各ページのご案内はコチラ
Copyright (c) 2004
takeshi nobuhara All Rights Reserved.
|
|
|
今年も一番長い日 |
3月3日 |
|
8時前起床。
朝の寒さも確実にゆるんできて、朝食時にエアコンを使うことがなくなってき
た。今日はいろいろとやることが。
9時40分から、2年ぶりに「将棋界の一番長い日」をTV観戦する。
詳しくは過去日記に譲るとして(好きここ)、簡単に言えば最高峰の将棋をま
とめて5局も見ることができる一日になる。
一昨年の今日とは違って、TV中継の時間が長い。
午前中に2時間半ほど、午後から夕方に3時間ほど、夜は10時45分から深夜2
時までと豪華だ。朝10時から各6時間持ち、昼食と夕食休憩が1時間ずつ入るか
ら、
フルに時間を使えば日付が変わるころに決着
することになる。序盤・中盤・終盤と全てを見られること自体が素晴しい。
解説は深浦王位、聞き手は千葉女流三段。
千葉は歯に衣を着せない「迷聞き手」として知られている。この「迷××」っ
て、古い日本語だね。
ある矢倉戦の解説。
千葉「これは羽生、いや羽生先生の著書でよく勉強しましたね」
彼女が言おうとしたのは『羽生の頭脳』という書名。
NHK系なので商品名に属するからマズイ、という判断なのかもしれない。一
般に、将棋棋士を呼び捨てにすることはない。だいたいは「××先生」、あるい
は「竜王」や「二冠」などの呼称を加える。
数分後。
深浦「これは『羽生の頭脳』で詳しく論じられていますね」
千葉「あの、ズバリ言っちゃっていいんでしょうか」
ここが千葉のおもしろいところで、サッと流すことができない人なのだ。
お昼前に、駅前のどうでもいい系中華料理店でチャーハン。
注文して3分くらいで出てきた。駅前店とはいえ早いね。お味は普通だったけ
ど、具がチャーシューと卵だけってどういうことよ(@_@;)
その足で手話教室へ。
DVD見学形式の授業も一息ついたので、テキストを使わずに総合的な演習。
鬼講師T先生の出題。
「あなたが彼に言ったことを彼は理解しましたか?」と表現しなさい。
たったこれだけで60分かかった。
T先生の方針らしく、生徒各自が自分の方法で表現することを求められるのだ
。
日本語対応手話(1対1対応の手話)の場合、これは簡単。
文字通りに「あなた、彼に、言った、こと、彼は、理解しました、か?」とや
るだけ。やるだけと書いたけれど、実際にはそれを覚えるのも大変。主語の明示
と主語の空間的位置を考えて表現するように、という授業だった。
すごく疲れた。
これを覚えなさい、これはこういうものだから、という授業が、学習者にとっ
ては面倒だけどラクなことだ。どうしてかを考えなさい、というのが最も骨が折
れる。習ってないからわからない、知らないからわからない、というのでは何も
産まれない。言うまでもなく、受験に敷衍させている、のではない。受験は締切
りが時間が決まっていて、僕の手話はそうじゃないから。
帰宅途中でプールによって、またまた将棋観戦。
夜が遅くなりそうなので2回目の昼食は夕方6時前。これは早めの夕食でしょ
うか。レトルトのタラコソースでパスタ。中継は6時に終わり、授業の準備をタ
ラタラ、読書をちょこちょこ。
『セカンドクラスの添乗員 ラストツアー』稲井未来を読了。
元添乗員によるエッセイ風実録。
とりとめもなくツアー旅行の様子が辛口で語られる好著。本書の1冊目にあた
る『セカンドクラスの添乗員』と横に並ぶ内容なので、興味のある人は「ここ」
の感想文日記をどうぞ。
夕飯の時間をできるだけ後ろに引っ張る。
11時前から午前2時までTVを観なければいけないなんて苦痛だ。義務じゃな
いけど。夕飯と言えば晩酌で、晩酌と言えば即座にオヤスミ→5秒後グーグーと
いう生活リズムなのだ。ここまで、午後8時前に書いた。
夕食を終えて、今は午後11時になる直前。
名人戦挑戦者は羽生二冠に決定。最終局を迎えるまで、羽生は7勝1敗、追い
かける三浦八段は6勝2敗。羽生は勝てば三浦の結果に関係なく挑戦決定で、谷
川九段を早い時間で撃破、という結果。もちろん、
この将棋が一番気になっていた
ので残念な感じも。これで羽生は、3期(=3年)ぶりに永世名人に再び挑戦す
ることになる。この話題はまたそのうち。
残りは降級争い。
2人降級のうち、1人は最終日前に決まっている。2勝6敗で並ぶのは佐藤二
冠と久保八段。順位が上の佐藤二冠は勝てば自動的に残留。久保は自分が勝って
佐藤が負けた場合だけ残留。
11時。
久保八段は「千日手指し直し」になった。引き分けの扱いで、30分休憩のあと
に再度の対局になる。しかし佐藤はすでに優勢。お互いの結果や状況がわからな
いように設定されているのがミソ。しかしそれでも、佐藤の結果に関係なく久保
は勝つしかない。
そして、降級争いの久保の相手は、「挑戦のチャンスがある」はずの三浦八段
。
前述のように、すでに羽生が勝っているので、三浦の名人挑戦チャンスはない
。やはりここでも、他の対局者の様子がわからないところが情況を面白くしてい
る。
11時半。
勝っても降級の可能性が高い久保と、勝っても挑戦はない三浦の対局が再開。
千日手の場合は、先手と後手を入れかえる。持ち時間は、それぞれ1時間をプラ
スする。持ち時間を使いきった久保は残り1時間。三浦は残り1時間10分。たと
えどのような状況にあっても、彼らは全力を尽くす。美しい。僕の醜い日記はこ
こまででいいだろう。
|
|