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センターを意識して 1月14日
  8時過ぎ起床。
  いまひとつ寝坊ができない。6時間ちょっとの睡眠では足りないけれど、外が 明るくなると目が覚めてしまい、2度寝もかなわず(ジジイか?)。他に原因と して考えられるのは、

仕事が忙しくないこと

だろう。疲れないし、たとえ当日授業があっても、演習コミだからしんどくはな いし。授業準備がすべて終わっているというのもある。


  準備と言えば、まもなくセンター試験だ。
  当日前に読む日記は今日のぶんが最後になるはずなので、少しだけ書いておこ う。ぶっちゃけたことを書けば、

準備万端ととのって、いない状態

で当日を迎えるのが当然だろう、ということ。よほど学力にゆとりがある受験生 は例外として、「ウラ科目の地学、岩石とか出たら完全に死亡なんですけど」み たいな状態がありふれている。

  不十分な準備で良い、ということではない。
  前日あたりになってそんなこと心配してもしょうがないだろう、ということ。 前日もいつもと同じように勉強して、いつもと同じ時間に寝ること。今できるこ とは、今できるぶんしか存在しないから。睡眠時間を減らしても、たいして得る ものはない。


  今年度が開幕する前日に、僕はこう書いた(ヒマここ)。

>自分がどこに向けてどう動くのかが決まる。これが決まらない限りは、未来の 自分に必要なことではなく、今の自分にできることしかやりようがない。自分の ペースで勉強して、それは結局第1志望大学には届きませんでした、というムダ な勉強をすることになる。

  厳しい言い方であり、同時に僕は自分にも言い聞かせている。今の自分は今の 自分でしかないし、過去の自分がそれを作った。文句を言ったり嘆いたりしてい る場合ではない。繰り返すが、僕は開幕前に宣言したし、授業でもそのよう に伝えてきた。

今さらの泣き言に意味はない。

今日もいつもと同じ時間に就寝しよう。ところで、地学に「岩石」なんていう範 囲はあるのだろうか。あの、僕、現役のとき、地学選択だったんですが・・・。

「何点取れたんですか?」

実質2ヶ月の勉強で、意外に平均点越えたんだよ。自慢にもならんけど(-_-;)


  午前中は雑用。
  なんかゴチャゴチャした用事がいろいろありましてね。貧乏ヒマなし、負け犬 講師コマなし、同じこと何回も書くの飽きました、みたいな感じですかね。我が 人生はどこに進んでいくのか、

実は前進じゃなくて後退してるんじゃないか

とか、考えてるヒマがあったら動け俺! 話題ジャンプ!

  プールは650メートル。
  イマイチ泳ぎに切れがない。腰まわりが気になるんだよね。混んでいたのでウ オーキングができなかったのは残念。体重は64.35Kで並ってとこでしょうか。体 重に「並」ってすごいな。「上」とか「特上」とか「梅」とかあったら面白いよ ね。

たけし「今日の体重は『松』だったよ、あおい」
あおい「あら、『松』なんてもう・・・たけしさんたら、ウフフ

おもしろくない? ジャンプ!

  スーパーには寄らず弁当のみ買って直帰。
  明日あさっての夜は外食なので、食材管理をいったんストップさせることにな ったから。そうそう、今日が終われば4連休なんです。午後は、はかどらないヒ ミツの花園とか読書とか。今日も寒い冬晴れ。北風は収まった。


  『トラウマの国 ニッポン』高橋秀実を読了。
  ニッポンにはびこる小さな病を描いたノンフィクション。
  取材対象から離れた場所でぼんやりと立ち尽くす著者のスタンスが非常に良い 。

  この著者の本を読むのは本書で3冊目。
  スイミングスクールの悲哀を描いたもの(ヒマここ感想文)、ダイエットの難 しさを描いたもの(同ここ)と来ている。本書を含めた3冊に共通するのは、

「なんかこれってちょっとおかしいんじゃないか、病んでるんじゃないか、いや 、だからといって何がどうってわけじゃないんですけど」

といった著者の困惑である。ノンフィクションに必要と思われる、社会正義とか 欺瞞暴露とか啓発のススメといった力強さを感じることができないのだ。

  良い意味である。
  解説の養老孟司は「ノンフィクションには柳田邦男とか猪瀬直樹とか佐野眞一 といった重鎮がいるけれど、高橋さんってその仲間に入れていいのかな」といっ た趣旨のことを書いている。およそノンフィクション作家たるものには、

こういう現状である
→これは良くない
→これはこうしよう
→こうするべきではないか

といったスタンスが求められるような気がするけれど、高橋秀実はこういった「 是正」の立場を絶対に取らない。

「すごいことになってるんだけど・・・いいのかなあ・・・どうなんだろう・・ ・」

と悩んでいるだけで、芸になる文章を書く。問題と自分のあいだに微妙な距離を 取って、近づくでもなく避けるでもなく、その曖昧な境界線を読者に見せる文章 である。読者はとても不思議な感覚をおぼえる。少なくとも僕にとってはそうい う作家だ。

  扱うのは12の問題。
  将来の夢が「ふつうになりたい」という子ども。資格取得にやっきになる人々 。英語力習得を強いる組織。誰にも相手にされない地域通貨。夫以外にセックス を求める妻たち。共産党員として生きること。「せわしないスローライフ」。自 分史業界の実情。どれもこれも

「あの、ちょっとあなた大丈夫ですか?」

と声を かけてあげたくなる問題である。

  これらの問題を取り上げながら、やはり、著者は自分の意見を提示しない。
  そこにあるものを自分に通過させ、読者に見せて終わりにする。たとえて言え ば口寄せをするイタコのようで、著者本人の存在感がひじょうに希薄である。僕 はものすごく面白い本だと思うけれど、「何これ?」という感想になる人も多い のかもしれない。


  授業は柏校。
  速読ゼミの2日目は最終回。先週は出席率100%で、今日は66%くらい。実にわ かりやすくセンター対策ってことだろうか。不思議だよね、センターの実施日な んて去年の秋に判明しているのに。この時期に対策に追われて授業料の半分をフ イにするなら、講座を取らないほうがいいと思うけどねえ。

  このあたりのことは、言っても無駄なんだろうな。
  というより、言わないのがデフォルトということだろう。今日の欠席者はすべ て僕の通年担当クラスには在籍しなかったから、

受験勉強なんて試験日からの逆算がすべて

という基礎の発想も知らなかった、ということだろう。そのへんのことを隠して おくのがプロの生きざまって奴ですか?


  受験勉強のつらさとメリットは、このように

締切日=受験日があらかじめ決まっている

ことにある。
  が、そのへんはウヤムヤにしておくのが商売だろうか。マンガの『スラムダン ク』じゃないけれど、

>諦めたときが試合終了だ

みたいな、アリガタイ精神論が有効というところだろう。そんなんで感動してい るのは幼稚園レベル。僕だったら、諦めなくて済む手段を探しておく。それが知 性ってもんだし、アマチュアじゃないってこと。引用が正しいかどうかは知らな い。授業自体は順調だった。


  帰宅して夕食。
  上記の事情で残飯整理。なかなかシリアスな寒さであり、センター試験の時期 はいつもこうだなと思う。受験生は、特に現役生は寒くてつらくて不安な時間を 人生で初めておくっているところだろう。それが試練というものだし、

すべての受験生が同じ条件

であるのも事実だ。今日も、いつもと同じように過ごすこと、とアドバイスして おきたい。まるで、いい人が書いたみたいな日記の締めであることよ。
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