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事件が起きるんだよ。  
体長90センチくらい。でかい。  
進んでないと思う。  
  

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親戚孝行でも激走2! 10月7日
  2日目。
  朝食を7時に済ませたわりに、ホテルを出たのは9時。予想されたように、一 つ一つの動作に時間がかかる。僕も朝の行動が早いほうではないけれど、毎日の 人生がリゾートっぽいのが老人でもある。

  2年前の旅行と同じコースをたどるつもり。
  まずは瀬底ビーチへ。本島と短い橋でつながっている瀬底島にあるビーチは、 小さくて人が少ない。5年前に初めて沖縄に来たとき、その沖縄らしき風情に感 動した記憶から逃れられないということもある。ツーリスティックでないから、 老人がちょっと立ち寄るのにも向いている。駐車場なんてモダーンなものはなく、適当に停 めて徒歩1分でビーチに降りることができる。


  ビーチ滞在、30分・・・。

  いやはや時間がゆっくりと流れるな。
  そのまま息が止まって時間も止まるんじ ゃないかと心配になってくる。続いて新装なった「美ら海水族館」へ。


  森首相のときに沖縄サミッ トが開かれた。
  この水族館がある地域はその当時(2000年だっけ?)に開発された海洋公園で ある。沖縄本島でもけっこうな田舎にあり、それだけ雄大な公園である。雄大な 土地。整備された駐車場。水族館への歩行距離。

  やおら駐車場から走る(足で)
  もちろん車椅子を借りに行くのだ。公園の入り口の管理事務所によれば、「水 族館の中でも貸し出ししているが?」となる。そうか。じゃあそこで借りればい いのか。伯母Aは今日も変わらず「できれば車椅子を使いたくない」ご様子。そ うか。
  またダッシュ。水族館のどこで車椅子を借りられるのか? 暑いのなんのって あなた。今回の激走旅はクルマではなく自分の足が手段になるようだ。


  ところが、予想されたように、駐車場から水族館までが遠い。
  伯母Aは途中で立ち止まって休憩する始末である。もぉぉぉ。しかし、歩けな い人に「さっさと歩け」というのは拷問に等しき諸行である。
  単語を覚えられな い受験生に「さっさと覚えろ、覚えられないなら受験すんな」と言うのとはワケ が違う(言うのか、俺)。


  じっと待つ。
  駐車場を降りてから約20分後、今度は車椅子(電動)を使って無事に入場。見 学は1時間くらい。世代的に水族館の経験は少ないらしく、4人とも楽しそうで ある。巨大なマンタやサメが泳ぐ水槽もあり、レベルとしては日本で5本の指に 入れる人もいるほど。

  退場。
  さて今度は僕だけ先に駐車場へダッシュ。入館する前に、水族館近くに車が通 れる道を見つけたのだ。つまり、そこまで車を回し、彼女たちをピックアップす るのである。

  ところが、その道は一方通行で駐停車禁止という最悪の環境。しかも道路幅が狭く、路上駐車は一切不可能。
  本当はダメだけど、車を停めて10秒くらいで乗り込んでもらえば何とかなるか 。しかし一方通行。彼女たちが車道で待つタイミングにあわせて、その地点に車 を持ってこなければならない。いやはや、車の通りが少なければ簡単だけど、そ の道はベツの駐車場にも通じているから難しい。

  偶然に1発ツモのタイミングをつかまえる。
  素早く乗せて、僕の後ろで待たせた車にアイサツしてから次なる目的地へ向か う。ハイヤーの運転手になった気分だ。これも一種の激走であろうか。


  今帰仁(なきじん)城を見学。
  僕が沖縄本島で一番好きな場所。3回の滞在で3回とも来ている。ここはスロ ープはもちろん車椅子があるような場所ではないので、伯母Aは入り口で座って いてもらうことにする。

  朽ちかけた城ではあるが、地道な発掘作業が続けられている。
  左の写真は2年前のエッセイ(ヒマな人はここを参照)とほぼ同じアングルで 撮影したもの。
  5年前、2年前、今回と、少しずつ発掘は進んできている。昔栄えた場所の跡 を見るのが大好きなのだ。何回みても楽しいし、発掘が超スローペースで行われ ているのを確認するのも楽しい。


  さて、古宇利(こうり)島へ移動。
  ここは本島から橋でつながっている。図表っぽく書くとこうなる。

本島
  ↓(橋)
奥武(おくぶ?)島
  ↓(橋)
屋我地(やがじ)島
  ↓(橋)
古宇利(こうり)島

 つまり、本島から3回も橋を渡ったところにあるのが古宇利(こうり)島だ。
  そこで、事件が起きる。


  古宇利(こうり)島に上陸してすぐのところ、つまり古宇利大橋のたもとに物 産館のようなものがある。
  といっても、かなりの離島だから「道の駅」をしょぼくした程度のもの。事実 上は、島の暮らしに関係ない旅行客をそれ以上の島の内部に立ち入らせないため の緩衝施設と言ってもいい。

  我々も島探索はそこまでにして(僕はスミズミまで激走したかったが)、売ら れている農産物など見ながら休憩を取った。
  僕は缶コーヒーを飲んで煙草を吸い、伯母たち4人は持参のみかん(千葉から持参かい っ!)を取り出してオヤツタイムということ。ちょうど3時になる前くらい。移 動が多いからちょうどいいだろう。3時を回ったところなので、「やんばる」と 呼ばれる本島北部の地域まで2時間ほどドライブをしようということになる。や っと激走できるのか、ワクワク。


  僕が車の準備をしているあいだに(もちろん休憩所近くまで車寄せをするのだ よ)、伯母Bと叔母Cは海を観にいったようだ。
  僕と伯母Aと母は車内で待っているが、2人がなかなか帰ってこない。10分く らい過ぎたので、母が「どうなってんの?」と捜索に出る。

  僕と叔母Aはのんびりと車内で過ごす。
  なんだかスローな旅だねえ、なんて伯母Aは言っているけど。はやく激走させ てくれよぉ。

  さらに5分程度。
  まだ3人は戻ってこない。「ミイラ取りがミイラに」ではないのかと僕たち2 人は心配しはじめる。さらに5分。いいかげんにしろと僕が車から出ようとする と、3人が帰ってくる。あれれ。


  伯母Bは両脇を母と叔母Cに抱えられている。
  なんだなんだ。

母「近くの病院に運びなさい」


  ここからの詳細はここの日記と、後日の別バージョンエッセイに譲る。

  ついに次回最終回、本当の激走が始まる。
  「このシリーズ、まだ続くの?」という読者の感想は受け付けない。
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