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アートな一日 6月1日
  午前中に上野。
  ようやく「ロダンとカリエール展」を見にきたのだ。ようやく、というのは3 月9日の日記に「行きたいなあ」みたいなことを書いたからだ。

  招待券を2枚持っている。
  これもずいぶん前に、元教え子様(ヒマな人はここを参照)から「日記に書いてたけど、いるかい?」とありがたい申し出があったのだ。

  「何枚必要なのか」などとぶしつけな質問(気を利かせろ)をするので、「そりゃ あ2枚だろ、ふつー」(見栄を張るな)と答えた。
  すると彼女は「女誘っていくんかー?」と質問(気の利かない奴だ)しやがる ので、「ふふふ」と答えた。
  されば彼女は「そうかー、独りで2回行くんだーw」と言いやがるので(本当に元生徒様 なのかッ!)、「さっさと送れ」と答えた、というイキサツ。

  そして本日。
  まあ当然のごとく独りなんだよな(-_-;)


  ロダンは彫刻家。
  「考える人」で有名、というか誰もそれ以外は知らないだろう。もちろん僕も 同じだ。
  カリエールは画家。
  ロダンのお友達。誰も知らないだろう(以下同文)。

  お互いの作品を購入しあったり、同じモデルを使ってそれぞれ彫刻を作り絵を 描いたとか。
  やはり彫刻の造詣がない僕としては、面白さはイマイチ。知名度もあるのだろ うが、会場も空いていた。3ヶ月にわたるロングランの割には。


  京成上野駅から京成成田駅まで移動。
  成田にちょっとした用事があっいつい成田まで行ったというのが真相。 目的地は佐倉なので、今度はJR成田駅へ。京成成田駅から徒歩2分。成田線は 1時間に1本という準ローカル線だが、10分程度の待ち合わせ。ついてる。

  成田から佐倉までの車窓がすごい。
  とんでもない田舎である。15分ほどだったけどテツ道旅の気分。

  成田の乗り換えがハマったおかげで、佐倉から乗り換えのバス(これも1時間 に1本)にも接続が良い。たった4分待ち。
  バスに20分ゆられて、やっと到着したのは川村記念美術館。1年半ぶりの再訪 (当時のエッセイはここ)。


  シャガール展は版画。
  あれ、これも似たようなことをエッセイ(ヒマな人はここを参照)で書いているな。前回の経験があるので、ちょっと版画がわかったような気分にはなる。まあ、それほどわかったわけでも感動したわけでもないけれど。

  遊歩道のエリアに、大きな芝生がある。
  芝生は「広い」というのかもしれないが、だいたい草野球のグラウンドくらいの広さにわたって芝生が広がっているのだ。人は誰もいない。すごく暑いけど、風が抜けていくから気持ちいい。何しろ森に囲まれているから、空気に緑の香りがついているのだ。

  この2日の好天で芝生は乾いている。
  久しぶりに芝生の上に横になる。芝生と土の感触が背中にくる。空は青く、いい風が吹いている。太陽の光だけがちょっと過剰だけど、ほぼ最高の「芝生昼寝」コンディション。鳥の声さえ聞こえない。

  記憶をなくしたのは、せいぜい20分くらいか。
  夢もみなかった。仕事のことも、人生のことも、嫁のことも、台所に残してきた生ゴミのことも思い出さなかった。これだけの癒しの時間は、そうはない。癒しという言葉は嫌いなんだけど、ときにそういう気持ちになれることがある。


  JR佐倉駅に戻る。
  夕方なので高校生の帰宅時間。あれ。ホームに車座になって座り込んでいる女子高生4人組がいる。

スカートでアグラか、お前ら(゜_゜)

  ホームの真ん中ですよ。
  確かに電車は30分に1本程度かもしれない(佐倉駅では成田線と総武本線が合流する)。でもさ、女子でしょう、あなたたち。それ以前に、犬じゃなくて人間なんだろ? ホームレスの新聞集めおじさんだって、駅のホームでは椅子に座るよ。

  汚いものを見たという不愉快さと一緒に電車に乗る。
  JR千葉駅より田舎に行けば、千葉ってこの程度の民度ってことだよな。これが、僕が誇りにして愛している県の文化なのだ。やれやれ。


  帰宅の電車で読書。
  『生きながら火に焼かれて』を読了(リンクは単行本だが文庫で売ってます)。
  文句なしの名著。中東のある村に生まれた著者が、恋に落ちて妊娠したために火あぶりにされた。その村では、それは「名誉の殺人」とされる。女性への過度な虐待の実情を描いたノンフィクション。

  詳しくは後日のエッセイに譲るとして、本当にこの世界にこんな現実があるのかと恐ろしくなった。しかもそれは過去の歴史ではなく、命カラガラ逃げ出した著者が素顔も、今住んでいる国をも公表できないのだ。なぜなら、たとえヨーロッパに逃げたとしても、名誉の殺人のために命を狙われるから。


  芸術作品に触れて、電車に乗って、いい景色を見て、また芸術を見て、素敵な昼寝をして、汚いものを見て、良い本を読んだ一日。
  まあやっぱ、火あぶりにするべきはアイツラだろ、と思わなくもない(思うだけにしておこう)。

  しかし、おめーらのせいで美しい休日に汚点がついたぢゃないかッ! ってここで書いてもしょうがないよね。リンクの多い日記はここまで。


追記:「プロフィール」を更新しました。さらに「健志、英語を語る」中級文法 編『分詞』をアップしました。
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