読めば恐らく理解でき るだろう。この時期に偏差値50ならば、正解が出せなくても正解のリクツだけ抑 えておけばいいわけだ。これでレベル的な問題も解決する。

  どちらがより良いサービスだろうか。
  紙媒体の限界を補う手段として、ウェブを利用しないというのは、まさに情報 格差社会の下流具現図、と言えば言いすぎか。バカとハサミは使いよう、という 名言もある。リコウはウェブを使えよう、という新格言もある。いま作ったんだ けど・・・。

  やはり本当は、メール版ではなくウェブ版を用意するほうがいいかもしれない 。
  しかし今は時間と労力とお金の問題があるので、今年は用意しない予定。その 代わりに、このように定例直後の日記でチラチラ書くようにするつもり。定例の ネタは明日も続きます。


  プールは900メートル、体重同じ。
  2回目の昼食はカレーライス。ついでに夕飯の仕込み。検見川浜校へ。長くなるので日記は一気に授業後へ。


  無事に授業を終えて帰宅。
  仕込んでおいたのはトビウオのツミレ汁。レシピはネットでざっと見たものの 、これといったものはナシ。まあ何とかなるでしょ。

トビウオをタタキにして卵白・小麦粉・塩・片栗粉と投入したが固まらず。
豆腐・シイタケを投入したが固まらず。
キレて(カルシウム不足か?)そのまま ダシ汁に入れたら、ぐずぐずと崩れて、つまり球状にならないままに煮えてしま った。
大地震がギリシャ半島を襲って、家屋のガレキが道路にあふれだし、そこに鉄砲 水がやってきたかの如し。

  味は非常にいいのだが、試行錯誤が必要になりそう。それでは。


追記:『モリログ』著者の森博嗣さんは2005年に大学助教授を辞職したそうです 。今までの日記などに記述の間違いがあったことをお詫びしますが、訂正はしま せん。

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