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essay エッセイ
生徒様と授業中に対話 11月28日
  日記に収録するには長すぎる話題がある。
 このサイトを開設した当初は

・一時的なネタは日記で
・普遍的なネタはエッセイで

という区別をしていたけれど、時がたつにつれて境界は曖昧になってきた。きっちりした線引きができない場合もあるからだ。

 ただのネタならば、長くても日記に入れてしまう。
 肥大化という問題をのぞけば、読者の気を引くだけが目的のコンテンツは、日記に入れるのにちょうどよいからだ。文章の構成と校正に時間がかからない。逆に、ネタに見せかけて自分の意見を隠しておく話題のときは、じゅうぶんに注意して書く。

かけられる時間が少ない日記には限界がある

ということである。

 今回は日記から削除した部分を整理して再掲する。
 冒頭は2010年11月26日(別窓で開きます)の日記と同じである。とくべつに言いたいことがあるわけではないにしても、含ませておきたいことがある「ネタ」ということだ。では始まり始まり。



 しょうがないからニワトリの余談。
 要するにあれは生物学的にはニワトリだがニワトリの形状をしていない(可能性が高いが証拠はないしデモ本当だろうなみたいな)のであって・・・という話。これは2008年3月30日にも書いた。しょうもない話だが笑いは取れる定番ネタである。

 おもしろがって話していると、生徒様♂が異議申し立てをしてくる。
 お願いだからそのネタ辞めてくださいと言うのだ。ほぉ。なんだお前、理由を説明しないで辞めてくれはないだろう、どういう事情なのか説明してみろと質問してみる。

♂「だからトラウマなんですよぉ」
僕「じゃなくて事情を説明しろって言ってんだろが、お前はわかってても俺はわかんないんだから」
♂「解剖したんですよ、ニワトリを」
僕「へ? 理科の実験とか? カエルじゃなくて?」
♂「そうです、ニワトリです」

一同爆笑。

僕「千葉の県立高校ってディープなんだなあ」
♂「実験だからしょうがないじゃないですか」
僕「で、ニワトリだがな、明らかにニワトリとは思えない生命体の姿をしているらしくてだな・・・」
♂「俺の話、聞いてないじゃないですかッ
僕「聞いたけど、続けてるだけだ」
♂「まったくもう」
僕「あのな、お前な、学校じゃあこういう話聞けないだろ。世界にはたくさんの真実があるのに、学校で教わることは『真実であれば良かったこと』ばっかりなんだぞ」
♂「・・・」


 とりあえず疑惑のニワトリ問題の話(またはバカバカしい余談)を終える。
 3分くらい授業を進めたところで、疑問が湧きあがる。ニワトリの解剖? 板書を終えたところで、話を蒸し返してみる。

僕「で、×くん、そのニワトリはどうしたんだ?」
♂「だから解剖したんですよ」
僕「それはわかったよ」
♂「じゃあ何が聞きたいんですか」
僕「そのニワトリ、さ、まさか、学校で育ててた奴とか?」
♂「そんなわけないでしょうがッ!」

一同大爆笑。

僕「そっか、ならいいんだけどさ。自分たちが育てたニワトリを解剖しちゃうって、教育的見地からどうなのかと思ってさ。どんな学校だよそれ、みたいな」
♂「・・・(そんなこと考えんのアンタだけだよ)」
僕「で、それはどっから持ってきたのかな?」
♂「業者から一羽1,800円とかで買ったらしいです」
僕「へぇ(安いのか高いのか?)。それでさ、確認なんだけど」
♂「まだ質問があるんですか」
僕「あっちゃ悪いのか」
♂「別にいいですけど」

質疑応答とは、相互通行である。

僕「だいたい、お前がニワトリの話を始めたんだろうが」
♂「最初の最初は先生ですよ」
僕「あれ、そうだっけ。じゃあ質問なんだが」
♂「どうぞ」
僕「その、業者から買ったニワトリ、生きてたのか?
♂「んなわけねぇぇぇぇ!!」
僕「そっか、良かった。千葉ってのはそこまでディープなのかと思った。まさに屠殺(トサツ)だよな、これ放送禁止用語だけど」



 この授業で扱っていた英文は、ファストフード産業に関するものだった。
 その1部に、以下のような文章がある。

>...how cattle are raised, slaughtered, and processed into ground beef.

多義語として大切な ground の説明はしたけれど、この内容をどう説明しようかなと考えていたのだ。さすがに「解剖のあとはひき肉にしたのか?」までは踏み込まなかった。余談は上品なものでなければいけない。



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