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友だちは探さない 9月25日


  8時半起床、ああ寝坊。
  バタバタと朝の雑用をこなし(植物に水をやるとか)、9時半から活動。まず は昨晩読み終えた本の感想文書き。以下の通り。


  『暮らし上手の家事ノート』町田貞子を読了。
  タイトルから想定されるような家事ハウツー本。
  しかし内容は昨今の類書にあるような「こうすればこうなるからこう便利」と いうお手軽マニュアルではなく、家事という哲学をやわらかく語ったエッセイ集 である。

>家事はそれぞれの家で決めた家の政治を、いかに助け、目的を達成していくか という大切な仕事ですから、その責任を負う主婦は本気でやらなければできませ ん。思索家であり、計画者であり、管理者である自覚を、はっきり持たなければ と痛切に思っています。

  単なるハウツーを求めてこの本を手に取った人は即去りするだろう。
  単なるハウツーを超えることを求めた人は愛読するだろう。もちろん僕は後者 である。家事というのは明確な哲学であり、それを具現する聖なる(言いすぎw )行為である。作業とか義務とか考えるようでは、家事のことを何も知らないと 断言できる。

  もちろんハウツーも載っている。
  モノの整理法や家計簿のつけ方など、やや古臭いところもあるが家事というシ ステムを作るための考え方が提示されている。食材の管理、保存、掃除用具の整 理、家事分担といった細かい実情が丁寧に記されている。

  ただし欠点は、かなり古い本であること。
  著者は1911年生まれで、はじめて書かれたのは昭和60年ごろらしい。8人前後 の大家族を「現役」主婦としてまかなったのは昭和30年あたりである。今まで( 昭和20年代)の和服生活をいかにして捨てたかなんていう話があるし、電子レン ジへの言及はない(冷蔵庫や洗濯機は出てくる)。

  しかし家事の実情は変わらない。
  いかに整理して、それを維持するか。そのためにはどういう努力が必要か。そ の努力にはどういう種類の継続性が必要となるか。たしかに古い話題であるかも しれないが、本書で語られる家事の法則を現代に当てはめることは充分に可能で ある。いやむしろ、やや古い記述を現代流にアレンジするにはどうするか、それ を考えることができる読者を本書は求めている。

  主婦や主夫を目指すキミ(いるのか?)には必読の書。
  文庫版が95年に出されて、僕が手にした本は2004年で第20刷になる。時代を超 えていく名ロングセラーといっても何ら差し支えない名著。


  いろいろと記述を省略して整骨院へ。
  その足でスーパーに寄り、野菜と豆腐を買う。さらに100円ショップへ。台所のユキヒラ鍋の取っ手が壊れてしまった。木ネジ がはずれただけなので家中を捜索したが見つからなかったため。ちなみにこの鍋 も5年くらい前に100円ショップで買ったもの。物持ちが良すぎるんだよオレ。

  適当な長さの木ネジなし。
  しょうがない買い換えるかとユキヒラ鍋を探すが、これまた不適切。直径16セ ンチのものしかなかったのだ。いま使っているのは18センチで、これがとても使 いやすい。値段はともかくとして、使いにくければ道具の価値がない。明日以降 に探すことになるだろう。

  代わりに靴べらを買う。
  先日来客があったときに、「靴べらは長いほうがいいぞ」と忠告されたため。 確かに。実際に100円で買えてしまうと、今までの不便な短い靴べら生活は何だっ たのかという想いがする。手にしたものの名称がふるってい る。

「デラックス靴べら」

  そこまで大きく出るか、100円ショップで。
  どこがどうなるとデラックスになるのか不明。しかも中国製ではなく日本製。 そのあたりがデラックスかつゴージャスでトレンディーなのかも。


  帰宅して予習。
  例の「攻略センター」。ところでこの講座、正式名称は「センター攻略」だっ たっけと市進予備校のHPを訪問。あれあれ、何か工事してるなあ。最初のペー ジだけ入れかえるという中途半端な工事がこの半年くらい続いている。実は数日 前にもチェックしたのだが、今日になってやっと「冬期講習」の文字が見えた。 ところがコンテンツはゼロ。

  「攻略センター」なんか1文字も出てこない。
  これじゃあ宣伝にならないでしょう。まあ時期的に外部生の参加はほとんどな いだろうから(受験学年の秋だからね)いいのかもしれんが。いや、予備校のH Pというのは正会員が観ることはまずないから、それではオカシイような気もす る。この話題は長くなるからまたいつか。ちなみに、テキストを見る限り名称は 「攻略センター」で正しいようです。この講座の話題もまたそのうち。

「おいおい、100円ショップの話題のほうが長いのかよ」

というご感想は甘受しましょう(^^)


  エッセイ書き少々。
  今日は将棋の王位戦第7局。1勝3敗から連勝した羽生王位が逆王手で迎えた最終決戦。2日制の初日なの でチラチラ観る程度。羽生も最近は他のタイトルで挑戦までたどり着けないから 、ここは防衛したいところだろうなあ。逆に深浦はここで負けると次のタイトル 挑戦までが遠いだろうから、頑張りドコロだ。


  検見川浜校へ。
  通勤の電車で昔の友人にばったり出くわす。小中学校で同級生だったT君だ。 彼に会ったのはこの22年間で4回くらいだろうか。15年くらい前には中山競馬場 でバッタリ、ということもあった。いちばん最近は2年前の10月だ(ヒマここ) 。そんな低い頻度なのにお互いの顔を覚えているというのもすごい。

  T君と特別に仲が良かったというわけでもない。
  まあそれなりに、それなりよりは仲良しかなという程度で、中学校を卒業した あとにわざわざ連絡を取ることはなかった。その少ない4回くらいの経験で、彼が 介護福祉士(だったと思う)であるか、あるいは介護の仕事をしていると聞いて いた。今日はたまたま早番で帰宅が早かったということ。

  家を買ったんだという話をしたら、即座に左手を見られた。
  いや結婚はしてないよ(できないよ)、嫁を待っていたら家が買えないと思っ たからさ。見込み? まったくないなあ。きみは? ない? 駄目じゃん(人の こと言えるのか)。お互いによくわかったよな。あ、もう着いた。またね、また な。きっとクラス会でまた。だろうね、じゃ。

  連絡先の交換くらいしておけば良かったな。
  T君が僕をネットで探せば簡単に見つけられる。探す気がなければ探してもら わなくてもいい。僕は彼の名前を探せない。まさか実名でHPなりブログなりを やっている人がそんなにいるとは思えないから。だから僕と彼の関係はある意味 で一方通行である。それでも僕は、こういう関係しかつなげない、人生が交わる ことも少ない、でも会えばきっとお互いを認識できる、そういう人を友人と呼び たいと思う。会う回数とか頻度なんてものは、実は人間関係の小さな一部でしか ないかと。


  少し日記からそれるけど、若い人のために書こう。
  こういう考え方を持って人生を実践していると、確実に友だちが減ります。オススメできない。非常に寂しく、つらい人生になります。もっとも、僕はそれを自分で選んできたわけだし、寂しくも辛くもないけれど、一般的には。

  あるいは世界のどこかで、僕が知っている誰かがこの「よびわる」を観ている かもしれない。
  決して僕にメールを送っては来ないかもしれないけど。それでも、たとえばこ の下らない日記を読むことで、「ああどこかで信原は生きているんだな」と思っ てもらえているかもしれない。そういうのも「友だち」じゃないかと僕は思うの だけど、もちろん一般化する気は全くない。好きにすればいいのだ。


  2年生の長文は、ウォルト・ディズニーの青年時代について。
  下線部和訳の抜粋。

Back in those days when he scarcely had two nickels to rub together, he could....

  もちろん nickels を知っているわけがないので、生徒様に質問。

僕「ニッケルって、何? 文系コチコチの僕にわかるように説明して」
生「金属です」
僕「だね、金属の一種」
生「でもそういう意味じゃないですよね」
僕「へー、なんで」
「金属だったら不加算名詞じゃないですか」

  ほう・・・。
  僕は「文脈から金属が出てくるわけがない」と言うのかな、と予想していた。 でもここで「可算名詞だから違う意味だろう」と考えてくるとは、大したもので ある(え、ハイレベルなら普通? そうかも)。この生徒様が考えた可能性のあ ること。

・nickel なら不加算名詞だろう
・金属を数えるのはふつー無理だろう
・sがついているから加算名詞なのかな
・なんか違う意味だな
・でも、後ろの rub がわからんな
・とにかくニッケルではないはずだ

  もちろん本当はどれを考えたのか考えていないのかは不明だ。
  ひょっとしたら、上記のように文脈で考えてから、この6つの「理由」を後付 けでデッチあげたのかもしれない。大したものだと思ったのは、長文を読むとき に単数か複数かに注意を払っていることと、不加算名詞という考え方を使おうと したこと。まさかいちいち

「金属は(おおむね)不加算名詞である」

なんて覚えるわけがないし、その必要もない。

  まだまだ「ハイレベル」と呼ぶには足りない実力ではあるけれど、考える習慣 があるというのはとても良いことで安心した。
  ちなみに nickels は可算名詞で「5セント貨」という意味。知っていて悪いこと があるわけもないが、覚えるような単語でもないだろう。余っている脳みそのす き間に、日本史の「伽藍配置図」でも入れてあげてください(そんなん入試に出 るのか? ワシは知らん)。


  帰宅して夕飯。
  タチウオを西京味噌に漬けてみたが不発。思ったよりも肉厚が薄かったことも あるかも知れず。またあるいは、やはり塩焼きの魚なのか、漬け方が悪かったの か、これから研究する必要がある。いつも何かを探している。きっと見つからな いのだろう。長くなったので今日はこれで。
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