予備校講師でわるかったな!





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不平等は悪だろうか? 6月5日


  9時半起床。

・ある予備校の講師室に初めて入室したら、まわりの視線が冷たかった。どの講 師も黒いアタッシェケースを持っていて、何も喋らないのだ。僕だけが無視され ているのかと思ったら、誰も本当に一言も口をきかないのだ。どうしたことだろ うと思って部屋を出ると東京駅の東口に出た。そこには大きなホテルがあり、そ の裏手にはだだっ広い運動場があって、2,000人くらいのマスゲームが行われてい た。

という夢だった。東京駅の東側は「八重洲口」と呼ぶはずなのだが、はて。


  例によって午前中は本を読んだ。

  『肉体不平等』石井政之を読了。
  身体コンプレックスとはどういうものか、どう克服するのかを語る本。
  何らかの解決策をもたらす種類のものではないにせよ、おもしろい。

  「身体コンプレックス」なんて聞くと難しそうだなと思うかもしれない。
  平たく言えば、誰もが抱える「俺は不細工だ」「私はブスだ」「僕のって小さ い」「もっとお尻がパツーンとしてれば」「なんかハゲてきたんだけど」などの 自分の肉体に対する不満である。絶世の美女であろうが希代の美男子であろうが 、自己の身体に満足できる人はいない。ここでいきなり本書最後の1文を引用す る。

>ここにはないが、どこかにある、いつか手に入るという、理想の身体イメージ を振り払い、自分の、その肉体の可能性に賭けること――それが身体コンプレッ クスとつきあう方法である。

  それは確かにそうなんだけどそうは言ってもなぁ、というのが読者の(たとえ ば僕の)正直な意見であろう。
  本書の面白さは、三島由紀夫や中村うさぎといった身体コンプレックスむき出 しの著名人をも取り上げて、人はいかにして身体と自己(ふつうのことばでは精 神性)との兼ね合いをつけているか、つけようとしているかを語っていることだ 。身体コンプレックスは予防できる病ではなく、つねに(生物の1固体としての 時間や、時代を問わずに)対処療法をほどこさねばいけない病だ、ということで ある。

  残念なのはタイトルか。
  最後まで読み通せばそういうことかとわかるのだけど、何も知らない人が手に とって読者になるのは難しいかもしれない。副題の「ひとはなぜ美しくなりたい のか?」というのも、美容マニュアル本みたいで違和感がある。が、ここまでこ の感想文を読んだ人はおわかりのように面白い本なので、ぜひ立ち読みしてみて ください。自意識過剰で過敏な高校生にはとくにオススメできます。


  お昼を過ぎてから外出してプール。
  今日あたりで、プールに通ってから丸8年が過ぎたことになる。2000年の6月 初旬に始めたからだ。もともとは腰痛緩和と体力強化を狙って始めたものだけど 、腰痛に関してはほとんど前進していない。それでも、歩けなくなるなど最悪の 状態を回避しているのだと信じたい。

  体力は少しはついたかもしれない。
  とは言え、当時よりも仕事の量が大きく減ったから正確な比較はできない。ハ ッキリしているのは肩と腕と胸にかなり筋肉がついたこと。男性が思うほどに、

マッチョは女性には評価されない

ようなので、あまり嬉しくない。そもそも、肝心要(カンジンカナメ)の腰が悪 いから、筋肉がついても腕力がついたという感覚はない。筋力なんかあっても使 徒を倒しやすくなるわけでもないし、これも嬉しくない。フンだ。


  チャンポン屋さんを発見して昼飯に。
  ラーメンのついでにチャンポンなのか、その逆なのかよくわからない店だった 。魚介または牛乳またはバターらしきダシが利いていて旨かった。


  街角で、タスポの受付をしていた。
  タスポとは煙草を自販機で買うためのカードである。ところが普及が進まず、 運転免許証でも買えるように制度変更となった。だから僕はタスポの申し込みを やめようと思った、という話題は4月20日に書いた(ヒマここ)。

  ところが、タスポと運転免許証の両方が使える自販機というのが、しばらくは 作られないと聞いた。
  わけがわからない。何のために運転免許証使用を認可したんだろう。しばらく は

・タスポのみ可能
・運転免許証のみ可能

の自販機が並立して、しばらくすると、

・タスポも運転免許証も可能

の自販機になるのだろう。上のリンクの日記で書いたように、じつにバカバカし い話である。資源と手間の無駄遣い。

  だからこうして、無料で写真を撮ってくれる街角のサービスをあわてて始めた のだろう。
  タスポの申し込み自体は無料だが、わざわざスピード写真を自費で用意して、 早めに申し込みした客がバカをみたじゃないか。僕は無料で手間いらずでラッキ ーだったけど(5分くらいで全て終わった)、そんなことはどうでもいい。顧客 が同じサービスを同時期に受け取れるのがサービス業ってもんだろう。

機会平等、結果不平等、ゆえに格差社会賛成

が世の中の流れじゃないのか。社会のシステムとしてはこれまたムダなことであ る。世の中はお利口ばかりで疲れることだね。

  ところで笑えたのは、申し込み用紙を受付で回収してもらえなかったこと。
  封筒に入れて封までしてもらって、

「あとはお客様の手で投函してください」

と言われた。なんなんだそりゃ。そんなのお前らがまとめて郵送すればいいじゃ ないか。その封筒の郵便代って、誰が払ってるかわかってるのかね。まあこうや って、無駄な出費を増やすようにして世の中の金回りをよくしようということな んだろうけど、人口減社会だとその方法には無理が出てくると思うんだけどね。


  夕方はヒミツの花園など。
  いちにち雨が降ったり止んだりで実に梅雨らしい天気だった。部屋の中の湿度 が高いので除湿機をかけたいところだが、それほどまだ暑くもない。


  久しぶりに手話の話の続き(前回はヒマここ)。

  手話の語順ルールはゆるい。
  「必ずこうする」よりも「普通はこうする」というケースが多いようだ。ここ でも、日本語対応手話と日本手話の違いが現れる。たとえば

「あなたは明日何時にここに来ますか?」

と表現してみる。

「日本語対応手話」→あなた、明日、何時、来る、ですか?
「日本手話」→あなた、明日、来る、何時?

日本語対応手話は、いわゆる直訳のように語順通りに表現することになる。


  夕飯のメインはゼイタクしてヒラメの刺身。
  まずまずかしらね。刺身は高いものを少量食べるのが好きになってきた(老化 の証拠だよね)。他には生レタス・生キャベツ・数の子のワサビ漬け・オクラ納 豆や、常備菜の仲間入り気配のある鶏スペアリブの昆布煮など。

  珍しくプレミアムビールを飲んだ。
  キリンの『ザ・プレミアム無濾過』。

色の悪いお小水のような色をしている系のビール

と言えば雰囲気は伝わるだろうか。芳醇というコトバがピッタリくるけれど、高 い割(350MLで240円くらい)には旨くないかな。『ブラウマイスター』のよう な濃い味が好きなので好みの相違かと思う。


追記:エッセイ297「性風俗にメスを入れよ」をアップしました。
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