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愛の示し方 10月6日


  夜の11時半に電話の音。
  すでにグッスリ眠っていたので、最初は何の音だかわからなかった。何しろ我 が家の電話は2週間に1回程度しか鳴らないので、音を知覚してから意味を知る までにタイムラグがあるのだ。

  あわてて部屋の電気をつけたら、音は止んだ。
  やっとこの時点で「なんだ電話だったのか」と思う。子機は寝室に置いてある のだが、全く意味ないよな。と思いきや今度はケータイが鳴る。なんなんだよ。

  このHPの旧サポーターだった。
  「もう寝てるのか? まだ日付が変わってないんだが、小学生か?」と訊かれる。用事は明日というか今日の待ち合わせ時間の変更だった。内容的に仕方がないが。


  7時前起床。
  エノキや水菜などの食材が余っているので朝食はウドン。食パンも余っている ので持参するオヤツとしてフレンチトーストを作っておく。食後にはコーヒー。 昨晩の予定変更で洗濯ができなくなった。取り込むために自宅に戻ることができ なくなったため。代わりに少しでも、と布団を干す。

  出勤。
  すばらしい秋晴れ。予想最高気温は23℃。空気が乾いていて気持ちがいい。清 廉、なんていう読めるけど書けない文字を思い浮かべるくらい。センター攻略講座だ。

  さあ集客やいかに。
  期待して座席表をめくる。満席なるか否か。オレの来年度は本当に保証されたのか否か。うりゃぁぁぁぁ(気合の掛け声)。


・・・閑古鳥がコケコッコッコー。

  はい、ここでカナダの首都は?

・・・オワタ・・・orz。

  とまあ、これはよくある冗談(正解はオタワ)だけど、これはどうしたことか。自分の宣伝の失敗は棚に上げてスタッフに詰めよる。どうなっておるのかね。なめとるのかね。

ス「いえ、ってか、なんか今週は文化祭が多いようで・・・特例試験(校内模試を別日程にふりかえするシステム)の申し込みも多くて・・・」


  そうかね。
  以下は帰宅してから調べたこと。このセンター攻略講座は英語の場合、校舎で2クラスの設定があるのが普通。僕は毎年1つの講座を担当されてもらってきた。この4年間は全て土曜日で2回にわける設定の講座だ。その担当日程。

・07年度は10月6日と13日。
・06年度は10月28日と11月4日。
・05年度は9月24日と10月1日。
・04年度は10月23日と30日。

  集客状況は、06年度と04年度が盛況。
  05年度は「中間層の参加が異常に少なかった」と書いている。この年は前日の9月23日(金)が秋分の日で、飛び石連休のあいだだった(ちなみに、秋分の日はハッピーマンデー法?が採用されない)。つまり、やはり文化祭の影響があったはず。

  10月末の講座だと盛況になるということは、9月末から10月頭にかけての設定が良くないことになる。
  この場合に外すべき日程は2つか。

1、秋分の日が日曜とからんで連休または土曜日を挟む飛び石連休になる場合
2、体育の日がハッピーマンデー法?により連休を作る場合

  1と2のいずれにしても、連休が絡めばそこに文化祭を設定するのが高校としては普通のことだろう。
  1は秋分の日が絡もうが絡むまいが、直前講習の申し込み時期とかぶるから(ここの日記で指摘した通り)避けるほうがいいだろう。2は理論上の表記で、実は「体育の日=10月の第2月曜日」と決まっているから、「10月の1週目+2週目」というセットで講座を設定するのは損だ。

  9月最終週は前述のように秋分の日とからんでくる可能性が高い。
  ゆえに「9月最終週+10月の1週目」という組み合わせが可能になる年度は少ないだろう。繰り返すが9月最終週は直前講習の申し込み時期なのだ。つまり「10月の1週目」を含む講座設定は得策ではない。結論としては、

「センター攻略講座の設定は10月の3週目以降がベスト」

となる。

  おいおい、何を言い訳しているんだ、と思った読者様もいるだろう。
  もちろん言い訳である。しかしそんなことを書きたいのではない(本当は書きたい度27%だがw)。ちゃんと考えていけば「解答」が見える局面があるだろう、ということだ。暦というのは前もって決まっていることなのだから、準備ができることなのだ。そして、過去にどの日程が人気がないのかもきちんと考えればわかることなのだから、準備をするべきなのだ。もちろん、以上は今日の受講生に向けて書いているわけなので・・・うまくまとめたな(^^)


  都心へ。
  3時に新丸ビル到着。この「よびわる」の旧サポーターに食事をおごる予定。スケジュールなどのイラストを無料で描いてもらっているから、その埋め合わせだ。もう1人べつの友人Oも一緒にということだったが、手違いで友人Oは7時に来ることになったと。なんだよそりゃあ、オレの時間を返せよ(-_-メ)

  『ショコラティエ パレドオール』でお茶をしてから(何語だよ?)、『SO TIRED』で遅めのランチ(英語だろう、どういう店名なんだ?)。
  それでも時間は潰れず、お隣のビルにある巨大な丸善へ。人が2人いて本の趣味が合致するわけもないから、「1時間後に」という約束で別行動。あっという間に時間が過ぎる。巨大な書店っていいよなあ。本がたくさんあるし。


  友人Oと落ち合って、今度は『WW』へ(言語名判断不可能)。
  ここはワインバー。なんだかやたらに値段が高い。グラスで一番安くて1,000円くらいか。おれ、家で1本1,000円のやつを呑んでいるんだけどなあ。旧サポーターは少しはワインがわかるようだが、僕と友人Oはカンペキに無知。

O「値段とカタカナしか読めないんだけど」
「これがブドウの名前では?」
O「巨峰とかないのかしら」
僕「そんなんでワイン造るかいッ!」
O「これが国名では?」
僕「オーストラリアだからそうだろう」
O「国名の隣が地名?」
僕「さあ・・・日本国、香川県みたいなものかね」
O「でもこれ読めないんだけど」
僕「イタリアってあるから、イタリア語じゃないの」
O「じゃあなんて読むの」
僕「オレに訊いてどうする」
O「イタリアのどこなんだろう」
「どっかだろ、たぶん」
旧「・・・(なんなんだこの人たちは)」


  ワインは旨かった。
  銘柄は当然忘れたが、香りが非常に良かった。ブーケとかタンニンとかノド越しとか全てはお客様の旨いのために!とかそういうのは知らないけれど。

  ところが、ポテトフライがひどい。
  オープンサンドイッチ2ケとの組み合わせで2,200円くらいしたはずだが、ハッキリ言ってマックのポテトと同じレベル。バカにすんじゃねーコノヤロと思いながら全部食べてしまう自分が悲しい。ワインが旨かっただけに残念。


  友人Oに会ったのは3年ぶりだ。
  年賀状こそ交換しているにせよ、メールのやり取りも半年に1回程度か。いつも書くように、友人と頻繁にあう必要はないと考えている。会わなくても友だちだし、いくら会っても本当に友だちになれない奴はいくらでもいる(向こうもそう思っているだろうけど)。

  友情の示し方とか成り立ち方は個人による差が大きいものではある。
  だから僕も無用な誤解をされているだろうし、僕もしているだろう。でも、遠くに離れていても友だちであるという感覚は伝わるはずだし、実際に伝わっている人は友だちでいてくれる。僕は自分以外の人間どころか自分自身すらも信用していないという懐疑的な人間で、友だちはできるだけ少なくしようと心がけている。

  選んだ人を、選んでくれた人を、どれだけ思いやるかというだけの話。
  若い人は自分にも適用しようとしないこと。自分なりのポリシーがあればそれでいいというだけのこと。自分は寂しいと嘆く人は、実は自分で人生を寂しくさせているだけのことなのだ。ちなみに、僕は「寂しい」と思うことが5年に1回程度かな、そんなにないかな。人格に問題があるのかも。


  さてシニカルな話で日記を終わらせようとしたら、メールが来ていた。
  件名は「お助け下さい」という同僚講師(年齢やキャリアでは先輩になるが)からのもの。

>実は、道端で誕生間もない子猫を3匹も拾ってしまいました。
つきましては、差し支えなければ、先生の御ブログにて里親希望者を募っていただけると大変助かります。
生まれて数日ですので飼い主になられたかたにはよくなつくと思います。
もちろん一匹ずつで結構です。なんとかお助け下さい。


  なんじゃーそりゃぁッ!
  ブログじゃねーんだよぉぉぉぉ。ってか、ここは救世軍とか慈善事業団体が運営しているんじゃねえんだぞぉぉぉ。

  ま、冗談はともかく、わかる話である。
  夜道を歩いていて、子猫の声が聞こえた。野良猫か、誰かが捨てたのかはわからない。見れば、まだ目も開いていない子猫が3匹、自分に助けを求めるように鳴いている。

  ああ、見なければよかった。
  無視して歩いていくべきだった。そうすればもちろん、自分の良心のどこかが痛むような気がしたことだろう。自分は何も悪いことをしていない、こんな子猫たちを助ける義務はない。関係ない。それも手が伸びてしまった。かわいそうに、自分しか助けを求める人は彼らにはいないのだ。

  いや、自分が拾っても、世話ができるわけがない。
  家族がいるし、そもそも猫を飼ったことなんてない。なんで拾ってしまったんだろう。なんで無視できなかったんだろう。僕の心が弱っていたのか、僕の良心が僕に呼びかけたのか。いや駄目だ、育てられるわけはない。生まれたての子猫は、手のひらに載るくらいの大きさだ。片手である。か弱き子猫が、僕の助けを待っている。

  そして3匹は、僕の部屋にいる。どうしよう・・・。


  というわけで、里親希望の方はご連絡ください。
  「ここ」の下のほうにメールアドレスがあります(ただし、職務上の都合で現在の受講生は不可です)。僕から同僚講師に転送いたします。以後の交渉などに責任は持ちません。猫って、演技をするのが可愛いですよ。犬はヒトに従属する意志を示すことが愛情の表現で、猫はヒトに自由を宣言するのがココロの示し方です。飼ったことないけどね。

  予定外の飛び込みメールで長くなってしまった。
  最後に、僕がこの同僚講師と同じ立場になったらどうするだろう。想像してください、僕も想像します。


心を鬼にして、立ち去る。

  予想されたオチですけど、それはそれでしんどい生き方を選択しているんですよ。
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