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情宣と説教のタイミング 9月22日


  ゆるり朝寝を楽しんで9時半起床。
  なぜか土曜日は朝風呂に入るのが習慣になっている。朝食にはトロ ロソバを冷たくして頂いてから活動。


  部屋の整理または掃除。
  転居当初は「モデルルームのような生活感のない部屋を!」と意気込んでいた けれど、実にどんよりと生活臭がにじんでいる。生活しているからだろうな(-.-)

  つまり目につくモノが多すぎるのだよ。
  ティッシュだの3色ボールペンだのしょう油差しだのダイレクトメールだの読 みかけの本だのハナをかみ終えたティッシュだの、最後はウソだが(捨てます) 気がつけば雑多なものがあちこちにある。ようしやったろうじゃないかと恒例の ゴミ捨て。あちこちをホジクリ出して、古い名刺だ使ってないコースターだ古い プリントだ期限の切れたマックのクーポンだ釈由美子のお宝写真集だと、最後は ウソだが(持ってないです)、などを捨てて回る。使うものを置いておくのでは なく、「使うものはいつでも取り出せる場所に置く」を方針に。


  腹減ったな。
  地元のスーパーで最低限の買い物。いつもの「山崎パンダブルソフト3枚入り 」は日付の古いものしかなかった。購入当日の3日後に賞味期限切れ(つまり今 日22日なら25日に切れる)ものを買う方針なので断念。かわりに少し高値だがマ フィンを買ってきて、昼食にする。お昼にパンを食べることは基本的にないけれ ど、コーヒーを飲みたかったため。食後に読書。


  『ニッポン居酒屋放浪記 望郷篇』太田和彦を読了。
  居酒屋の達人として知られる著者が、全国の居酒屋を飲み歩くエッセイ集。
  「立志篇」「疾風篇」と続く三部作の最終シリーズ。好著。

  ただひたすら飲んで歩くだけの話である。
  沖縄・仙台・神戸・壱岐・博多など、編集者らしき連れと2人でえんえんと呑 む。一晩にざっと4軒くらいはハシゴする。あれが旨いこれが旨い酒が旨いたま らない、というだけの話である。それに小さな旅行記を付け加えた程度もので、 それがまたよろしい。

  少しだけシリアスに語るあとがきから。

>昼は仕事だから我慢も無念もある。夜の酒場こそは押さえ込んだ自己の回復だ 。人は我慢のみで生きてはゆけない。居酒屋で、笑い、泣き、ひとり物思いに沈 む。それでこその人生だ。その時の最良の友は酒だ。居酒屋は腹を満たす所であ るが、それ以上に精神を満たす所と知った。その場所に自分も加わり、心ひそか に連帯する。食べた飲んだの旅とは違う、お互い人間だなあと確認しあう心豊か さをこそ各地に経験したのだった。

  と、ここだけ読むと真面目な本にしか見えないが、前述のようにただひたすら 飲み歩くだけである。
  それだけで面白いのは著者の筆の力量なのか、居酒屋を極めた男の経験による ものなのか。30歳を過ぎたら読んでみたい本ですな。


  一日にわたって、将棋の王座戦第2局をちらちらとネット観戦。
  羽生王座1勝で迎えている。挑戦者の久保八段には悪いが、タイトル戦になれ ば羽生が圧倒的に格上だろう。タイトル戦は全て5番また7番勝負で、格下の棋 士がタイトルにつくことは非常に少ない。もちろん久保八段もA級という最上位 レベルにある棋士ではあるが、羽生・佐藤・森内という現在の3強に割って入る のは難しいと見ている。

  終局は僕の授業中ということで最後まで観戦できず。
  予習ちらり。2回目の昼食はみそタンメン自炊。ふふ、今日も貧乏なオレ。校 舎へ。


  到着一番、スタッフがにやにやしながら近寄ってくる。

ス「攻略センターの」
僕「またそれっすか(-_-;)」
ス「宣伝、お願いしますよね」
僕「わかってますよ」
ス「まだ2週ありますが」
僕「いま、何人なんすか?」
ス「××人です」
「ははははは、論外ですね」
ス「お願いしますよね」

  僕はちゃんと戦略を立てているのである。
  2学期の1週目は、スタッフからのビラの配布の前に「こういう講座があるの よ」とだけ言っておいた(まず情報を浅く与える)。2週目は「これこれこうい う講座なのよ、取ってね」とやや強めに言った(情報の浸透を図る)。3週目の 今週は何も言わない(冷却期間を置く)。そして4週目にプッシュする。

  今週(20〜26日)に言わないのは、直前講習の申し込みがあるからだ。
  それは25日だったかな(生徒様は校舎で確認してください)。つまり今ごろは 、家庭で以下のようなやり取りをしているはずだ。

生「あのさあ母ちゃん、講習でこれこれかかるんだけど」
母「何よそれ、高いわね」
生「しょうがねーじゃん最後なんだから」
母「今はお金がない月末なのよ」
生「あとで振込みだから関係なくね?」

  そうではないのだ。
  月末で金欠だからこそ、今ここで将来にお金を払うことはできるだけ考えたく ないのである。しかしこれが、給料日(その多くは25日)を超えると話が変わっ てくる。払うお金も時期も同じなのに、給料日の後はつい油断するのである。い まお金があるという感覚が、値ごろ感を押し上げるのである(値ごろ感について はヒマここ)。

  つまり、27日から始まる4週目こそが「攻略センター」をプッシュするチャン スである。
  ふつうなら、講習のうえに攻略講座となると「そんな金はない」となりがちで ある。しかし、フトコロが豊かになっているときは「子どもの将来のためだから 」と思うのが親心であり、値ごろ感による行動なのである。ただ単に講座を宣伝 するのではなく、どのタイミングで宣伝するかも考えないと商売にならないだろ う。実はもう1つ「4週目にプッシュ」の根拠はあるのだが、それはまた来週に 。


  Lクラス。
  2コマ連続授業で、1コマ目に配ったプリントを2コマ目に使うことになった 。取り出してもらうと、ある生徒様♂がプリントを発見できずに僕に言ってくる 。

「な、なくなったのでもう1枚ください」

  席も同じだからなくなるわけがない。
  だいたい、配ってから2時間も経っていないのだ。近くにブラックホールがあ るとか、イタズラ好きなヤギをカバンの中で飼っているとか、そういうことがな ければ(ないと願う)消えたりはしないだろう。

「ふざけるな。探せ(-_-メ)」

  1分後に発見。
  様子を拝見していると、配られたものの管理ができていないのである。1つの クリアーケースに放り込むのは良いが、手にした順番通りに入れないから「消え て」しまうのだ。紙の整理方法はいくつかあるが、基本は時間順にそろえておく こと。ジャンル別の整理は手段の選択が難しいから、「一時保存ケース」にとり あえず放り込んでおくのが安全だ。

  こういうタイミングでもう1枚を渡すのは、教育上、絶対にやってはいけない ことである。
  人はそうすることを優しさと呼ぶようだが、それは間違い。ただの甘やかしで ある。3年前のプリントを出せと言っているのではないのだから、管理させなけ ればいけない。管理というのは整理ではなくて、失くしても再び発見することで ある。事後フォローである。それが教えるということの意味である。

  これは古い価値観かもしれない。
  基本的に、ものごととは取り返しがつかないものである。それでも人は取り返 すための工夫を学ばなければいけない。工夫するチャンスを、もう1枚与えるこ とで喪失させるのが教育の不在である。偉そうなことを言うようだし、実際にそ うなのだが、この件については前にも書いたことがあるな(ヒマここ)。


  授業は無事に終了して帰宅。
  急ぎネットを見ると、将棋は羽生王座の勝ち。昼間はひどく不利なように見え たが、後半から追い上げた様子。これで5番勝負で2勝0敗だから防衛はほぼ確 定だろう。格下をねじ伏せておくのは強い棋士の王道。将棋に限らないが。今日 の対局場は大阪で、明々後日(しあさって=あさっての次の日)からの王位戦最終 局は神奈川県。いつものような過密スケジュールで体調が心配だ。

  夕飯は地味にしのぎ飯。
  やっと明日から秋らしい気温になるそうだ。受験生はそろそろ「焦燥の秋」を 感じてくる連休になるだろう、なるべきだ。ではでは。 
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