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ただのんびりした日曜の記録 |
5月10日 |
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9時起床。
二日酔いの気配はなかったものの朝風呂。酔って帰宅したときは入浴せずにシ
ャワーだけで済ませるため。頭だけは洗わないと、痒くなるんだよね。「痒い」
って漢字は読めるけど、とても書けなさそう。字ヅラもカユイ感じがする。
昨晩の話を少しだけ。
年配者と飲むと少しは気を使う。市進在籍歴では僕のほうが長くても、講師歴
は彼のほうが長いし、そもそも年上だ。と言っても同じ講師職(って言わないか
な)なので、リーマンにありがちな
「上司と部下の図」
にはならない。基本的には敬語を使うけれど、ついタメ口になってしまうことも
あるし、かといって不敬と誤解されかねないような言動を取らないように注意し
ている。多少は
「ナマイキな奴だな」
と思われているだろうけど、それがまあ普
通の職場環境かなと考えている。ナマイキなのは事実だし。
おとといの日記に感想を頂いた。
本の感想文だ。そこで挙げた西村なんとかという先生は、それなりに高名な方
なんだそうな。感想文を書きながらそうかもしれないな、とは思っていた。しか
し、良くない本を良くないと書くのは感想文の書き手としては当然のことだ。某
講師の指摘はそれを責めることではなくて、
「けなすだけなんて珍しいね」
というものだった。
確かにそうだなと思った。
どんなに面白くない本を読んでも、何かしら良いところを見つけて取り上げるようにしている。よく
「下らない本ばっかりたくさん読むね」
と揶揄を頂くけれど、そういうことを言う人は失礼だが本なんて年に100冊も読ん
でいない。良い本ばかりに出会えないのがいわば読書の道で、多くのつまらない
本から良い面を見つけるのも楽しみの1つだ。量をこなさない人間に質は理解で
きない。受験勉強も同じかなあ。ただ、あの本はやっぱ酷かったと思うよ。
日曜日の午前中は将棋を観る時間。
10時から10時20分は「講座」で、という話は4月5日に書いた。その後も続け
て観ている。最初の10分は理論解説(部分図)で、あとの5分は実践解説(全体
図)。前者はタメになる箇所が多いけれど、
後者の全体図はやや不自然
な気がする。見慣れてきたせいか、聞き手の中村桃子女流1級もかわいく見える。
「せんせい、ああいうの好みなんですか?」
対局は終盤が詰め将棋のようで面白かった。
外出してスーパー。「母の日ありがとうロール寿司」というものを買ってきて
食べる。けっこう美味しい。
ロール寿司と母の日に何の関係があるのか
ということは考えないようにしたい。皆さん、ちゃんとお祝いしましたか? あ
れはお祝いではないのかな、よくわからない。
午後はのんべんだらりんと過ごす。
よく晴れてすごく暑くて(26℃くらい)布団も洗濯物もよく乾いた。夕方に昼寝をした。1時間だけ。その前に読書感想文を書いて、さらにその前
には読書をした。日記は時間の順番通りに書かないと意味が伝わりにくい、とい
うことが今の文章で判明した。
『ニッポン旅行の殿様』辻真先を読了。
日本全国に旅をする推理小説家の著者が、日本旅行のデティールについて語る
エッセイ。
何が「殿様」なのかよくわからないという面はあれど、旅行の実態を描くとい
う意味ではなかなか面白い本。
旅はデティールが全てである、というのは言いすぎかもしれない。
この場合、デティールの対極にあるのが「イメージ」だろうか。旅行のパンフ
レットに出ている風光明媚な写真、あれがイメージである。たしかにアノ手のイ
メージ的風景は存在するし、目の当たりにすることもできるのだけど、
そのイメージを見せてくれる宿のトイレに、なんてことか、便座暖房がない
といったことがデティールである。どっちが大事なのかというのは個人差がある
と思うにせよ、僕はどちらかと言えばデティールを重視する。本書にみられる大
浴場問題。
>大浴場にタオル類がすべて置かれている宿はまだ少数派だけれど、これから少
しずつ増えるに違いない。濡れたタオルを持ち歩くのは面倒だし、うっかりした
場所に置くと迷惑がかかる。といって湯上がりの客に部屋へ直行されては、売店
の売り上げにひびくから、浴場にタオルを常備することにした――というのは裏
読みかもしれない。浴場の往復が手ぶらなのは確かに楽だが、頭に濡れタオルを
のっけて鼻唄を唸りながら廊下を歩きたいオジサンには、不必要なサービスかも
。
どっちだっていいだろう、という人もいると思う。
また、「え、今どき少数派ってこともないんじゃん?」と思う人もいるだろう
。後者の感想が出るのは、本書が20世紀末の出版ということで理解できると思う
。旅行に関する本は時の経過により古びやすい、という事実は知っておきたい。
だから、旅行案内書だってふつうは1年おきに改訂されるわけだ。
本書の長所は具体的な宿泊施設名が大量に出てくること。
その一覧表も巻末にあるので、もし気になる宿があればチェックできる(これ
もネット時代の今ではあんまり意味がないけれど)。マニュアル本でも旅行記で
もなく、ただの旅行周辺のエッセイだと思って読めば、それなりに楽しめるくら
いの本だろう。これで今年読み終えた本は53冊。
相撲の夏場所が開幕。
わが期待の稀勢の里は、先場所せっかく関脇に上がったのにボロ負けして、前
頭4枚目まで落ちてしまった。もう2年以上応援しているんだが、何とかしてく
れないか。ここまで落ちてしまうと横綱・大関に当たることも少なくなるし、負
けなれた力士を応援するのも盛り上がらないものだ(但し、そこに相撲のだいご
味があるとする練れたファンは多い)。
朝青龍は危なっかしい勝ち方。
万全の体勢から吊り上げて勝ちに行き、残されて徳俵まで詰め寄られて逆転勝
ち。事件が起こったかと一瞬思った。例によって解説の北の富士は辛口で、
>あんな取り口してたら痛い目にあうぞ
みたいに全国中継で恫喝していた。怖いなあ。でも、ちゃんこ屋さんはおいしか
ったよ(ヒマここ過去日記)。また同時に、
>ああいう派手な相撲が人気の秘訣でもあるかも
とも言っていた。確かに。白鵬は横綱らしい勝ち方。
夕飯はいろいろ作った。
一応のメインはウルメイワシの刺身。ショウガを下ろして薬味にした。肉厚で
美味しかった。高値で悩んでいたタケノコをえいっと買って(シーズン終盤で値
段が落ちてきたから)、シイタケと油揚げで煮物を作った。グッド。
じゅわっとダシの浸みた
油揚げがタケノコのサクッとした食感とマッチした。旬のものは、1年で1度で
もいいから食べておきたいよね。
日本酒は青森県七戸の『作田 特別純米』。
常温でためすと酸味が強くて、少しカライ。けっこうクセがあるなとヌル燗に
移行すると、甘みが出てくる。それでも酸味の強さが残るから、苦手な人には「
イヤミな感じ」となるかも。僕はこういうのも好きです。たおやかな日曜日。 |
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